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突き進め頂点へ! 日本競馬のゆめへ!  作者: シャルシャレード
1章 当歳〜2歳
12/37

ホワイトジェムの弱点。

ーーあれから4ヶ月。



闘争心に火がついたホワイトジェムは鬼の松崎のスパルタ調教に必死に食らいつくなり、今では1日3本の坂路をこなすようになっていた。


その後未勝利戦を半馬身差ながらも勝利。

そして、この未勝利戦から馬の弱点が見て取れた。



松崎は頭を悩ませた。

『手のかかる馬だ…。』

あの未勝利戦以来、2ヶ月ぶりのレースが5日後に迫っていた。



先頭に立った時にソラを使ってしまうのだ。


未勝利戦で清弘は先行からの抜け出しを図り、5馬身突き放していた。

しかし、ゴール手前で失速。辛うじて振り切った。

スタミナ不足だとも考えたが、調教でも同じ現象が見られた。


ソラとはレースに集中できず、失速してしまうことだ。

ソラを使ってしまう馬もはある程度はいるし、その中にも一流の馬はいる。

しかし、その馬を一流馬に押し上げるには騎手の力が必要不可欠である。


しかし、悪い面だけではない。

併せ馬の時の勝負根性は神がかっている。

並ばれた時の加速力はすごい。

ただ、抜き返すと失速する。

失速しない時もあるが、リスクは少ないにこした事はない。



次走は京王杯2歳S。

東京1400mのレースで初の重賞だ。


レースメンバーのレベルはそこまで高くはないが、

ホワイトジェムが気を抜いて勝てるような相手ではない。


『ホワイトジェムが自分のレースをできれば勝てる。』

松崎は清弘にそう言った。

『この馬は能力で言えば上位ですし、前走からの成長を見れば自分も負けないと思います。』


『この馬の勝ち負けは清弘にかかっている。』

そう言われた。

タイミングさえ間違えなければ負けないということである。

この言葉の意味を重さを清弘はよくわかっている。


『今回も、後方待機からの差しに徹したいと思います。』

『期待しているぞ、清弘。』

『はい、ありがとうございます。』



ーー清弘はここのところとても調子が良かった。 

先週の天皇賞秋では4着。1ヶ月前のスプリンターズSでは2着に入る騎乗を見せた。

そしてオールカマーではおよそ5ヶ月ぶりに重賞も制覇した。



この調子なら重賞でも、いつも通り自分の騎乗で勝てるかもしれない。

清弘は自信を持って思った。



ーーそして、迎えたレース当日、

ホワイトジェムは単勝8.3倍の18頭立ての4番人気であった。


そして、パドック行くと張りのいいホワイトジェムを見かけた。



『中島さん、とてもいい状態ですね。』

『はい、かなり上向きですね。』

中島はとても、嬉しそうであった。

実際、最終追い切りのWコースではキビキビとした動きを見せていた。



そして、返し馬。

うん、とても軽やかで力強い、動きにも問題はない。

これなら勝てる!

清弘は確信した。



清弘は今日のスタートからの作戦を何度も頭の中で繰り返す。

落ち着いていけば大丈夫。

清弘は鞍上で大きく息を吐いた。



いざ、ゲートイン。


ホワイトジェムは7枠13番。

各馬スムーズにゲートに入っていった。



ーーそして、ゲートが開かれる













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