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国境から始まる工業革命 ―転生エンジニア領地開発記―  作者:


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鉄路と甘味の分岐

R410の調整が終わった。私は工場の前に並ぶ二両の機関車を見上げる。


「よし」


一両は――


「まきちゃんの所へ」


もう一両は――


「ここでの運用ね」


役割分担は明確だ。


こちらは輸送の基盤作り。

あちらは開発と拡張。


私はすぐに指示を出した。


「出発準備」


レールは既にトンネルまで繋がっている。

ゆっくりと確実に。

鉄路が世界を繋ぎ始めている。


そして。


「早速、募集で来てくれた方」


私は振り返る。集められた人員。


「操縦士、整備士さんの訓練開始!」


最初はぎこちない。

蒸気機関は一度覚えれば応用が効く。


私は軽く頷いた。


「これで回る様になるわね」


そして――まきちゃん側。


「開発から人員とマニュアルは渡してあるから」


あちらはあちらで覚えてもらう。


同じ機体。

同じ構造。


つまり、知識も共有できる。


私は少し笑った。


「向こうは向こうで勝手に強くなるわね」


そして視線を工場の奥へ向ける。

そこには、まだ骨組みだけの巨大な構造物。


「R410改良型の製作を開始」


通常型の倍以上の大きさ。

出力も。牽引力も。桁違い。


「こっちは時間が掛かるわね」


だからこそ――


「早めに手を付けておかないと」


私はメモを確認する。


資材。

人員。

工程。


全て計画通りに動かす。


そしてもう一つ。

私は文官からの報告を思い出す。


「それと」


まきちゃんからの返事。


とうもろこしの件。


「オッケーって事なので」


私は軽く笑った。


「人員は、こちらから4〜50名程送り込むって話を伝えておいたわ」


農業人員。そして技術者。

あちらで大規模栽培を行う。

条件は整っている。

私は椅子に腰掛けながら言った。


「上手く行けば」


口元が緩む。


「甘味、カモーン!状態よ!」


砂糖の代替。水飴。


いや――将来的にはもっと。

私は机の上の設計図を見る。


「それと」


ペンで図面を軽く叩く。


「とうもろこしからコーンスターチにする為の機械設計と水飴の為の設計も終わったし」


粉砕。分離。乾燥。


工程はシンプルだが、機械化すれば一気に効率が上がる。


私は紙をまとめた。


「これは後で紙に書いてまきちゃんに渡しておくか」


土地も向こう。原料は向こう。

ならば。


「加工工場も向こうの方が良いわよね!」


私は立ち上がった。


鉄道。

機関車。

そして食料。


さらに――甘味。


二つの領地。

役割を分ける事で、成長は加速する。


私は窓の外を見た。


「いい感じね」


鉄の道が繋ぎ。

甘さが広がる。

世界は、少しずつ変わっていく。

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