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黒幕

ビルの最上階のペントハウス。

ニコラとコートを着た女性は、チェスをしていた。

『そう…、R-002がやられたのね…。そもそもあのヘンピな装置で彼女の"もうひとつの人格"がコントロールできるとは思えなかったけどね…。』

『…彼女の死体は回収できなかったですわ。…R-003にこれほどの戦闘力があったなんて、フレスベルグも確かに戦闘用ではないけれど私たちに引けを取らないくらいの戦闘力はあったはず…。』

コートの女性が駒を動かす。

『そういえば、R-105は発見できた?向こうも探しているようだけど…』

ニコラは首を振る。

『…進展は全くなしですわ。…手掛かりが"8体目のクローン"ということだけでは発見は不可能ですわ。』

コートの女性は笑みを浮かべる。

『8体目のクローン…ねぇ?』

ニコラも駒を動かす。

『…クローンは8体しか生産していないはずですわ。…まさか再生産をしたというのかしら?』

『そんなわけないじゃない。確かにクローンは"8体"しか生産されてないことになってるわ。』

ニコラは首を傾げる。

『…つまり?』

コートの女性はチェックをする。

『物語は確実に終点に近づいてるのよ。私に聞かなくても近いうちにわかることになるわ。ヒントを与えるとすれば…』

『"クローンの生産数は8体じゃない"…かな?』

ニコラはますますわからなくなった。

『…?…つまり、R-105は存在しないということかしら?』

コートの女性はチェックメイトする。

『いえ、R-105は存在するわ。…答えは自分で探しなさい、R-102。いえ…ニコラちゃん。』

『とにかく、フレスベルグの損失は大きいわ。…"どちらからしてもね"。おそらく彼女達は私たちの場所をもう割り出してると思うわ。もう、決戦は近いわね。』

『…たぶん、今ここに向かっていると思いますわ。…貴女は逃げた方がいいですわね。…私兵のみなさんにも警戒するように伝えてくださる?』

『わかったわ…ではお先に行ってるわ。向こうで落ち合いましょ?』

『…生きて帰れたらですわね。』

コートの女性を乗せたヘリがペントハウスを離れる。

ニコラは一人、部屋の中でチェス台を眺めていた。

『8体じゃない…か。』

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