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国境から始まる工業革命 ―転生エンジニア領地開発記―  作者:


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鉄路計画

さて。

早い物で一両目のR410もう少しで完成予定。

私は工場の奥で組み上がりつつある蒸気機関車を見上げた。


巨大なボイラー。太いフレーム。鉄の車輪。


まだ塗装もされていない、むき出しの鉄の塊だが、それでも既に機関車の姿をしている。


「もう少しね」


私は小さく頷いた。

そして今、もう一つの作業も進んでいる。

車両を作っている場所からレールをトンネルへ向けて敷設し始めたわ。


鉄のレールが少しずつ地面に伸びていく。

作業員達が枕木を並べ、レールを固定し、真っ直ぐに伸ばしていく。


「トンネルを行き来出来ないと何も始まらないからな」


蒸気機関車が完成しても、走る道がなければ意味がない。


まずはトンネルまで、それが第一段階だ。

私は机に広げた地図を見つめる。


「さて……」


指で距離を測る。

この村。トンネル。そして周囲の町。


「ここから1番近い町は」


私は地図の一点を指した。


「ここね」


距離は――


「約20キロ程度」


大した距離ではない。だが荷馬車で運ぶとなると、時間も労力もかかる。


私は地図を見ながら呟く。


「一先ずここまでは引く」


最初の鉄道区間。この町まで理由は単純。


「この町はここへ来る為の最後の町であり、物資もここから運んで来るから」


今はすべての物資がこの町を経由している。


食料。工具。布。生活用品。


全部だ。


つまり――


「その移動距離を敷設できれば大幅に輸送コストは下がる」


蒸気機関車で運べば、荷馬車とは比較にならない。


私は少し笑う。


「更に」


私は指を動かす。

その町から、さらに先。


「この町から領都へ向けて敷設を行う」


領都。

そこまで繋がれば、物流は完全に変わる。

私は椅子にもたれた。


想像する。鉄道。蒸気機関車。大量輸送。


そして静かに言った。


「物流革命が起きるわよ」


荷馬車の時代は終わる。

物の流れが変われば、町も変わる。

人の動きも変わる。

私は地図を畳む。


「それまでは」


まだ準備段階。

レール。機関車。橋。駅。

やる事は山ほどある。

それでも私は笑った。


「色々な準備期間」


その準備が終わった時。

この山の村は、ただの鉱山村ではなくなる。

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