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将希の異世界日誌  作者: 雄太
最終章 リベリシュ編
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調理、極めたらいつの間にか世界最強になっていた。

 


 ミーシャの無事を確認したサンディはすぐに危険な(けもの)から引き離すように急いでエリシアを連れマリアが用意した一軒家へと向かう。


 そこで待ち構えていたのはグランドであった。


「なんでグランドがここにいるの?」


 その声音はストーカーにつけられたか弱い女性のように震えていた。だがサンディである。女性と言ってもその細い指はレイピアに添えられ、いつでもグランドの首筋に向かれるようにされていた。


「少し調べればわかるさ」

「怖い」


 ピカッとレイピアが光るとグランドは『悪かった、冗談だ、』と言い話を逸らした。


「ギルドは斡旋もしてるんだよ、お前らの陛下からつい先日、ラブホを探してくれとか言われたよ、そうだ、お前も斡旋してやろうか?」


「グランド〜死ぬ?」


 レイピアがさらにピカッと黄金色に光る。


「冗談だよ。ユーモアがなぁな、それじゃ嫌われるぞ、まぁ何万歳の奴入れても客なんてこねぇよ」


 カチヤと言う甲高い、金属が擦れる音がしたと思ったらグランドかゆっくりと両手を上げ……


「負けたぜ」

「ギルド支部長じゃなければ斬り飛ばしていたのに」


 その声は本気だ。

 グランドの首筋にはサンディの愛刀であるレイピアが添えられ、少し赤くなっている。


「あぁ。そうだお前に客だ」

「客?誰?」


「さぁな?すげぇ大柄な男だったよ、俺よりもまだ20センチはデカかった。いつも見下ろす気分が見下ろされると恐怖を感じるんだな、この首筋とは別の痛みが走ったよ」


 タラっと切り傷から血が流れているがグランドはそんな事は気にせず先ほどの恐怖を語る。


「だからあの2人が倒れてるのね」


 先ほどからギラアが監視していた三馬鹿が死んでいる事にサンディは気づいていたが、責任を負いたくないサンディは視界に入れないように努力していた。


 もしサンディの視界に入り、2人が死んでいる事を認知したらこんなバカでも慰謝料を出さなくてはならなくなる。そんなことしたら私腹ーーではなく貴重な騎士団の資金か減る一方である。


「だけどあれか、慰謝料はこいつらじゃなくて遺族に払うのだからまだマシか」

「何ぶつぶつ言ってんだ?」


「まぁいいわその客は?」

「俺だ」



 建物の影からふらっと現れたその大男にサンディは既視感を覚えた。だがそれはサンディが知っている人物とは似ても似つかない。


「……将希…殿、ですか」


 その男は一見したらあの将希殿とは思えないほどに筋肉隆々の大男に変貌を遂げた。


 将希お気に入りのTシャツは筋肉に引っ張れ、ところどころ裂け、体のラインが際立ったジーパンを履いている。


「これが……将希?だと間違いねぇのか?俺が知ってる将希のヤローはヒョロガリだったが?」


 何故かグランドまでもが疑っていたのか疑問の声を上げる。


「ええ、これは間違いなく将希殿よ、」


 目の前の大男と将希殿の影が全く一致していないが少し顔にその面影を残している。


「どうしたんですか?サンディさん?そんな不審者、見る目をしてこの筋肉に見惚れましたか?」


 そして声までも低くダンディでサンディたちが知っているあの将希だとは到底思えない。

 それほどまでにあの時の将希と今の将希は別人である。特に筋肉が。筋肉が。ついでに付け加えると足回りの筋肉と胴体の筋肉量が違い過ぎて気持ち悪い。


「ま、将希殿その身体は?」

「この身体のかい?」


 三馬鹿とは違う意味で虫唾が走る。

 こんな筋肉質の奴がダンディな声で会なんて語尾に付けて気持ち悪い。今にもサンディは切り飛ばしたい気分である。


「そのかい、やめてもらえます」

「なんのことかい?」

「はぁ、その語尾、切り飛ばしたい」


 この見た目からしてさぞ戦闘力も向上したと思われる。だからこそサンディは本当は首を斬り飛ばしたいが……実力も知らない相手に飛び掛かるような猿じゃない。と思いたい。


『下手したら首の筋肉で刃が入らないかもしれない』


「これが正常時であれば切り飛ばしていましたが使えそうですね」


 切り飛ばしたい。その思考を捨て三馬鹿と同じような視線を向ける。


「だな、俺でも斬り飛ばしてる。だが利用出来るな」

「何がかい?」

「グッ、堪えろ、こんなクズいつでも斬り殺せる。三馬鹿相手よりマシだ。今は手駒として考えろ歩く駒だ」


 絶対に切り伏せないように心を落ち着かせようとレイピアの柄を掴む。


「どうしたんだい、サンディ」


「将希殿そのお身体はどうなされたのですか?」


 何故か敬語らしき言葉遣いで丁寧に問いかける。サンディ自身何故こんな言葉遣いなのかよくわかってない。


「この身体のことかい?」

「やっぱりいいです」


 将希聞いても無駄だとを諦め、すぐに今日の寝床に向かった。

 陛下が用意した一軒家に着くと至ってそれは普通の一軒家であった。あの陛下のことだまた変なホテルでも取ったのだろうとサンディは覚悟していたが杞憂であった。


「あの陛下に何があったの?」


「本当はそういったホテルを取ろうとしましたがペルシアさんに止められてました」


 その光景が目に浮かぶ最初は予約とって黙ってだんだろうな、そのあとバレて予約を取り直させたと言ったらところかもしれない。


「ペルちゃんが?以外ね」


 それだけ言うとサンディは、部屋の鍵を開けた。サンディが奥へ入ると将希も続いて入ろうとしたが例の物が消滅した。


「……痛い……」

「レディの部屋に許可なく入ったらいけないと教わらなかった?あんたはそこらへんで寝てな、男たちの鍵は誰に渡してたっけ?まぁいいわ」


 


あら不思議、将希の体に一体何がッ!、なお、やばいものは使用していません。

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