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国境から始まる工業革命 ―転生エンジニア領地開発記―  作者:


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山の要塞計画

その日の午後。

私は研究室で書類を整理していた。


トンネルの補強計画。

鉄鉱石輸送。

コンベアー増設。

やる事はまだまだ多い。


その時だった。扉が勢いよく開く。


「お嬢様!」


文官が駆け込んできた。

私は顔を上げる。


「どうしたの?」


文官は少し息を整えてから言った。


「人材をあちらの領へ送り込み完了とコンベアーの一本め、設置完了しました!」


私はすぐに立ち上がる。


「よし!」


思わず拳を握った。


「これで鉄鉱石を送り込めるわね!」


文官が頷く。


「はい!」


コンベアーが一本繋がった。

つまりトンネルを通じて物資が動く。

これはかなり大きい。


文官は続ける。


「明日二本目を設置」


私は頷く。


「順調ね」


文官はさらに報告する。


「設置後、土砂を送り込みます!」


私は思わず机に手をついた。


「ふぅ」


長い間悩んでいた問題。

あの土の山。それがついに消える。


私は笑った。


「使い道が出て良かった」


レンガ。建材。


向こうの町の資源になり完全に無駄がない。

その時、文官が少し言いづらそうな顔をした。


「それと……」


私は首を傾げる。


「何?」


文官は少し言葉を選びながら言った。


「ゆき……」


一瞬止まる。


「いえ」


言い直す。


「お嬢様へ事付けで」


私は嫌な予感がした。

文官が続ける。


「この山マジノ要塞的なのにするわとの事」


私は一瞬理解できなかった。

文官はそのまま続ける。


「話せば解ると……」


その瞬間。


私は口に含んでいたお茶を思いっきり吹き出した。


ぶーぅー!


文官が慌てる。


「お嬢様!?」


私は口元を拭きながら手を振った。


「何でも無いわ」


内心では。まさか…

私は天井を見上げた。


まきちゃん。まさか。

地下要塞作る気!?


マジノ線。あの巨大地下要塞。


私は腕を組む。


トンネル。地下空間。補強コンクリート。


確かに条件は揃っている。

私は小さく呟く。


「空からの脅威」


ドラゴン。飛行魔物。


それを考えると地下は確かに安全だ。

私はしばらく考えた。


そして小さく笑う。


「……メリットの方が大きいか」


地下都市。地下輸送路。地下倉庫。

地下兵站。


私は机の上の地図を見る。


山。トンネル。鉱山。


そして――地下。


私は苦笑した。


「相変わらず、大胆ね」


まきちゃんの発想はいつも極端だ。

私は椅子にもたれた。


「嫌いじゃないわ」


むしろ面白い。

この山はただの鉱山ではない。


もしかしたら――


巨大な地下都市の入口になるかもしれなかった。

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