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ユニークスキル:万物生命召喚  作者: ヤオロシヤロシ


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3/5

第3話 森の中に小さな家を

ありがとうございます!

今回は、レオンが初めて自分のスキルを使い、最初の仲間を召喚します。

そして、仲間たちと一緒に森の中で新しい生活を始めることに。

最後まで読んでいただけると嬉しいです!


「よし、一回試してみるか」

僕はオラクル・キューブを握りしめ、さっそく自分のスキルを使ってみることにした。

とはいえ、どうすればいいのかは分からない。

「えっと……どうやって召喚するんだ?」

僕がオラクル・キューブに尋ねると、キューブの表面に文字が浮かび上がった。

《召喚を行うには、召喚対象を指定してスキル名を唱えてください》

「スキル名を唱えるのか……」

僕は表示された文字を見つめた。

《ユニークスキル:万物生命召喚》

「万物生命召喚……」

名前だけ聞くと、なんだかすごい能力に思える。

生命を召喚するということは、動物や魔物、それに人間のような存在も呼び出せるのだろうか。

「とりあえず、最初は何が召喚できるのか試してみよう」

《現在召喚可能な対象:ウッドゴーレム》


「ウッドゴーレム?」

どうやら、今の僕が召喚できるのはウッドゴーレムという存在らしい。

木でできたゴーレム……ということだろうか。


「よし! やってみよう!」

僕は少し緊張しながら、オラクル・キューブに表示された召喚対象を確認した。

そして、ゆっくりと声に出す。

「ユニークスキル、サモンウッドゴーレム!」

その瞬間、僕の足元に魔法陣が浮かび上がった。

淡い光が周囲を照らし、魔法陣の中央から小さな影が現れる。

光が収まると、そこには木でできた小さな人形のような存在が立っていた。

大きさは僕の膝くらいまでしかない。

丸みを帯びた木の身体に、枝のような手足。顔には小さな目が2つ付いている。

「おお……!」

思わず声が出た。

これがウッドゴーレムか。

僕がじっと見つめていると、ウッドゴーレムもこちらを見上げてきた。

「……主」

「えっ!?」

今、喋った!?

「君、喋れるの?」

「はい!」

小さなウッドゴーレムが、こくりとうなずいた。

「すごい……本当に意思があるんだ」

僕はオラクル・キューブの説明を思い出した。

召喚された存在は、それぞれ独立した意思と感情を持つ。

つまり、この子はただ命令を聞くだけの人形ではないということだ。

「えっと、君に名前をつけてもいい?」

「名前……?」

「うん。これから一緒に過ごすんだから、名前があった方がいいと思って」

僕は少し考えた。

木でできたゴーレムだから、木に関係する名前がいいだろうか。

「よし、ウッディっていうのはどうかな?」

「ウッディ!」


どうやら気に入ってくれたようだ。

「うん! 今日から君はウッディだ!」

「主! ウッディ!」

「ははっ、よろしくね。ウッディ!」

こうして僕は、この世界で初めての仲間を手に入れた。

前の人生では、病院の外を自由に歩くことさえできなかった。

それなのに今は、こうして自分の力で仲間を召喚できている。

本当に夢みたいだ。

「そうだ、ウッディ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

「はい!」

「この森の中で、僕たちが暮らせそうな場所ってあるかな?」

僕は周囲を見渡した。

ここは森の中だ。木々が生い茂り、少し離れたところには川も流れている。

水には困らなさそうだけど、毎日外で寝るわけにもいかない。

できれば、雨風をしのげる家が欲しい。

「家……?」

「うん。ここで暮らすなら、家があった方がいいと思うんだ」

ウッディはしばらく僕を見つめたあと、周囲の木々を見回した。

「作る! 家!」

「えっ、本当に?」

「はい!」

「そっか……ウッディたちなら作れるのかな?」

僕は少し考えた。

ウッドゴーレムは木でできている。

もしかすると、木を加工したり運んだりするのが得意なのかもしれない。

「でも、ウッディ1人じゃ大変だよね」

「仲間!」

「仲間?」

ウッディがこくりとうなずいた。

そういえば、オラクル・キューブの説明には、スキルレベル1で最大15体まで召喚できると書いてあった。

今召喚しているのはウッディ1体だけ。

まだ14体も召喚できる。

「そうか! ほかのウッドゴーレムも呼べるんだ!」

僕はさっそくオラクル・キューブを確認した。

《現在召喚数:1体》

《最大召喚可能数:15体》

《追加召喚可能数:14体》

「よし! それなら、みんなにも手伝ってもらおう!」

僕は再び魔法陣を展開した。

「ユニークスキル、サモンウッドゴーレム!」

魔法陣が次々と輝き、小さなウッドゴーレムたちが姿を現した。

1体、2体、3体……。

最終的に、ウッディを含めて6体のウッドゴーレムが集まった。

「おお! いっぱい来た!」

みんな同じような木の身体をしているけれど、よく見ると少しずつ形が違う。

僕は集まったウッドゴーレムたちに声をかけた。

「みんな、来てくれてありがとう! 僕はレオン。これからよろしくね!」

「主!」

「よろしく!」

「はい!」

それぞれが短い言葉で返事をしてくれた。

どうやら、みんなウッディと同じように言葉を話せるらしい。

ただ、話せる言葉は少ないようだ。

「それじゃあ、さっそく家を作ろう!」

僕がそう言うと、ウッディたちは元気よくうなずいた。

「家! 作る!」

「おお!」

こうして、僕たちの家づくりが始まった。

まずは、森の中から少し開けた場所を探す。

川から遠すぎず、周囲の木々も利用できる場所がいい。

しばらく歩いていると、ちょうどよさそうな場所を見つけた。

「ここならいいんじゃないかな?」

周囲には大きな木が何本も生えているが、地面は比較的平らだ。

近くには川も流れている。

生活するには十分そうだった。

「ここに家を建てよう!」

「はい!」

ウッディたちはさっそく動き始めた。

まず、家を建てる場所の周囲を片付ける。

小さな木の枝や石を運び、地面を整えていく。

その間に、別のウッドゴーレムたちは木材を集め始めた。

小さな身体なのに、意外と力があるらしい。

木材を運ぶ姿を見ていると、僕の方が驚かされてしまう。

「みんな、すごいね!」

「得意!」

ウッディが胸を張った。

僕もできることを探して、木の枝を集めたり、必要な場所を指示したりする。

こうして少しずつ、家の形ができていった。

壁ができ、屋根ができ、最後に入口を取り付ける。

もちろん立派な家ではない。

大きさも小さく、家具もない。

それでも、雨風をしのげるだけの小さな家が完成した。

「できた……!」

僕は完成した家を見上げた。

森の中に建つ、小さな木の家。

前の人生では、自分の家から自由に外へ出ることすら難しかった。

それが今は、自分の力で家を建てることができた。

 「みんな、本当にありがとう!」

「完成!」

「家!」

ウッディたちも嬉しそうに声を上げる。

「うん! これからここが僕たちの家だ!」

僕は家の中に入ってみた。

中は広くないけれど、僕が暮らすには十分な広さがある。

床には木材が敷かれ、壁も隙間が少ないように作られている。

まだ必要なものはたくさんあるけれど、少しずつ整えていけばいい。

「よし。これからここを拠点にして、いろんな場所を冒険するんだ!」

そう考えると、胸がわくわくしてきた。

この世界には、まだ知らないことがたくさんある。

森の外にはどんな場所があるのだろう。

どんな人たちが暮らしているのだろう。

そして、どんな仲間と出会えるのだろう。

考えるだけで楽しみだった。

「……あっ、そうだ」

僕はオラクル・キューブを取り出した。

「今の僕の状態って、どうなってるんだろう?」

すると、キューブに文字が浮かび上がった。

《所有者:レオン》

《ユニークスキル:万物生命召喚》

《スキルレベル:1》

《最大召喚可能数:15体》

《現在の召喚数:6体》

《追加召喚可能数:9体》

《召喚可能対象:ウッドゴーレム》

「なるほど。まだ9体も呼べるんだ」

今すぐ必要というわけではないけれど、覚えておこう。

「それにしても、今日は色々あったなあ」

僕は家の外に出て、空を見上げた。

木々の隙間から、夕焼けの光が差し込んでいる。

この世界に来てから、初めての召喚。

初めての仲間。

そして、自分たちの家。

たった1日で、こんなにも多くのことを経験できるなんて思わなかった。

「明日からは、もっと色んなことをしてみたいな」

僕はそうつぶやいた。

やがて、空は少しずつ暗くなっていった。

夜が訪れる。

森の中は静かで、遠くから聞こえる虫の声が心地よい。

僕は家の外に出て、夜空を眺めていた。

「きれいだな……」

前の人生では、病室の窓から空を見ることはあった。

けれど、こうして外に出て、風を感じながら星空を眺めるのは初めてだ。

夜風が頬をなでる。

少し肌寒いけれど、それさえも嬉しかった。

「これから、どんな冒険が待ってるんだろう」

そんなことを考えていると、隣にウッディがやってきた。

「主?」

「ん? どうしたの?」

「星!」

「うん。星がきれいだね」

ウッディも空を見上げている。

小さな木の身体で、僕の隣に立つ姿がなんだかかわいらしい。

「明日も頑張ろうね」

「はい!」

僕はウッディに笑いかけた。

そのときだった。

森の奥から、ガサッ……と草木が揺れる音が聞こえた。

「……ん?」

僕は音のした方向へ視線を向けた。

何かがいる。

暗い森の中で、こちらを見ているような気配がした。

「ウッディ?」

すると、ウッディが僕の前に出た。

「主! 危険!」

「えっ?」

森の奥から、1匹の魔物が姿を現した。

額には鋭い角が生えている。

ホーンラビットだ。

その魔獣は僕たちを見つけると、こちらへ向かって身構えた。

「ま、魔物……!?」

僕は思わず後ずさった。

この森には魔獣がいる。

それは分かっていたつもりだったけれど、実際に目の前に現れると緊張する。

ウッディたちも僕の周囲に集まってきた。

「敵! 敵!」

「みんな、気をつけて!」

僕はオラクル・キューブを握りしめた。

せっかく手に入れた仲間たちを、ここで危険にさらすわけにはいかない。

ホーンラビットが地面を蹴った。

「来る!」

最後まで読んでいただきありがとうございます!

今回は、レオンが初めてウッドゴーレムを召喚し、ウッディたちと一緒に小さな家を建てました。

これから森でどんな生活が始まるのか、楽しみにしていただけると嬉しいです!

次回もよろしくお願いします!

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