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無料ゲームを積みゲーしてたら学習型VRに取り込まれた件  作者: 灯坂ソラ


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【第6話】スキル多すぎ問題

「おいマジかよ・・・・」


思わず独り言が漏れる。


ジョブの再選択不可ときた。


システム的には「選択後しっかり同意ボタンで決定したよね」ってことか。

クソだな。


真面目にやるもの馬鹿らしくなるくらいコケにされた感じだ。


まあ、すべて選択し終わった後、「はじめからやり直す」とか出るかも・・・・いや期待するのはやめておこう。


冒険の「ぼ」の字も始まってない状態で早くも挫けそうになるが、ログアウトも碌に出来ない現状では如何ともしがたい。


普通のゲームだったら適当に選んでトライ&エラーを楽しむんだが・・・・何か怪しいと俺の第六感が囁いている。


いろいろ考えても結局先程のようにハメられることもあるが、考えなしにやるともっとヤバそうな雰囲気もある。


・・・・仕方ない、自棄にならず続けるか。文句を垂れていても、どちらにしろやるしかないんだからな。


ただやられっぱなしは癪に障る。

実際ここでも学んだことはある。


恐らくこのゲームの仕様とかコンセプト的なものとして、「選択は取り消せない」というのがありそうだ。


一つの決断が後々にまでに影響する予感がする。


やり直し?甘えんな仕様ってことだな。


・・・・よし、そういう仕様ってことで振り返ってみると、さっきの俺の選択は覚悟が足りていなかったってことになる。


・・・・ふぅ、どうにかセルフコントロール成功。


気を取り直して再び石柱に触れる。


視界の中央に半透明なスキルの一覧が表示された。


・・・・しかし、とんでもない量のスキルだな、ざっと100以上はある。


多すぎても選べない、いわゆる「選択のパラドックス」ってやつになりそうだ。


剣なら短剣とか、片手通常とか毎にスキルが分かれており、全部ではないが、ざっと次のようなものが表示されてる。


◎攻撃系

・剣(短剣、刺突、片手通常、両手、特大、両剣)

・斧(片手、両手、特大)

・拳(皮・鉄・ナックル)

・棒術(クラブ、ロッド、スタッフ、モーニングスター)

・格闘術(体術、忍術、暗殺術)

・槍(ショート、ロング、ポールアックス)

・弓(ショート、ロング、強弓、クロスボウ)

・投擲(石、クナイ、ダガー、スリング、手裏剣)

・刀(小刀、太刀、脇差)

・槌(片手、両手、特大)

・鞭

・鎌(草刈り鎌、大鎌)

・魔道銃

・魔道砲

・盾(小、中、大、タワー、両盾)

etc


◎物理系スキル

・強振

・強打

・居合

・打ち下ろし

・叩きつけ

・突き刺し

・踏み込み

・間合い

etc


◎防御系

・アーマーマスタリー

・障壁(物理、魔法、状態異常)

・パリイ

・シールドバッシュ

・鋼体

・不動

・後退

・忍耐

・挑発

etc


◎魔法

・火(トーチ、ファイア、ブレイズ、サラマンダー、業火、火炎放射、ファイアアロー、ファイアストーム、・・・・)

・風(かまいたち、ハリケーン、ストーム、テンペスト、・・・・)

・水(創水、津波、毒の水、水の針、・・・・)

・土(トンネル、ストーン、メテオ、石礫、・・・・)

・氷(アイスブロック、アイスバレット、ブリザード、アイスランス、・・・・)

・雷(サンダー、サンダーストーム、ライトニング、・・・・)

・光(ライティング、フラッシュ、白化、・・・・・)

・闇(サイレンス、ダークネス、重力、重力玉、闇食い、・・・・)

・召喚(アンデット、エレメンタル、聖獣、魔獣、幻獣、悪魔、神格・・・・)

・混魔

etc


◎奇跡

・癒し

・天の癒し

・解毒

・病退散

・天啓

・ホーリーライト

・ターンアンデッド

・神の癒し

・浄化

etc


◎スカウト系

・開錠

・索敵

・ステップ(サイド、バック、イン)

・奇襲

・隠密

・忍び足

・暗視

・逃げ足

・危険察知

・第六感

・弱点暴き

・身代わり

・身隠し

etc


◎その他

・痛覚軽減

・特殊耐性(病気・毒・麻痺・凍傷・火傷・恐怖・ストレス)

・威圧

・料理

・大食い

・ショートスリーパー

・瞬歩

・鑑定(物・人・敵性)

・回復量増大(HP・VP)

・自然治癒

・魅力

・鍛錬

・修復

・創作

・錬金術

・調合

・精製

・装飾

etc


・・・・


マジで選びきれんぞ。


英語読み、漢字、和製英語、ごった煮。


そしてこれ、絶対に選び直し出来ないヤツだな。

さっき学んだ。


更に参ったのは、スキルを選んでもコスト表示だけで、スキルの説明が全くないことだ。


マジでイカレてるな、やり直し効かないのに、スキル名から効果を感じ取れって言ってるぜ。


ちなみに保有スキルポイントは「5」と、しっかり視界の上方に表示されている。


何気に初めてステータスに関係する数字が出てきたな。


視界にHP表示がない時点でおかしいと思ったが、ここの制作者、極力数値を排除しようとしているのか?


何だかそんな感じがしてきた。数字で測るな、ここでも感じろってか。


良く分からんが、そんなコンセプトかもしれないと頭の片隅に置きながら、習得スキルを選定するとしよう。


・・・・・


・・・・


・・・


・・


・


かなりの時間考えこんでしまった。


いっとき、眼下に広がる町に降りて情報を仕入れてからの方が良いか、とも考えたが、結局それは自らで否定した。


こんなリアルに作りこんでるようなゲームで丸腰、スキルなしで未知のエリアに行くのはリスクがある。


まあここで選ぶのもリスクはあると言えるが。結局は天秤だ。


それにしてもスキルポイントが5か、ほとんど習得できんな。


有用そうなスキルも目白押しだが、鑑定や混魔や召喚などはグレーアウトしており、そもそも選択できないスキルもあるようだ。


スキル「鑑定」の横には30と表示があるので、必要スキルポイントが単純に足らないんだろう。


雷や氷もグレーアウト、これは前提スキルの習得が必須だと予想される。


スキルごとに必要なポイントもバラバラだな。

しかし何となく傾向は分かる。


片手通常剣や小・中盾と言った、ド定番はコスト1。


両剣や鎌、鞭など、強武器風や通好みな武器はコスト2。戦士なら1だったりするのか?


・・・・そうだな、総じて専門職系のスキルは、軒並み2以上になっているように見受けられる。


あとは、HPとVPなる項目の存在を確認した。回復量増大にある項目だ。


ここまでHP表示がないくせに、回復量と言っていることから、数値化はされているな、だが見せないと。


底意地の悪さを感じるぜ。


そしてVPという項目。


バーチャル?ビジュアル?・・・・しっくりこないな。


バイタルか?

バイタルポイント、活力とかそんな感じか。


とりあえずそんな予測をしてみる。


HPと並んで表示されてるってことは、これはMPの代わりかもしれんな。


活力だとすると気になるのが、スキル使用時の消費先だ。


恐らくこのVPを使う可能性が高いな。


魔法や奇跡もVPで共通か?

これは分からん。

スキルに消費量も書いてないからな。


あとは空腹の概念とか睡眠の概念とかあるのか?

これは時間経過と共に体に現れて来るのを待つか。



・・・・さて、そろそろ方向性を決めようか。


選択のし直しができない、ソロで生き延びるためのスキル選び・・・・・。


・・・


・・


・


決めた、これだ。


・剣(片手通常I) ・・・コスト1

・盾(中型I) ・・・コスト1

・癒しI ・・・コスト2


総コスト4で1だけ余らせてみる。


丸腰なのに武器系スキルで良いのか、ってのもあるが格闘術はコストが2なため、習得を躊躇した。


あとはセンスが問われる匂いを感じたのもある。


ここまで悪辣な仕様だ、スキルを取れば無双、なんてことは期待しない方がいい。


ここは王道を行っとくべきだと、これまでの経験が俺に囁いている。


そう、数ある装備系スキルの中でこの2つを選んだのは正に「王道」。


王道ということは、需要が高く、供給量も多いということ。


つまり入手しやすく、価格も安定している可能性が高いということだ。


また、王道であればクリア不可能という状況にはなりづらいとの予想もある。


更に、スキル「修復」があることで、このゲーム、装備壊れる系であることが分かる。


損耗もリアルにするんだろう、修理を頼むのも金が掛かる。


修理するか買い替えるかを迫られたとき、この王道効果で買い替えのハードルも低い。


継続して使用し続けることができるか、そう言った点から選出した。


一方で、スキル「癒し」のコスト2は痛いが、これは保険だ。


街中でも命の危険がないとは言えない。


コストを余らせたのは、流石に後で使えるだろうと思い、これから状況に応じた選択の余地を残した。


取りたいスキルは山ほどあるが、ここでは何を優先すればよいのか、分からなすぎる。


結局は堅めの選択+命の保険って回答を出した訳だ。


・・・・早速選択だ。


3つのスキルを選択し、憎き同意ボタンを押す。


石柱から手を離すと、目の前の高さ程の空間に光の粒子が収束している。


今まで何もなかった空間に、何か物体のようなものが形成されようとしている。


お、何かの演出だな。


光の粒子が消え、そこに現れたのは・・・・・・




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