135話 ミーシャ
仕事が増えたがこの2人から解放されることを天秤にかけ、ギアラは例の2人を磔に行ったが例のあの2人は案の定騒ぎ喚き、暴れた。
「助けてください!団長!俺たちは例のあの人じゃないんですよ!」
「そうですよ!部下を守るのが団長の仕事では?」
と2人は抵抗する。例のあの人が誰を意味するものなのかサンディには思い当たる節がない。部下が喚き散らしたら締める。それが陛下直轄騎士団の習わしである。この2人がどんなにに喚き散らしたところでサンディの結論が変わる理由もない。
「お前たち。私が部下を守るのが仕事なら。お前たちは私の命令を聞くのが仕事だ。だから命令する。そこに貼り付いてろ。ギアラ!」
「はい!」
「この2人を見張ってろ」
「え?」
せっかくこの2人から逃げられると喜んでいたが梯子を外された格好となった。
「あっ、やっぱなしお前もついて来い。それとそいつらに水も飼葉もあげる必要はない」
『『水!』せめて水を!』
「お前らにはそこら辺の土すら勿体無い品物だ。自給自足でもしろ」
「お昼時にそう言うことはやめてください食欲無くします。」
真っ当な批判がエリシアから入ったがサンディは気にする事なく足早に歩き出す。
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三馬鹿とギアラを警護兼監視役として外に放置しサンディはワジルを使い食堂から建物内へ向かう。
「ミーシャの容体は?」
ミーシャの母、ミシェルに案内され店舗兼住宅の2階に向かう階段、上がっているとサンディは先導するミシェルの背中に問いかける。
「ミーシャの心配してくれてありがとうサンディさん、それでミーシャの容体だけど問題ないわ、傷も目立つものじゃない、だけどやっぱり心の傷はあるみたい。物音にビクって反応するからね。まぁあとは中で聞いてあげて」
「よかった・・・」
「すまない。ミシェル、帰って来れなくて」
「私に謝らないでもらえる?。貴方が謝るべき相手はミーシャよ。貴方のことずっと待っていたのだから。」
「わかった」
なにこれとサンディは思ったが口にはしなかった。
流石のサンディと言えどタイミングをわきまえるようだ。
このタイミングでそんなこと言ったらワジルにここから突き落とされかねないとでも思ったかもしれないが。
2階に着きミーシャの部屋の前に立ちミシェルは告げる。
「貴方あとはお願い。私は下にいるから。サンディさん下にもまだいるのでしょう」
「1人だけでいいです。縄で縛られらている2人は無視で。注文してきても酒とかは出さなくて大丈夫です。」
「わかってます」
降りていくミシェルの背中は安心していた。
「ミーシャ、入るわよ」
声をかけてからドアをノックし少し待つ。そうすると中から弱々しい声が聞こえる。
「・・・サンディ、さん?」
「入るわよ。たとえ嫌と言っても入るけど」
「聞いた意味がないのでは?」
真っ当なツッコミが後ろから入るがそれをミーシャに配慮してか目線と幻聴だけで切り捨てる。
『黙れ』
「はい」
「なにも言ってないのだけれど?なんで返事してるのかな〜?思い当たる事でもあるの?」
「いえ。なにも」
なにも文句がないことを確認し、サンディは女の子の部屋に押し入る。
レディの傷は見せられません。
おれの安っぽいアイデンティティがうるさない。なのでここからは音声のみで
「大丈夫そうね、目は見えるの?」
「はい。見えます。サンディさん、お父さん」
「よ、よがった、ふんッ、ミーシャ悪かった。お前に危険が迫ってたのに帰ってこれなくて……」
「ねぇ、いつからこんな涙脆くなったの?」
「大丈夫。お父さんにはお父さんの仕事があるんだから。たがら今サンディさんがここにいるのでしょう、見てよ呆れられてるじゃん」
「ミーシャが無事なら団長に呆れられようとどうでも良い」
「はぁ、話が進まない。ミーシャ、傷を抉るようで悪いけど犯人に心当たりはある?」
ミーシャは首を横に振る。
「いいえ、ありません。全員覆面でたとえ知っている人でも……」
「全員覆面、ね、ありがとう、ワジル、私はエリシア宿舎に向かうわ、これ渡しとく。宿舎の鍵よ」
「わかりました、団長」
「親子の時間を過ごしてね、間違えでも一線は越えないように」
『そんなことしませんよ!』『しませんって!』
2人の声が重なりサンディは楽しそうに笑った。
「じゃ、楽しんで」
サンディは2人を置いて、宿舎へと向かった。
あと5話ぐらいかな?
次回『例のあの人』あったじゃないよ、




