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国境から始まる工業革命 ―転生エンジニア領地開発記―  作者:


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植物工場計画

私は村の外れにある、小さな田畑を眺めていた。


うむ〜。


「これは……」


僅かな田畑を見ても、素人目の私でも土地が痩せてるってのが解るわね。


土の色が薄い。石が多い。

そして何より、耕せる面積が少ない。


私はしゃがんで土を手に取る。

さらさらと崩れる。


「流石に肥料とか与えればって問題じゃ無いなあ」


ここは斜面。岩場も多い。


「斜面や岩場。これじゃ田畑は広げられない」


私は腕を組んだ。

さて、、、如何するか、、、

このままでは食料はずっと外部から運び続ける事になる。


それは出来れば避けたい。


「少し離れた土地を探すか?」


私はすぐに首を振る。

だめだめ。


「移動距離、魔物の襲来、守る為にも余り離れた場所はだめ」


拠点から離れれば守りが弱くなる。

開拓地はまだ安定していない。

私は空を見上げた。


「温室?」


……いや。


「いやいや。そもそも土自体がだめ」


温室は温度を守るだけ。

土が痩せていれば意味がない。

私はしばらく考え込む。


となると????


頭の中に、前世の記憶が浮かぶ。


工場。栽培。水。


「……水耕栽培?」


私は小さく呟いた。

土の代わりに水で育てる農業。


「葉物のイメージしか無いけど」


レタス。ハーブ。野菜。


「小麦を育てる事出来るのか??」


私は眉をひそめる。

穀物はどうだろう。


「芋類とか??」


じゃがいも。根菜。出来るのか?

私は肩をすくめる。


「ダメ元でスキルで設計してみるか!」


私は目を閉じる。


スキルを起動。


設計。

水。

養分。

温度。

光。


構造。


そして――


ブフォ!?


私は思わず変な声を出した。


「出来るの?」


設計図が浮かび上がる。


巨大な箱。

水槽。

配管。

光源。


「これは、、、」


私は設計を見つめる。


理屈は解る。


養分水。

温度管理。

光量。


確かに理論上は成立している。


「試しに小型の建物でやってみるか!」


私はさらに設計を眺める。

そしてある部分に目が止まった。


「ん?」


配管。温水管。


私は顔を上げる。


「温水菅をこの建物に設置すれば温度調整も可能」


温泉。


この村には温泉がある。


つまり――暖房が簡単に出来る。


私は笑った。


「電球を使えば、倍の速度で育つか?」


光量を増やせば成長速度も上がる。

私は設計図を見つめながら呟く。


「……出来る」


これはただの温室じゃない。

農業施設。


私は立ち上がった。


「まあ、ぐだぐだ言ってても仕方ない」


まずは実験。やってみなければ分からない。

私は文官を呼んだ。


「文官さん」


文官がすぐに来る。


「はい、お嬢様」


私は設計図を見せた。


「これ作ります」


文官は図面を見て首を傾げる。


「……建物?」


私は頷く。


「実験施設よ」


そして笑った。


「植物工場」


文官は目を丸くしていた。

私は確信していた。


もしこれが成功すれば――


この土地でも食料を作れる。

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