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誰かが僕を監視してくる。
最初は気のせいかな、なんて思っていたが、これ、絶対気のせいじゃない。
でも、誰がつけてきているのか僕には皆目見当もつかない。トカゲの尻尾切りのように逃げられる。
ここまでできるなんて、さては、魔族かな?
まぁ、いっか。
今日は魔物の友達たちに会いに行く。
僕の使い魔の、ブカバク
僕らの移動手段の一つ、バイコーン
諜報部員として役に立つ、コウモリたち
みんな可愛い見た目しているのだけど、この前人間の子供が怖がっていたから、もしかすると人間にはあまりメジャーではない生き物なのかもしれない。
ん?そうだった。人間は魔物を飼う奴が少ないから、慣れないのも当然か。
ところで、僕の使い魔、ブカバクというのはカエルの魔物だ。
ちょっと怖い見た目であしが六本、コブだらけのツノが特徴。
戦闘方法としては、相手を水の中に連れ込んで窒息死が十八番だよ。水場じゃないとただのカエルさ。
そんなブカバクは、可愛い。
主に行動が。
見た目とは似ても似つかぬ、人懐っこい子だ。
もしかしたら、個体差で、この子がのんびりとしてるだけかもしれないけどね。
あとでクッキー作ってくれと頼まれた。
今回のは無難にミルククッキーにする。
バイコーン、人間でいうところの馬みたいな生物だ。ヤギ見たく二本のツノを持っている。
カッコいい。そしてワイルドだ。
山登りから崖登り、坂道デコボコなんのその、超スピードで走る。
魔族は基本馬とかバイコーンに乗らなくても十分早く遠く移動できるが、魔力切れや魔族であることを隠す時に、彼らに乗る。
ちなみに僕は乗馬できない。バイコーンたちは、餌付けする分には可愛いのだけど、乗ろうとすると顔つきが変わる。
とても怖くなるのだ、例えるならば、
近所の怒りっぽいオヤジさんみたいな。
いやあんまり怖くないかな? でも想像して見て欲しい。
バイコーンのツノってすごく尖っているんだ、まるでイケメン連れて歩く女に他の子が向ける嫉妬の目線みたいにね。
すごく尖っているでしょ?
そんな凶器持った怒りオヤジは怖い。
今日は怒ってなかった。
撫でろ撫でろと言い寄ってくるだけだった。
ホッとした。
次に諜報コウモリたち。
彼らはカラスの密偵と仲が悪い。
今日も喧嘩していた。
でもなんだかんなだ言って息はぴったり。
君たちは同族嫌悪とかそういう感じなのかい?
この前見つけたというピカピカ光る石をくれた。
なんか触るとピリピリ皮膚が痺れるらしい。
僕はなんともなかった。
それを見てコウモリが一匹、あいつヤベェやつや、って言ってきて凹んだ。
僕はたまに狂人扱いされるのだ。
たまーに、コウモリさんに悪戯してるだけなのに。
どんな悪戯かって?
洞窟のお家の天井に日光が当たるように穴を開けた。
あとフルーツコウモリっているし、と考えて、餌を一日果物にした。
肉食だからやめて欲しいと言われた。
だって君らもコウモリじゃないか。
そういえば、今日は他の幹部にあまり合わない。
何かあったっけ。
………暫く考えても思いつかなかった。
潔く諦めた。
今日はブカバクを抱えながら魔王城を散歩した。
特にこれといったこともなく
メイドさんにお菓子のお裾分けをもらったくらいだ。
自室に戻ってから食べることにした。
中身はマカロンだった。
めちゃくちゃ美味しかった。
クジラに今度これにわさび仕掛けて抹茶味って偽って幹部たちに仕掛けてみようよと誘ったら即断られた。
いい案だと思ったのになぁ。
でも、クラゲにやったら、一週間料理係に頼んで毎日パセリ出してきやがった。
僕、癖のある食べ物苦手なのに。
ついでに野菜も嫌い。
甘いものって美味しいよね。
僕の腕の中にいたブカバクは同意するように
ゲコって
鳴いた。
空気を読めすぎるカエルなので、いつか喋ったとしても驚かない。
というか自分の主張を鳴き声だけで伝えられるこの子は、すごいと思う。
喋る鳥や猫、犬は聞いたことあるけど、カエルって喋れるの?




