押し入れの奇跡――父・五郎の隠し捜査ノート発掘
いつもお読みいただきありがとうございます!
【第2部:完全反撃編】第16話をお届けいたします!
避難先の自室で見事に大掃除をやり遂げ、甘く濃厚な夜を明かした田中といづみ。
朝の澄んだ光の中で交わされる、素肌への甘い愛撫と濃厚なキス!
そして約束通り、綺麗になったお部屋の「押し入れの奥」を整理し始めたふたりの前に、まさかの奇跡が訪れます!
10年前に殉職した父・村瀬五郎が秘かに遺していた、警察組織の闇と裏資金ルートを完全に暴く「隠し捜査ノート」が奇跡の発掘!
2周目で奪われたメモ以上の決定的な物証を手にした歓喜と安らぎのなか、ふたりきりの密室で深まる愛と絆!
二度の死線を越えて辿り着いた二人の、どこまでも甘く切ない第16話をお楽しみください!
カーテンの隙間から差し込む柔らかい朝の光が、綺麗に生まれ変わった四〇二号室のフローリングを優しく照らしていた。
昨夜の激しい情熱の宴が嘘のように、部屋の中には静かで心地よい朝の空気が満ちている。
整えられた布団の中で、村瀬いづみはゆっくりと瞼を開いた。視界いっぱいに広がったのは、自分をしっかりと抱きかかえてくれている田中健人のたくましい胸板であった。
(ふあぁ……健人さんの匂い……すごく落ち着く……っ)
行為の後、そのまま眠りについたため、布団の中ではお互いの肌が触れ合っている。
彼のがっしりとした体躯から伝わる生の体温と、一定のリズムで刻まれる力強い心臓の鼓動。1周目と2周目で彼を失う惨劇を経験したいづみにとって、この肌に伝わる生の鼓動こそが何よりの救いであり、最高の幸せであった。
「……目覚めたか、いづみ」
頭上から、少し低く掠れた愛おしい声が降ってきた。
見上げると、黒縁メガネを外した田中が、柔らかく目を細めてこちらを見つめていた。大きな手が愛おしそうにいづみの滑らかな背中を撫で擦り、癖のある黒髪を優しく梳かしてくれる。
「おはようございます、健人さん……っ。えへへ、健人さんの腕の中、温かくて離れたくないです……っ」
甘えるように彼の胸元に顔をすり寄せると、田中は胸の奥で低く笑いを漏らし、彼女の額にそっと愛おしい口づけを落とした。
掛け布団がはらりと肩から滑り落ち、朝の澄んだ光の中にいづみの肌が露わになった。まどろみの中で呼吸に合わせてふんわりと揺れる柔らかな胸の起伏へ、田中の大きな掌が吸い寄せられるように伸びていく。
「あ……っ」
無骨な指先が肌を擦り上げ、朝の空気に触れていた柔らかな肉感をダイレクトに包み込む。掌全体で甘く圧をかけながら揉み解すたび、指の間から溢れる肉が豊かに形を変えた。そのまま熱を帯んだ二本の指先が、先端の可憐な突起をピンと挟み込み、左右から優しく揉み潰すようにしつこく捏ね回していく。
「んっ……あ……っ……っ」
指先を滑らせて乳輪の周りをなぞり、キュッと小さく結びつき始めた可憐な蕾をコリコリと指の腹で弾くように弄り回される刺激に、いづみの身体がピクンと甘く跳ね上がった。
「んんっ……あ……っ、健人さん……っ」
耐えきれなくなったいづみが甘い声を漏らすと、田中は愛おしさを抑えきれないように顔を近づけ、開かれた彼女の唇を逃さず深く塞ぎ込んだ。
朝の静寂の中で、重なり合う唇。
すっと滑り込んできた彼の熱い舌先が、いづみの柔らかい舌を絡め取り、口内を貪るように深く濃厚なキスを交わしていく。キスが深まるたびに、じゅぷりと湿った甘い水音が二人の隙間に響き、いづみは彼の逞しい首筋に細い腕を回して、夢中で舌を絡め返した。
ふっと唇が離れると、繋がっていた唾液の糸が朝光の中で艶やかにきらめいた。
田中は彼女の身体の上に腕をつき、上気した顔をじっと深く見つめた。
まどろみから覚めたばかりの潤んだ瞳、内側からの熱で真っ赤に染まった頬、そして甘い吐息を漏らす薄桃色の唇。誤魔化しのきかない距離で愛する人の艶やかな表情を目に焼き付け、田中は低く掠れた息を吐き出す。
「……そんな顔されたら、本当に離せなくなる……」
「健人……さん……っ、そんなに……見つめられたら、恥ずかしいです……っ」
恥じらいに瞳を揺らしながらも、上目遣いに愛おしそうに見つめ返してくる彼女の眼差し。その可憐さに田中の胸の奥で猛烈な愛おしさが跳ね上がった。
彼は視線をゆっくりと滑らせ、先ほどの愛撫とキスの熱気で、硬く尖りきった可憐な桜色の突起へと視線を固定する。
逃げる隙を与える間もなく、田中は頭を傾けて彼女の豊かな胸元へと深く顔を埋めた。
「あっ……んぁっ……!?」
温かい唇が、キュッと尖った桜色の頂をダイレクトに包み込む。そのまま口内に深く含み、舌先でコリコリと転がしながら、チュッと甘い音を立てて強く吸い寄せていった。
「んあぁぁっ……! ダメ、そんなに 胸から……っ!」
服の隔たりもない肌への力強い吸着。
舌のザラついた感触と熱い吸引の刺激に、いづみは背中を甘美にしならせ、彼の黒髪に指を絡ませながら恍惚とした快感に身をよじらせた。
しばらくの間、可憐な突起を貪るように味わっていた田中だったが、ふっと名残惜しそうに唇を離した。ちゅりと甘い水音が朝の静寂に響き、離れた先端からは銀色の糸が朝光を浴びてしとやかに引く。
「はぁ……っ、ふぅ……っ」
激しい快感の余韻に身を震わせ、浅い呼吸で胸を上下させながら見つめてくるいづみ。その甘く濡れた瞳と火照った表情に、田中の胸の奥で再び情熱の火が跳ね上がりそうになる。
だが、彼は深く吐息を漏らすと、愛おしそうに彼女の頬を撫で、肩まで掛け布団を優しく引き上げ直した。これ以上は本気で止められなくなると自分に言い聞かせるように苦笑を浮かべ、彼女の額へそっと優しく唇を落とす。
「甘えるのは構わんが、まずは朝食を食べような。空腹のままでは捜査も片付けもできん。……朝食が終わったら、約束通りあの押し入れの奥を整理するぞ」
「はいッ! 健人さんのおいしいお朝食、楽しみにしていますッ!」
いづみは名残り惜しそうに彼の抱擁から体を起こすと、お気に入りの部屋着である、長年着古した薄い白のキャミソールとショーツを身にまとった。
刑事という緊張感あふれる仕事柄、昼間は黒パンツスーツと硬い下着で締め付けている反動から、室内では「肩が凝る」「締め付けられると落ち着かない」という理由で過ごす彼女のスタイルは、朝であっても当然のように完全継続されている。
田中が手際よく作ったのは、出汁の効いた温かいお味噌汁と、ふっくらと焼き上げられた出汁巻き卵。
「うあぁぁ……っ、健人さんのお出汁、やっぱり世界一おいしいですっ……!」と頬を緩ませて美味しそうに食べるいづみの姿を、田中は満足そうに目を細めて見守るのだった。
* **
おいしい朝食を終え、食器を片付けたふたりは、部屋の奥に位置する大きな押し入れの前へと立った。
昨日の大掃除で手前の衣類や雑品はすべて整理されたが、押し入れの最上段と最奥には、十年前にいづみの父・村瀬五郎が殉職した際引き取られた古いダンボール箱がいくつか手付かずのまま残されていたのだ。
「ここだな。ホコリを吸わないよう気をつけろ」
田中は長袖シャツの袖をたくし上げると、押し入れの奥から古びたダンボール箱をひとつずつ慎重に引き出していった。
十年の歳月を感じさせる角の擦り切れた箱。その中のひとつ、ズッシリとした重みのある木目の小箱を目にした瞬間、元鑑識官としての田中の鋭い眼光が光った。
「……村瀬、この箱を見てみろ」
「え……っ? それは……お父さんの遺品箱……?」
「普通の保管箱に見えるが、底面が二重構造になっている。……二重底だ」
田中は手際よく木箱の内底を検分すると、隠し底のベニヤ板を指先で静かに押し上げた。
すると、その底仕込みの隙間から、黒い革表紙で覆われた一冊の厚い手帳が姿を現した。表紙には、見覚えのある力強い筆跡で『捜査メモ・私録』と記されていた。
「あ……っ! お父さんの……お父さんの文字……ッ!」
いづみの息が止まる。
ふたりが慎重にページをめくると、そこには十年前に倉敷署の刑事を務めていた父・村瀬五郎が、命懸けで追っていた「警察上層部と暗黒組織『とぐろを巻いた蛇』の裏資金ルート」の極密ログがびっしりと書き込まれていた。
裏金が動いていた水島港のダミー企業の口座番号、漆黒堂を介した裏取引の暗号ログ、そして当時から組織の不正に関与していた鳥居信一郎の手口と資金提供の記録――。
2周目の世界では、鳥居側に先手を打たれて奪われてしまった手帳。だが、父・五郎は自らの身に危険が迫っていることを察し、本物の捜査手記を自宅の押し入れの隠し箱へと秘かに遺していたのだ。
「……間違いない。これは、父上が遺された本物の隠し捜査ノートだ」
田中は黒縁メガネの奥の瞳を冷徹に研ぎ澄ませ、静かにページを繰りながら声を震わせた。
「鳥居たちがどれほど言い逃れをしようと、このノートに記された口座と取引ログを科学鑑定と照合すれば、奴らの裏資金ルートを完全に立証できる。2周目の悲劇を完全に塗り替える、決定的な物証だ……!」
「お父さん……っ。お父さん、私に……健人さんという最高のバディと、この真実を遺してくれていたんだね……っ」
溢れ出す涙を止められず、いづみは父のノートを愛おしそうに両手で抱きしめた。
田中は彼女の華奢な肩を後ろから優しく抱きすくめ、その耳元で力強く誓いを立てた。
「ああ。お父上の命懸けの執念が、俺たちをこうして導いてくれたんだ。……俺とお前で、父上の無念を必ず晴らそう。鳥居たちの悪事をすべて暴き、今度こそ完全な勝利を掴むぞ」
「はいっ……! 健人さん……っ!」
決定的な物証を手にした歓喜と安らぎ。
ふたりの胸を占めていた激しい緊張の糸が解け、二人だけの密室には深い絆と愛おしい体温がどこまでも広がっていった。
* **
父のノートを厳重に保管し、夕暮れを迎えた四〇二号室。
窓の外は茜色の美しい夕焼けに染まり、部屋の中にはオレンジ色の温かな光が静かに差し込んでいた。
押し入れの整理も完全に終わり、ほっと一息ついたふたり。
ローテーブルの脇で膝を崩していたいづみは、長年愛用しているキャミソール姿で、安らぎの溜息をついた。
肌に直に着た薄い生地は、夕日の斜光をすり抜けて、可憐な胸の傾斜と、生地の表面にぽっちりと浮き出る乳首のシルエットを鮮やかに浮かび上がらせていた。
それを見つめる田中健人の瞳に、昨日とはまた違う、静かで濃厚な情熱の火が灯った。
田中は静かに黒縁メガネを外し、ローテーブルの上へと置いた。
メガネを外した彼の瞳は、甘く湿り気を帯びて濡れており、目の前の恋人を深く愛で尽くさんとする一人の男の顔へと変貌していた。
「あ……っ、健人……さん……っ?」
彼の雰囲気が艶やかに変化したのを察し、いづみの胸がキュンと跳ね上がる。
田中は背後からしなやかな腕を回すと、座っているいづみの華奢な身体をそっと包み込み、自身の膝の上へと引き寄せるように抱きしめた。
「……いづみ。……そんな愛おしい姿を見せられたら、もう俺の理性が抑えきれない……」
耳元を撫で上げる掠れた低音。
田中は鍛え上げられた大きな掌でいづみの細い腰を抱え込むと、薄いキャミソールの裾から温かい指先をすっと滑り込ませた。
「あ……っ! っ!」
素肌に触れる彼の武骨な手つき。
ウエストの滑らかなカーブから脇腹、そして柔らかな胸元の起伏へ。
今回はただ圧をかけるだけでなく、彼の二本の指先が、キャミソールの薄い生地越しにぽっちりと浮き出る蕾の頂点を軽く摘まみあげ、指の腹で優しく引っ張るように弾いてみせた。
「んぁっ……!? そこ……摘まむの……っ! んっ、……っ!」
刺激的な愛撫に、いづみは背中を甘美にしならせて可憐な悲鳴をあげた。
さらに田中は頭を傾けて顔を寄せると、薄地のキャミソール越しに、その可憐な突起を優しく口に含み、含み含みと甘く吸い寄せていく。
「んあぁぁっ……っ!」
「おかしくなればいい……お前のお父さんが繋いでくれたこの命と真実を、今夜は俺の愛で骨の髄まで愛で尽くしてやる……」
耳元で囁かれる男らしい情熱的な言葉。
至近距離から直接吹きかけられる熱い吐息と、生地越しに甘く転がされる唇の情熱的なアプローチに、いづみは思わず息をのんでキュッと足指を丸め、彼の逞しい首筋に強くしがみついた。
「あ……っ! 健人さん……っ! そこ、唇が熱くて………っ!」
「とろければいい。……お前が俺に見せる可憐な表情も,甘い声も……すべて俺だけのものだ」
田中は愛おしそうにいづみのキャミソールを頭からそっと脱がせると、露わになった滑らかな肌を大きな手で愛おしそうに包み込んだ。
二度の死線を越えて辿り着いた、いま生きて隣にいる奇跡。
誰の目も届かない二人だけの密室で、生の体温と心臓の激しい鼓動を重ね合わせ、ふたりは二度と引き裂かれることのない不滅の愛を深く確かめ合っていく。
父の想いとふたりの愛が重なり合った四〇二号室を包む濃厚な夜の熱気は、朝が訪れるまで深く深くふたりを包み込み続けるのだった。
* **
深夜。激しい情熱の宴が静まり返り、部屋には穏やかで甘い息づかいだけが満ちていた。
整えられた布団の中で、いづみは田中のたくましい胸板に顔を埋め、彼の腕の中で心地よい体温に包まれていた。
行為の後、彼女は全裸のまま彼の腕の中に納まっている。
田中は愛おしそうにいづみの滑らかな背中を大きな手で撫で擦り、包み込むように掛け布団を肩まで引き上げた。
「ふあぁ……健人さん、すごく幸せです……っ。お父さんのノートも見つかって、健人さんにいっぱい愛されて……っ」
「ああ。明日からはこのノートの暗号ログを解析し、鳥居の裏資金ルートを追い詰める。……お前は俺の隣で、しっかりついてこい」
「はいっ……! どこまでも、健人さんと一緒に行きます……っ!」
愛する人の体温と力強い鼓動を肌で感じながら、いづみは夢見るような幸せな溜息をつき、一生解けることのない深い安心感に包まれて穏やかな眠りへと落ちていくのだった。
第16話を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
キレイになったいづみちゃんの自室(402号室)の押し入れから発掘された、殉職した父・村瀬五郎の「隠し捜査ノート」!
2周目で奪われた手帳以上の決定的な物証を手に入れ、鳥居たち暗黒組織への完全反撃の鍵が、ついにふたりの手へと渡りました!
そして、朝の素肌への甘い愛撫&濃厚キッス、夕暮れの生地越し摘み上げ&口づけによる極上の時間!
次回第17話は、捜査の合間に訪れる甘い息抜き!
『美観地区の夏祭りと、浴衣のうなじの密やかキッス』をお届けいたします!
浴衣姿のいづみちゃんの可憐さと、夏の美観地区の路地裏で交わされる禁断の忍び逢い口づけ!
どうぞお楽しみに!




