大野木事件完封と、鳥居の電撃差押え逮捕
いつもお読みいただきありがとうございます! 【第2部:完全反撃編】第20話をお届けいたします!
決戦の朝、二人きりの静かな部屋で交わされる朝の濃厚な愛の深まりと不退転の誓い。
父・五郎の隠し捜査ノートと2周目の記憶を重ね合わせ、水島ロジスティクスや漆黒堂の裏資金ルートを完璧に先回り差押えした田中といづみ!
そして舞台は決戦の地・倉敷警察署へ! 三大客観物証を手に、一係執務室で黒幕・鳥居信一郎を追い詰める胸すく完封劇! 2周目の取調室で見せた毒殺自決すら、田中の電光石火の速さで未然に見抜いて阻止する完璧な電撃逮捕!
大仕事をやり遂げた夜、玄関での激しい情熱と鏡の前での背徳的な甘い愛撫、そして二人で囲む温かい手作り夕食と「朝まで逃がしてやらないからな」と囁く甘く濃厚な夜の余韻まで、第20話の完全大勝利クライマックスをお楽しみください!
澄んだ夏の朝光が、二人で過ごす静かな部屋のリネンカーテンを透かして柔らかく差し込んでいた。
整えられた布団の中で、村瀬いづみはゆっくりと瞼を開いた。
視界いっぱいに広がっていたのは、自分を愛おしそうに力強く抱きかかえてくれている、田中健人のたくましい胸板だった。
「……ん、健人さん……おはよ……っ」
「……ああ。おはよう、いづみ」
低く掠れた愛おしい声が、耳元を優しく撫で上げる。
田中はいづみの額にそっと唇を寄せると、そのまま愛おしそうに彼女の華奢な肩を抱き寄せた。
一日勤め上げた疲れと、昨夜の甘く情熱的な密着の余韻。
裸のまま眠っていたいづみの素肌に、田中の武骨で温かい掌がすっと這わされる。
しなやかなウエストのカーブを愛でるように撫で上げ、そのまま無防備な胸の柔らかな起伏へと辿り着く。彼の指先が、まだふんわりと柔らかく眠っていた可憐な蕾を直接優しく挟み込み、ジワジワと甘い力をかけて揉み解し始めると――それに呼応するように、桜色の先端はみるみるうちに熱を帯び、キュッと硬く尖り始めていった。
「あ……んっ……ふぁ……っ。健人さん……朝から、そんなに優しく触られたら……っ」
「……お前が可愛すぎるのが悪い。……昼間は一係で隙のない顔を見せなきゃならないが……こうして二人きりの時は、お前の甘い体温をいくらでも確かめていたくなる」
黒縁メガネを外した田中の瞳には、一人の男としての濃密な情熱と、最愛の女性への深い愛おしさが揺らめいていた。
いづみは身体の奥から溢れ出す甘い熱気と愛おしさに目元を和ませ、田中の首元へとしなやかな腕を回して身を委ねる。
その愛らしい仕草が、田中の僅かに残っていた理性をいとも容易く溶かし去った。
「……健人、さん……っ? んむっ……!」
塞がれる唇。昨夜あれほど何度も交わしたはずなのに、少しも飽きることのない、深く貪るような濃厚な口づけ。
いづみの柔らかな胸を揉み解していた田中の大きな手が、滑らかな腰のラインをなぞり降り、シーツの上で閉じられていた白磁の太ももをゆっくりと左右に開かせていく。
裸のまま脚を開かれれば、最もデリケートな場所が朝の柔らかな光の中に否応なく露わになってしまう。
昨夜の激しい情事の余韻か、それとも朝から愛する男の体温にあてられた熱情のせいか。田中の熱を帯びた視線が注がれたいづみの柔らかな秘所は、すでにうっすらと甘い蜜を滲ませ、キラキラと艶やかな光を放って彼を誘うように息づいていた。
「あ、ひゃあっ……! だ、だめです健人さんっ、下、見られ……っ、手に今日はお仕事……っ」
「出勤まで、まだ一時間以上ある。……手に、口ではダメだと言いながら、お前のここはこんなに熱くなって、とっくに俺を欲しがってるじゃないか」
低く掠れた声で囁きながら、田中の熱く分厚い指先が、自らの蜜でとろとろに潤い始めているいづみの最もデリケートな中心へと、一切の躊躇なく沈み込まされた。
「あぁっ……! 健人、さんっ、そこ、まだ敏感に……っ」
昨夜の幾度にも及ぶ情事で、すでに限界まで開発されていた柔らかな粘膜。そこに大人の男の武骨な指が触れた瞬間、いづみの白磁の腰がビクンと大きく跳ね上がった。
田中はぬるりとした極上の滑りを利用して、過敏になりきった入り口を指の腹でじっくりと円を描くようになぞり、蜜をかき分けるように奥へと進んでいく。
チュッ、じゅちゅ……。
指先が動くたび、静かな朝の寝室に生々しく卑猥な水音が響き渡った。
「……お前がこんなに淫らな匂いをさせてすり寄ってくるのが悪いんだぞ。ほら、指を入れるたびに、奥からどんどん溢れてくる」
「う、ぁ……っ、ちが、それは……っ」
言い訳をしようとするいづみの言葉は、甘い呻きに変わって溶けていく。
田中の硬い指の腹が、じわり、じわりと最も敏感な場所へ【圧】をかけていく。その圧倒的な快感と雄の熱気に、いづみは抗うどころか、自らその指を奥へと迎え入れるように内腿を震わせ、さらなる熱い蜜をドクンと溢れ出させて田中の指先にねっとりと絡みつかせていった。
そして、二人の素肌が隙間なく打ち付けられ、重たい肉と肉がぶつかり合う生々しい音が、再び静かな朝の寝室に響き始めた。
澄んだ夏の朝光が差し込むシーツの上で、二人は出勤ギリギリの時間が来るまで、狂おしいほどの甘い熱情の底へと沈んでいくのだった。
――それから小一時間後。
激しく求め合った熱と甘い匂いが充満する寝室から一転。手早くシャワーを浴びて汗と蜜を洗い流した二人は、一係の刑事としての『鎧』を身に纏っていた。
出勤ギリギリまで貪り合った狂騒の余韻は、いづみの身体の奥に未だジンジンとした熱と確かな重みを残している。しかし、パリッとした白のブラウスとスーツに袖を通したいづみの瞳には、もう先ほどの蕩けきったメスの色はない。
身支度を終えてリビングに向かうと、すでに黒縁メガネをかけ直し、ネクタイをきっちりと締めた田中の姿があった。
ベッドの上で見せていた雄としての熱情は奥底に隠され、冷徹で優秀な刑事の顔へと完全に切り替わっている。彼の鋭い視線は、テーブルの上に準備された捜査資料へと注がれていた。
その隣に並び立ち、いづみは自らの表情を凛と引き締めて口を開いた。
「今日……いよいよですね、健人さん。大野木さんの事件を未然に防いで、鳥居係長との決着……っ」
「ああ。父上の遺してくれた隠しノートと、美里の科学鑑定、および地検の差押命令書はすべて揃った。……今度こそ、誰も死なせない。俺たちの手で父上の無念を晴らし、完全な勝利を掴み取るぞ」
「はいッ! 健人さんと一緒なら、絶対に勝てます……っ!」
限界まで互いの最奥を求め合い、心身ともに溶け合うように愛し合ったからこそ、今の二人の間に一切の迷いも恐れもない。
ふたりは深く濃厚な口づけを最後にもう一度だけ交わし、生きている奇跡と不退転の絆を確かに確かめ合うと、運命の決戦の地・倉敷警察署へと向かうのだった。
午前8時30分。夏の強い陽光が西に傾きかける前の爽やかな朝光が、倉敷警察署三階・刑事課一係執務室の大きな窓ガラスを鮮やかに照らし出していた。
室内にはエアコンの冷気が低く唸りを上げていたが、どこかピリピリとした重苦しい緊張感が漂っている。
自席のデスクでパソコンの画面を凝視していた一係長・鳥居信一郎は、手持ちの高級な扇子をゆっくりと動かしながら、隠しきれない冷や汗を額に滲ませていた。
(バカな……! なぜだ……!? 水島ロジスティクスの裏口座も、漆黒堂の迂回決済ルートも、昨日の午後に地検の差押命令で完全凍結されたままだ……! 内部の極秘ルートを通していたはずなのに、なぜ急に地検と金融庁が動いたんだ……!?)
「――鳥居係長。少々、お時間をいただけますでしょうか」
田中の低く重厚な声が、朝の執務室に静かに響き渡った。
デスクワーク中だった同僚の神田拓海やベテラン刑事たちが、不審そうに手を止めて振り返る。
「ん? どうしたんだね、田中くん、村瀬さん。二人揃ってそんな険しい顔をして」
鳥居は扇子をあおぐ手を止め、いつもの慈愛に満ちた笑顔を浮かべて顔を上げた。
「私なら、これから本庁との会議の手配が――」
「冗談ではありません」
いづみは一歩踏み出し、手にしていた科捜研の鑑識書類と父・五郎の隠しノートの鑑定データを、鳥居のデスクの上へバシィンと静かに、しかし力強く突きつけた!
「先ほど、地方裁判所および地検の特捜部より執行された、水島ロジスティクスおよび漆黒堂の裏資金口座の完全差押え目録です。そこには、あなたが過去十年にわたり、鶴岡徳次郎を通じて警察内部の暗黒組織『とぐろを巻いた蛇』へ多額の裏金を上納していた詳細な証拠が刻まれています」
「なッ……!? う、裏金……!? 漆黒堂……!?」
神田拓海が椅子を引いて立ち上がり、目を剥いた。周囲のベテラン刑事たちも、耳を疑う言葉に息をのんで固まる。
鳥居の扇子を動かす手が、ぴたりと止まった。
福々しい笑顔の瞳の奥に、刺すような冷酷な光が一瞬だけ走り、すぐに消えた。
「何を言い出すかと思えば……村瀬さん、冗談も大概にしてくれ給え。私がそんな口座に関わっているとでも?」
「捏造ではありません」
田中がメガネのブリッジを指先で冷徹に押し上げ、2枚目の鑑識報告書を突きつけた。
「科捜研の園田研究員による科学鑑定結果です。十年前の村瀬五郎元警部が命懸けで遺した捜査手記のインクと筆跡鑑定、および水島港のダミー企業からあなたへ流れていた闇資金の暗号ログが、現在の金融データと完全一致しました。さらに、あなたが暗躍させようとしていた松井誠や鶴岡の不法工作も、すでに警察の手によって未然に完全に押さえ込まれています」
「……」
「さらに……十年前の村瀬五郎元警部殺害教唆、および一連の不法資金洗浄における職務強要の容疑……。そのすべての指示役は、あなたに直結しています、鳥居信一郎係長」
いづみの通る声が、真実の刃となって執務室の空気を鮮やかに切り裂いた。
1周目の惨劇で自分たちを撃ち抜き、2周目で取調室で自決してみせた怪物。
だが3周目の今、ふたりの手には父のノートという動かぬ物証と、科捜研の最新機材による科学鑑定、そして地検の差押えという完璧な包囲網が完成していたのだ!
「鳥居信一郎! あなたを、十年前の村瀬五郎殺害教唆、および職務強要・組織的犯罪処罰法違反の容疑で緊急逮捕します!」
田中の冷徹な宣言とともに、手枷(手錠)の重い金属音が執務室に響いた。
「か……係長が……!? そんな……!」
神田たちが声を震わせ、誰もが言葉を失って立ち尽くす。
その時であった。
鳥居の肩が、くっくっ、と不気味に揺れ始めた。
「……フフ……ハハハハハハッ!!」
腹の底から湧き上がるような、低く冷酷な高笑い。
鳥居はゆっくりと顔を上げると、これまで見せたことのない、氷のように冷たく濁った邪悪な瞳でいづみと田中を睨みつけた。
「大黒天」の福々しい笑顔は完全に崩れ去り、そこには警察内部に潜む『とぐろを巻いた蛇』の冷血な刺客としての本性が剥き出しになっていた。
「……見事だよ、村瀬の娘。そして田中。まさか、ここまで完璧に外堀を埋めてくるとはな……。五郎の血は、伊達ではないということか」
鳥居の瞳に狂気が走り、彼は右手を密かに自分の口元――奥歯に仕込まれた毒薬カプセルへと運ぼうとした!
(2周目の取調室で見せた、あの吐血自決の再現……! させないッ!!)
その直前、田中の鋭い眼光が鳥居の密やかな動作を完璧に見抜いていた!
「させるかッ!!」
田中は電光石火の速さで踏み込むと、鳥居の手首を強い力で掴み取り、そのままデスクの上へガチリと押さえ込んだ!
いづみも即座に手枷(手錠)を反対の手首へと回し、二度と口元へ手を運ばせない完璧な拘束を完了させた!
カチリッ!!
冷たい金属音が響き渡り、鳥居の両手首は完全に手枷で結ばれた。
「なッ……!? ぐぬぅぅっ……!!」
自決の手段すら完全に封じられ、鳥居は悔しさに顔を血の気に引きつらせて絶叫した。
「鳥居信一郎。あなたの悪事は、すべて白日の下に晒された。……もう二度と、逃げも隠れも自決すらもさせない。裁判の場で、父上とすべての被害者に罪を償え」
田中の力強い言葉に、鳥居はもはや弁明の言葉を失い、一係の同僚たちが騒然とする中、他の捜査員たちによって静かに連行されていくのだった。
「す……すごい……! 田中先輩、村瀬……! 俺たち、ずっと係長に騙されてたのか……!?」
神田たちが興奮と衝撃の声を上げる中、一係の執務室には、10年越しの事件が完全に未然防止され、決着した清々しい空気が満ち渡っていた。
いづみと田中は互いに視線を交わし、力強く深く頷き合った。
1・2周目の凄惨な惨劇と苦い敗北を完全に塗り替えた、スカッと爽快な完全大勝利の瞬間であった!
夜の八時過ぎ。
大仕事を完璧にやり遂げ、すべての取調べ手続きの引継ぎを終えた田中といづみは、ふたりだけの避難先の部屋へと帰還した。
カチャリと鍵をかけ、チェーンを配した瞬間。
昼間のプロの刑事バディとしての張りつめた緊張感がふっと解け、部屋の中には静かで心地よい安らぎが満ちていった。
「健人さん……っ。私達……本当に勝てたんだね……っ。誰も死なずに済んで……っ」
溢れ出す安堵の涙を拭いながら、いづみは田中の広い胸の中へと飛び込んだ。
「ああ。お前が俺を信じてついてきてくれたおかげだ。……二度の周回を越えて、俺たちはついに未来を変えたんだ」
無事に生きて、二人でここに帰ってこられた。
その奇跡を確かめ合うような抱擁は、極限の死線を潜り抜けた反動によって、互いの生々しい体温を求める強烈な熱情へと一瞬で引火した。
どちらからともなく重なり合った唇。
それはもう、本能のままの渇望だった。
田中はいづみの華奢な身体を玄関の冷たい壁へと強く押し当て、貪るように舌を絡ませる。
「んむっ……! ぁ、んっ……はぁっ……健人、さんっ……」
「いづみ……っ、愛してる。もう二度と、お前を失いたくない……っ」
田中の分厚い手が、いづみの着ているスーツのジャケットを強引に剥ぎ取り、ブラウスのボタンを次々と外していく。露わになった白磁の素肌と、柔らかな胸の谷間。布の圧迫から解放された桜色の蕾は、田中の熱を帯びた大きな掌にすっぽりと包み込まれ、指の腹でジワジワと揉み解されると、あっという間にツンと硬く粟立っていった。
「あぁっ! 健人さん……っ、んふぁ……っ!」
いづみもまた、震える手で田中のネクタイを引き抜き、ベルトのバックルへと指をかける。
昼間まで着ていた『プロの刑事としての鎧』が、次々と玄関の床に散乱していく。
動きやすいパンツスーツ――その細身のスラックスのフックが外され、下着ごと太ももの下へと乱暴に引きずり下ろされると、いづみの秘められていた柔らかな下半身が、薄暗い玄関の空気の中に露わになった。
「……俺がまだ胸に触れただけなのに……お前のここは、もうこんなに濡れて、俺を待ってるじゃないか」
「あ、それはっ、健人さんが……嬉しくて……っ」
田中の熱い指先が、いづみのとろとろに潤い始めている甘い中心へと這わされる。
死線を越えた興奮と、最愛の男に全身を支配される歓喜。美里に開発され尽くした過敏な身体は、田中の指先が少し粘膜のひだをなぞり、奥へと滑り込んだだけで、ビクンッ!と腰を大きく跳ねさせ、自らさらなる極上の蜜を溢れ出させてしまった。
「ひぎっ……! ぁああっ、もっと……っ」
限界まで高ぶった雄としての独占欲。
田中は、とろけきったいづみの白磁の太ももを持ち上げて自身の腰に強く絡ませると、立ったままの姿勢で、一気にその最も熱く甘い中心へと、自らのすべてを深く深く沈め込んだ。
「あっ、あぁぁーーッ!!!」
圧倒的な質量と、火傷しそうなほどの熱が、いづみの最奥を隙間なく満たしていく。
背中に触れる玄関の壁の冷たさと、自身の内側を激しく突き上げる田中の熱。その強烈なコントラストに、いづみの脳髄は真っ白に焼き切れた。
ドチュッ、パンッ……! と、肉と肉が激しくぶつかり合う卑猥な音が、静かな玄関に響き渡る。いづみは抗うことなどできるはずもなく、田中の広い肩にしがみつき、ただ甘い嬌声を上げて自らの最奥に愛する男の熱を何度となく刻み込まれていった。
「ん……はぁっ、はぁっ………っ」
激しい情事の余韻が色濃く漂う、玄関先の薄暗い廊下。
いづみは完全に骨抜きにされ、壁に背中を預けたまま、田中の腕の中で幸せな気怠さに溶けていた。
二人の身体は、互いの汗と、あふれ出した蜜、そして立ったままの激しい交わりによって容赦なく注ぎ込まれた田中の深い愛情の証によって、ドロドロに汚れている。太ももの内側を、熱い雫がじわりと伝い落ちた。
「んふふ……健人さんが、それくらい私のこと……っ、求めてくれたから……っ」
愛おしそうに前髪を撫でてくる田中の手に頬ずりすると、田中はふっと優しく微笑み、いづみの華奢な身体をふわりと抱き上げた。
「……立てるか?」
「あ、歩けますからっ……もう、健人さんっ」
お姫様抱っこから下ろされ、いづみは田中に手を引かれながら、まだ腰が抜けたようにふらつく足取りで、すぐ横の脱衣所へと向かう。
しかし、明るい洗面所の照明の下に入り、壁一面の巨大な鏡の前に立った瞬間――いづみは「ひゃっ」と短く息を呑んで立ちすくんだ。
容容のない白い光が、鏡の中に『玄関で激しく愛し合った直後の自分たちの姿』を克明に映し出していたのだ。
「あ……っ、やだ、健人さん……鏡、見ないでっ……!」
「なぜ隠す。……こんなに綺麗なのに」
恥ずかしさに両手で顔を覆おうとするいづみの背後に、全裸の田中がピタリと密着し、その両手首を掴んでゆっくりと下へ降ろさせた。
鏡の中には、田中の大きな身体にすっぽりと包み込まれた自分の姿。
しかしそれは、科捜研の美里にチェックされた時の、ただ晒されただけの羞恥とは違う。最愛の男によって、頭の先からつま先まで『女』として満たされ尽くした、圧倒的に淫らで幸福なメスの顔だった。
「……見てみろ。首筋から胸にかけて、俺がつけた痕がこんなに赤く咲いてる」
「あぁっ……///」
田中の武骨な指先が、いづみの鎖骨から柔らかな胸元へと滑り、彼自身が何度もしつこく吸い付いて残した無数のキスマークを愛でるようになぞる。
指が触れるたび、先ほどの情事の熱がフラッシュバックし、いづみの胸の桜色の蕾が鏡越しにみるみるうちに硬く粟立っていく。
「ふっ……少し触れただけで、またすぐに先っぽが硬くなる。……ここも、まだ完全に俺の熱を覚えてるな」
「んっ……ぁ、健人さんが、エッチな触り方、するから……っ」
言い訳めいた甘い声を聞き流し、田中はその痛いほどに尖りきった桜色の突起を二本の指の腹で挟み込み、ジワリと甘い力をかけてコリコリとこね回した。
「あっ! ひゃあっ、だめぇっ……!」
さらに田中は、背後からいづみの肩に顎を乗せるように深く顔を近づけると、指で弄っていないもう片方の蕾へと、自らの熱い唇を直接滑わせた。
――ちゅっ、れろっ、じゅぷっ。
「あぁあんっ……!? だめっ、鏡でっ、吸ってるとこ、見えっ……!」
背後から胸を吸い上げられる特異な姿勢。
明るい鏡の中には、田中の頭がいづみの白い胸元に埋もれ、濡れた舌先で硬い突起を器用に転がし、貪るように深く吸い上げているあられもない光景が克明に映し出されていた。
自分の最も敏感な場所が愛する男の舌でねっとりと味わい尽くされるのを、自分自身の目で直視させられる視覚の暴力。
限界まで高まった羞恥と、胸の先端から背骨を通って下半身へと直結する強烈な快感に、いづみの足元がガクンと崩れそうになる。
「はぁっ、あぁっ! そんなにエッチに舐められたら……っ」
「……お前がこんなに美味そうに赤く腫らしているのが悪い。ほら、胸を吸っただけで、下もまた反応してる」
田中の手が、艶やかに汗ばんだいづみの腰のくびれをなぞり、そのまま平らな下腹部へと滑り降りていく。
「お前のここからは、まだ俺の痕跡と一緒に、とろとろの雫が新しく溢れ出してきてるじゃないか」
「あ……っ!? ぁ、だめっ……指、いれないで……っ」
背後から耳元に吹きかけられる田中の熱い吐息。
そして、鏡の真っ只中で、ドロドロに汚れていたはずの自身の最奥に田中の指先が滑り込み、再びチュッ、じゅちゅ……と生々しい水音を立て始める。
田中の武骨な指が、濡れそぼった柔らかな粘膜をゆっくりとかき分けた、その瞬間だった。
極限まで高まった熱情の証拠である『澄んだ綺麗な雫』が、明るい洗面所の照明を反射してキラリと光り、中心からぷっくりと溢れ出したのだ。
それは強い粘り気で艶やかな一本の糸を引きながら、いづみの白磁の太ももを伝って、ゆっくりと生々しく零れ落ちていく。
自分が愛する男の指で弄られ、そんなあられもない【綺麗な雫】をだらしなく溢れさせていく様を、逃げ場のない鏡で直視させられる圧倒的な視覚の暴力。
その強烈な羞恥と、自身が完璧に彼の色に染め上げられているという背徳感に、いづみの太ももがガクガクと震えた。
「あぁあんっ! 健人さんっ、あ、やぁっ、お風呂っ、いくはずなのに……っ」
口では抗いながらも、いづみの身体はすでに本能から最愛の男を求めていた。
指先で弄られる快感と、鏡に映る自身の艶やかな雫以上に、いづみの神経を狂わせていたのは、自らの背中――柔らかな双丘の谷間にピタリと押し当てられている、田中の『雄としての逞しい昂ぶり』だった。
「……っ!? いづみ……?」
背中に押し当てられていた田中の熱く硬い芯を、いづみの白磁の指先が下からすっぽりと優しく包み込んだ。
ズシリとした雄の質量と、火傷しそうなほどの熱。それを確かめるように、いづみは自らの柔らかな指の腹を隙間なく密着させ、ゆっくりと、ジワリと上下にしごき上げる。
「あ……。私、もう……だめ、です……っ」
「はぁっ……! いづみ、お前……っ」
「……もう一回、私の奥に、入ってほしいです……っ」
鏡越しに見つめてくる、切実なまでに自分を欲している愛する女の瞳。
そして、これ以上焦らさないでと言わんばかりに、的確に急所を上下にしごき続ける柔らかな指先の生々しい摩擦に、田中の額にジワリと汗が滲んだ。
増して――いづみが震える視線を下へと落とした、その奥。
自分よりふたまわりも大きな褐色の逞しい身体に背後から覆い被され、激しく打ち付けられている、決定的な結合の瞬間が映っていた。
田中の身体が引かれるほんの一瞬の隙間。とろとろに蜜を溢れさせていた自身の蕩けきった最奥へと、田中の圧倒的な質量が深く、深く飲み込まれていく光景。
肉と肉が激しくぶつかり合うたび、その生々しい結合部からは、これまでの情事で注ぎ込まれたものと、いづみ自身から溢れ出す極上の蜜がドロドロに混ざり合い、とめどなく太ももの内側を伝って流れ落ちていた。
(ああ……私、健人さんにこんなにぐちゃぐちゃにされて……こんな、いやらしい姿で……っ)
普段のベッドの中では決して直視することのない、自分自身の淫らな有様。
客観的に突きつけられる圧倒的な【視覚の暴力】に、極限の羞恥心がいづみの脳髄を白く焼き切る。
しかし、それ以上にいづみの心と身体を支配したのは、大好きな人に頭の先からつま先まで『女』として暴かれ、満たされ尽くしているという、絶望的なまでの幸福感だった。
見られたくない、見たくない。けれど、健人さんに愛されてこんなに可愛らしく啼いている自分が、たまらなく愛おしくて、狂おしい。
「あっ……健人さん、私、自分で……っ」
「いいから。……今日一日、俺を信じて危険な現場を走り回ってくれたんだ。せめてこれくらい、甘やかさせてくれ」
耳元で囁かれる、低く優しい声。
先ほどまで雄としての独占欲をむき出しにして激しく突き上げてきた男と同一人物とは思えないほどの、とろけるような深い慈しみ。
泡を纏った田中の分厚く温かい手が、いづみの華奢な肩から、背骨のライン、そして形の良い柔らかな胸の膨らみへと滑っていく。
先ほどの鏡の前での情事によって、いづみの肌の表面は限界まで過敏になっていた。洗うための実用的な動作のはずなのに、ぬるりとした泡を介して伝わってくる田中の体温と、指の腹の優しい刺激だけで、いづみの身体はビクンと甘く跳ねてしまう。
「んっ……ぁ、あ……っ」
「……痛むか? 首筋から胸にかけて、少し赤くしすぎたな」
田中の指先が、自身が執拗に吸い付いて残した無数のキスマークを、申し訳なさそうに、けれどどこか愛おしむように泡で優しく撫でる。
触れられるたびに、桜色の先端がピクピクと震え、再びツンと硬い芯を持ち始めようとするのを、いづみは恥ずかしさからギュッと身をよじって堪えた。
「いたく、ないです……っ。健人さんが、いっぱいつけてくれた痕だから……」
「いづみ……」
田中はたまらず、泡だらけのいづみの背中に深くキスを落とすと、そのまま手を下腹部から太ももの内側へと流わせた。
最も熱く、属性してドロドロに汚れてしまっていた秘められた中心。田中の指先が、二人の愛の結晶と極上の蜜が絡みついた柔らかな粘膜のひだを、傷つけないように指の腹でそっと開き、シャワーの温水で丁寧に、そして隅々まで洗い流していく。
「ひゃああっ……! ぁ、だめっ、そこは自分でっ……!」
「暴れるな。……俺のでぐちゃぐちゃにしてしまったんだ、最後まで俺に綺麗にさせろ」
いやらしい意図は一切ない、純粋なケアとしての手つき。
自分が最も感じてしまう弱い場所を、大好きな男の手によって開かれ、直接洗い清められる圧倒的な羞恥と背徳感に、いづみは真っ赤になった顔を両手で覆い、指の隙間から甘く切ない吐息を漏らすしかなかった。
やがて、いづみの身体からすべての汚れが綺麗に洗い流された、その直後。
立ち上がって自身の身体を洗おうとした田中の大きな手を、いづみの両手がそっと包み込むようにして引き留めた。
「……次は、私。健人さんのこと、綺麗にさせてください」
「いづみ? いや、俺は自分で……」
「だめ、です。……今日一日、私を守って戦ってくれたこと。そして……さっき、あんなに私を愛してくれた『お礼』、させてください」
上目遣いで、恥じらいながらも真っ直ぐに自分を見つめてくる愛する女の瞳。
田中はふっと目尻を下げて降参するように微笑むと、洗い場のバスチェアに腰を下ろし、いづみに身を委ねた。
いづみは自身の小さな両手にたっぷりとボディソープの泡を作ると、目の前にある田中の広く逞しい背中へと、柔らかな手のひらを滑らせた。
自分とは違う、硬く引き締まった分厚い筋肉。その背中越しに伝わってくる脈打つような力強い鼓動。今日一日、この大きな身体でどれほどの危険から自分を庇ってくれたかを思い出し、いづみは愛おしさを込めて丁寧に泡を滑らせていく。
背中から、分厚い胸板、そして引き締まった腹筋へ。
そして――いづみの泡だらけの柔らかな手が、田中の足の間に横たわっている『雄としての象徴』へとゆっくりと伸びていった。
「っ……! いづみ、そこは……っ」
「動かないでください。……ここも、私のせいで、汚れちゃってるから……っ」
「あっ、ひゃっ……!」
これ以上は理性がもたないと悟った田中が、いづみの手首をガシッと掴んで止めに入る。
息を荒らげながらも愛おしそうに自分を睨む彼の瞳を見て、いづみは「ふふっ」と満足げに、そして幸せそうに微笑んだ。
互いの身体を綺麗に洗い流し、火照った身体を清めた後。
二人は、たっぷりと湯が張られたバスタブの中へと、ゆっくりと身体を沈めた。
「はぁぁ……っ」
「……お疲れ様。本当に、よく頑張ってくれたな」
湯船の中で、田中がいづみを背後から抱き抱えるようにして座る。
田中の広くて逞しい胸板に背中を預け、彼の大柄な手足にすっぽりと包み込まれる絶対的な安心感。お湯の浮力も手伝って、いづみの身体からすべての力みがふっと抜け落ちた。
「……健人さんこそ。お父さんの事件からずっと、一人で……ううん、前の周回も合わせたら、ずっとずっと長い間、たった一人で戦ってきたんですよね……っ」
湯船の下で、いづみは自身のお腹に回されている田中の大きな手に、自らの両手を重ねてきゅっと握りしめた。
これまでの過酷な戦い、そして今日という日を無事に乗り越えられた奇跡。張り詰めていたものがお湯に溶け出していくように、いづみの瞳から、ぽろぽろと温かい涙がこぼれ落ちた。
「私……健人さんの隣で、一緒に戦えて……本当に、良かったです……っ」
「……ああ。俺もだ。お前がいなかったら、俺は復讐の鬼になって、とっくに破滅していた」
田中はいづみの華奢な肩口に顔を埋め、その濡れた髪の匂いを深く吸い込む。
二度の死線を潜り抜け、こうして生きて触れ合えている奇跡。田中は彼女の白く細い肩口、キュッと引き締まったウエストの窪み、そして湿り気を帯びて熱く火照る太ももの内側へと熱い唇を滑らせ、素肌へと吸い付くように情熱を注いでいった。唇が離れるたび、吸い付くような白肌の上には可憐な赤みが残され、柔らかな太ももの肉感は快感のあまり固く緊張して甘く震えた。
「あ…………っ! 深く……っ、私を……っ」
目尻に快感の涙を浮かべ、愛おしさにうっとりと蕩けた表情で見つめてくるいづみ。頭頂から流れる黒髪が汗ばんだ首筋にまとわりつき、熱を帯びた胴体から股間にかけての滑らかなラインが、群青へと変わる夜光の中で隠しようのない生の立体感を描き出している。さらに最奥からは愛と興奮の証である密やかな雫が伝い落ち、彼女の肉体の美しさをどこまでも生々しく際立たせていた。
スタンドライトの灯りだけが、激しく波打つ胸元の起伏と、汗に濡れた艶やかな素肌の陰影を優しく照らし続けていた。
深夜。激しい情熱の宴が静まり返り、部屋には穏やかで甘い息づかいだけが満ちていた。
整えられた布団の中で、いづみは田中のたくましい胸板に顔を埋め、彼の腕の中で心地よい体温に包まれていた。
行為の後、彼女は全裸のまま彼の腕の中に納まっている。
田中は愛おしそうにいづみの滑らかな背中を大きな手で撫で擦り、包み込むように掛け布団を肩まで引き上げた。
「ふあぁ……健人さん、すごく幸せです……っ。大野木さんの事件も解決したし……健人さんにいっぱい愛されて……っ」
愛おしそうに胸元へ顔をすり寄せるいづみに対し、田中は布団の中でその武骨な掌を、彼女の柔らかな胸の起伏へと再び忍ばせた。瑞々しい肉感をじっくりと包み込み、掌全体で甘く圧をかけながら優しく揉み解していく。
「んっ……ふぁ……っ」
「……ああ。明日からは父上のノートの解析手配を進め、鳥居たち裏資金ルートの包囲網を完成させる」
昼間の一係で見せるような冷静かつ重厚な声。そんなクールで男らしい言葉を耳元で囁きながらも、田中の手つきはまったく容赦がなかった。包み込んだ胸の最頂部――先ほどまでの愛撫でキュッと硬く尖りきった可憐な桜色の乳首を、熱い二本の指先で優しく挟み込むと、ジワジワと揉み潰すように指の腹で転がし始めていく。
「っ……あ……っっ、そんな風に捏ねられたら……っ!」
耳に届く凛とした声と、布団の下でダイレクトに先端を責め立てられる生々しい指先。その強烈なギャップにいづみは甘い悲鳴を漏らし、背骨をきゅっとしならせて快感に身をよじらせた。指の腹でコリコリと先端を撫で擦られ、じっくりと引っ張るように焦らされるたび、彼女の体温は再び上気し、首筋から胸元にかけて可憐な赤みが広がっていく。
声をごまかすように彼の首筋へ強くしがみつき、指先の愛撫に身体を跳ねさせながらも、いづみは溢れる愛情と決意を言葉に乗せて応えた。
どれほど真剣な捜査の覚悟を語り合おうとも、二人の身体は布団の中で熱く溶け合ったまま。愛する男の体温と力強い鼓動、そして胸元をじっくりと弄り回される愛おしい刺激を直に肌で感じながら、いづみは夢見るような幸せな溜息をつき、一生解けることのない深い安心感に包まれて穏やかな眠りへと落ちていくのだった。
死線を越えた二人の長く激しい一日は、互いの体温を分け合う穏やかな寝息とともに、静かに幕を下ろすのだった。
第20話を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
第1の事件(大野木殺害)を未然に完全防止し、鳥居信一郎の「大黒天」の仮面を全署員の前で剥ぎ取って電撃逮捕! 2周目の取調室で見せた毒殺自決すら事前に完璧に見抜いて阻止した、スカッと爽快な完全勝利クライマックスをお届けいたしました!
父・五郎の無念を晴らし、二度の時空跳躍を乗り越えて辿り着いた完全攻略!
そして大仕事を終えた夜、玄関から洗面所の鏡の前で繰り広げられる甘く背徳的な情熱、湯上がりの手作り夕食で噛み締める「生きている日常」の尊さと不屈の絆、そして夜の甘く濃厚な余韻!
次回第21話からは、新たなステージへ! 警察内部の暗黒組織『とぐろを巻いた蛇』の本丸解体へ向けて動き出すふたりの、密やかな同棲生活とさらなる追撃劇をお届けいたします!
どうぞ次回も楽しみにお待ちください!




