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第三十五話 翌日の朝

翌日の朝。


わたしは目覚めると、身支度をした。


まだ疲れは残っているし、足の痛みも少しあるが、歩けないことはない。


朝食を食べた後、この宿屋を出発する。


今日一日歩けば、王都に到着する。


そして、今日は殿下と一緒。


心が沸き立ってくる。


ただ……。


わたしは、夜、殿下がわたしの部屋を訪問してくれることを、少しだけ期待していた。


そして、殿下とキスをして、二人だけの世界に入っていく……。


わたしは心を熱くしながら、殿下が来てくれるといいなあ、と思っていた。


でも殿下は来なかった。


それはそうだろう。


殿下とわたしは、まだそれほど親しくはない。


その状態で、いきなり一夜をともにするということは、まず無理な話だ。


まずは、もっと仲良くならなければならない。


とはいうものの、残念な気持ちにはどうしてもなってしまう。


とにかく、もう朝になったのだから、切り替えていく必要がある。


そう思っていると、ドアをノックする音が聞こえてきた。


「どうぞ」


わたしがそう言うと、側近が、


「お嬢様、朝食の準備が整いました」


と言った。


「ありがとう。ちょっとだけ待ってください。すぐに行きます」


わたしは側近にそう言った。




「フローラリンデさんは、馬に乗ってください。わたしは歩きますので」


宿屋の前。


いよいよ出発というところで、殿下はわたしにそう言った。


わたしは、当然ながら、歩いていくつもりでいた。


殿下の馬の後についていく形になると思っていた。


「そんな、殿下を歩かすというような失礼なことはできません」


「失礼なことでは全然ないですよ。それに、あなたの疲れはまだまだ回復していないと思います。ですから、馬に乗ってください。あなたは、馬に乗れると伺いましたから。馬に乗るのも疲れると思いますが、歩くよりはいいと思います」


殿下は微笑みながら言う。


「わたしの為に配慮していただいて、ありがとうございます。でもそれでは、今度は殿下の方がお疲れになってしまうのではないか、と思います。わたしが歩くべきだと思います」


「わたしのことを心配してくださって、ありがとうございます。でもお気になさらないでください。わたしは体を鍛えているので、大丈夫です」


殿下がそう言うと、側近たちは、


「殿下、わたしの馬に乗ってください」


と次々に申し出てくる。


殿下は、


「あなたたちの好意はうれしいです。でも、馬ではなく、歩くのもいいものだと思います。後、今日一日です。大丈夫です」


と言った。


なおも側近たちは、自分たちの馬に乗ってほしいとお願いをしていたが、結局、殿下の言うことに従うことになった。


「もし、お疲れなられましたら、いつでもわたしの馬に乗ってください」


側近たちが言うのに対し、


「ありがとうございます。もしそういう状態になったら、乗らせてもらおうと思います」


と殿下は言った。


「よろしくお願いします」


頭を下げる側近たち。


こうしてわたしは馬に乗り、殿下は歩くことになった。


申し訳ない気持ちは大きいが、殿下の意思だ。


「ありがとうございます」


わたしは殿下に頭を下げる。


「では出発しましょう」


殿下がそう言うと、わたしたちは宿を後にした。


今日も秋のいい天気。


わたしたちは、王都に向かって進み始めた。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


と思っていただきましたら、


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