表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣士様は女になりたい  作者: ZIKIRU
第2章 帝国編
13/16

帝国編 第1話

窓からさす光が眩しくも温かい。澄んだ森の空気が体を徐々に目覚めさせる。

リアナは目を覚まし、窓の外を見る。相変わらず濃い霧が周囲を覆っている。

すると後ろから『ガチャ』っとドアを開ける音がした。振り返るとそこには男が立っていた。

整った顔立ちに首元まで伸びた銀色の髪。私の最愛の人…

「おはよう。リアナ」

「おはよう。ルイ」

また、幸せな1日が始まる…



今日の朝食は黒パンと少しのスープ。

けして美味しいと言えるようなものではないが、彼と食べていると何でも美味しく感じる。

「うーん。流石に次の買い出しに行かなくちゃなー」

ルイが朝食を眺めながら少し眠そうな声で言った。

「そうね。じゃあ今日の昼、一緒に買い出しに行きましょう!」

「分かった。じゃあ準備しておくよ」

リアナは食器を片付けながらルイの顔を眺めていた。

(あの夜からもう1週間か…)

リアナはルイの顔を眺めて微笑んだ。ルイがそれに気付いたのか、ゆっくりとこちらを見る。

「なんだ?俺の顔に何かついてるのか?」

「ん?別に〜。何でもないよ」

「何だよそれ」

ルイも微笑んだ。何の意味もない会話が幸せに感じる。そんな毎日が愛おしい。

「じゃあ、準備してくるわ」

リアナは自室に向かった。少し伸びた髪を後ろで小さく結び、服を着替える。

リアナはあの日から髪を伸ばし始めた。女としてのリアナが少しずつ形を取り戻していく。



昼、二人は準備を済ませ、玄関に立つ。二人とも腰には剣を差している。

「軍刀は差さないんだね」

リアナはイタズラっぽく言う。

「あのな、敵国で自ら正体を晒すバカがどこにいる?」

「そう?私はそのバカを一人知ってるわよ」

リアナはルイの顔を見ながら言った。その顔が子供っぽくて可愛らしい。

「とにかく!軍刀は差さない!」

ルイはそう言い切って扉を開ける。そしてリアナに手を差し出す。

「さあ、お手をどうぞ”剣姫様”」

リアナはその手を取り、ぎゅっと握る。

「喜んで、”剣士様”」

二人は手を繋ぎ歩き出した。まだ少し霧の残る森の中を。



二人は王都より少し離れた小さな町、ノーランに来ていた。

王都では危険だということで、少し遠いが買い物はいつもノーランでしている。

ここなら顔も知られていない。そして何よりノーランは関門が無いので自由に出入りできるのだ。

二人は日用品と食料をあらかた買い、ノーランで唯一の飯屋に入り昼食を済ませた。

二人はまた手繋ぎ、ノーランを後にした。

しばらく歩き、家が見えてきた。だが、今日は家の前に誰かがいる。それも複数人が。

全員帝国の軍服を着ている。その中でも一際目立つ男がいた。

銀の髪に服越しに見ても伝わる強靭な肉体。そしてマントを羽織った大男。

「ルイ…あれって…」

「ああ、ついに来やがった。俺の父上…」



      

       ー「トラニカル帝国皇帝、ダグラス・トラニカル」ー


第2章 帝国編が始まりました。

これからも不定期ですが書いていきますのでよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ