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黒猫年代記  作者: @12
第二部 ~Ⅱ~ FENRIR ― 戦狼となった黒猫 ― Season 4 #067~
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145/189

Season 8「継ぐ者、見守る者」 #145

第145話「こちらは見えている」

 四つ目の光は、夜が明けるまで消えなかった。

 フェルガリア沖の海底では、石造構造物の周囲に生じていた三つの光点が順番に消えた後も、前日に紫色の揺らぎが発生した場所だけが淡い魔力反応を保ち続けていた。強度は低く、海面や港湾設備へ影響を与えるほどではない。空間測定値にも急激な変化はなく、既知の異界門に見られるような魔力集中も起きていなかった。

 それでも、その一点だけが残ったという事実は、解析班を朝まで働かせるには十分だった。

 レイブンが施設へ到着した時、解析室の照明は夜間勤務用の低い明るさから通常状態へ切り替わったばかりだった。

 扉を開けると、中央表示には海底映像と複数の波形が並んでいる。

「おはようございます」

 Cipherが先に言った。

 レイブンは一瞬だけ立ち止まった。

「……おはよう」

 Houndが奥で笑った。

「ちゃんと挨拶できたじゃねえか」

「朝からそれやるのか?」

「大事だろ」

「お前、昨日帰った?」

「帰ったよ。ちゃんと寝た」

「何時間?」

「そこまで聞く?」

「俺には聞くだろ」

「六時間半」

 レイブンは少し考えてから頷いた。

「合格」

「誰目線だよ」

 Houndの声を聞き流しながら、レイブンは中央表示の前へ進んだ。

「四つ目は?」

「維持されています。強度変化はごく僅かです」

「向こう側の反応は?」

「こちらも継続中。ただし昨日のような影は確認されていません」

「紫色の揺らぎも?」

「再発していません」

 レイブンは海底映像を見る。

 暗闇。

 沈んだ石。

 その中に残る淡い一点。

 昨日そこには、何かが立っていた。

 人型に見える影。

 こちらへ腕を伸ばしたように見えた何か。

 そして自分とルナが受け取った、安堵と恐怖が入り混じった感覚。

 最後に残ったのは「待つ」という印象だった。

「夜間にこちらからは?」

「何も送っていません」

「無人機器も?」

「位置変更なし。観測条件を維持しています」

「了解」

 レイブンは椅子へ座った。

「昨日の影について、何か増えた?」

「断定できる情報はありません」

 Cipherは昨日の映像を表示した。

「複数の観測装置に同時記録されていますから、単一機器の映像異常ではありません。ただ、対象そのものを観測したのか、空間現象によって別の像が生じたのかは判別できません」

「大きさは?」

「基準になる距離が確定できないため、算出不能です」

「人型判定は?」

「形状上は類似しています。ただし分類には入れていません」

「そのままで」

 レイブンは頷いた。

 見えたもの以上を付け加えない。

 期待も恐怖も、観測結果には混ぜない。

 それが今できる最も重要なことだった。

 やがてルナが入ってきた。

 今日はレイブンより遅い。

「おはよう、兄様」

「おはよう」

「もう慣れた?」

「何が?」

「朝の挨拶」

「俺は昔からしてる」

 Houndが咳払いした。

「異議あり」

「黙れ」

 ルナは笑いながら兄の隣へ座った。

「四つ目、残ってるんだね」

「ああ」

「感じる?」

「今は何も」

「私も」

 レイブンは妹を見る。

「昨日の影、誰に見えた?」

 ルナはすぐには答えなかった。

「言っていいの?」

「主観としてなら」

「エルネだったらいいなって思った」

 レイブンは小さく頷いた。

「俺もだ」

「でも、エルネに見えたわけじゃないよ」

「分かってる」

「姿なんてほとんど見えなかったし」

「ああ」

 ルナは中央表示へ視線を戻す。

「もし本当に向こうにいるなら、こっちが見えてるって分かってないのかな」

 その言葉で、レイブンは昨日エリシアと交わした会話を思い出した。

 何を返したいのかと問われ、自分は答えた。

 こっちは見えている。

 それだけでいい。

「それを確かめる方法を考える」

 ルナが兄を見る。

「返事するの?」

「まだ決めてない」

「でも昨日までは待つだけだった」

「昨日、相手らしき影が出た」

「条件が変わった?」

「ああ」

 レイブンはCipherへ向き直る。

「こちらから何かを返す場合、最小限の方法は?」

「基準信号の再送が最も単純です」

「でも、あれは向こうの反応を変えた可能性がある」

「はい」

「思念伝達系は?」

「可能ですが、推奨しません」

「理由は?」

「現在のSmartAR通信は、異界で確認された思念伝達の原理を解析した結果として成立しています。しかし安全化と情報変換を前提とした別物です。未知の空間現象へ直接接続する用途では設計されていません」

「俺も同意見」

 レイブンは即答した。

「じゃあ魔力だけ?」

 ルナが尋ねる。

「それも強度次第です」

 Cipherが答える。

「昨日までの基準信号よりさらに弱く、情報量を持たせない単純な反応なら、能動干渉を抑えられる可能性はあります」

「情報量を持たせないなら返事にならないんじゃない?」

 Houndが言った。

 Cipherは首を振った。

「内容は伝えられません。ただ、こちら側にも能動的な発信源が存在することは示せます」

「ノックみたいなものか」

「近い表現です」

 レイブンはその言葉を聞いて考えた。

 扉を開く必要はない。

 相手の名前を呼ぶ必要もない。

 ただ、こちらにも誰かがいると知らせる。

「それなら検討できる」

 レイブンが言った。

「でも俺たちだけでは決めない」

 Houndが眉を上げる。

「誰に聞く?」

「関係する全員」

 午前中、臨時の合同検討が開かれた。

 WOLF PACKだけではない。

 ルナの舟艇隊。

 EINHERJAR。

 FENRIR側の技術・医療担当。

 フェルガリアの港湾管理側。

 日本側観測班。

 ヴァルグラント側の技術担当。

 現象へ直接関係する範囲に限定しながらも、判断をレイブン個人へ集中させないための構成だった。

 エリシアもValkyrieとして参加している。

『まず確認したい』

 画面越しの彼女は、家にいる時とは違う指揮官の表情をしていた。

『応答した場合、最悪何が起きる?』

 Cipherが答える。

「分かりません」

『それが一番重要ね』

「はい。ただし、出力を過去の基準信号より低く制限すれば、こちらから空間異常を大きく変化させる可能性は抑えられると考えています」

『ゼロにはできない?』

「できません」

『なら、それを前提に決めるべき』

 レイブンは黙って聞いていた。

 ゲルハルトが通信へ入る。

『私は反対ではない』

「理由は?」

 レイブンが尋ねる。

『昨日までなら反対した。だが今は、向こう側に何らかの反応主体が存在する可能性が高くなった。こちらが完全に沈黙し続ければ、相手が別の方法を試す可能性もある』

『逆に応答したことで接続を促進する可能性は?』

 エリシアが問う。

『ある』

『なら賛成ではないのね』

『そうだ。反対ではない、と言った』

「珍しく慎重だな」

 レイブンが言う。

『お前に言われると腹が立つ』

 会議に小さな笑いが起こった。

 ルナは水上運用側から意見を出した。

「応答するなら、舟艇を構造物周辺からさらに離します。海面へ現象が拡大した場合に、観測より退避を優先できる距離を取ります」

「賛成」

 レイブンが答えた。

「Nyx側で配置を決めて」

「了解」

 日本側からは、港湾運用を即時停止するほどの根拠はないものの、応答実験を行う時間帯だけ対象海域への民間船接近を避けられるよう航路調整を行う案が出された。

 Sageは別の問題を挙げた。

「NoXとNyxは発信装置から離すべき」

 レイブンが彼女を見る。

「理由は?」

「二人だけが継続的に主観的感覚を受け取ってる。応答信号を出した時、二人が近くにいること自体が現象へ影響するかもしれない」

「じゃあ俺たちは陸上?」

「別々の場所」

 ルナが苦笑する。

「また実験動物」

「嫌なら参加しなくていい」

 Sageは即座に返した。

「冗談です」

「なら健康管理に従って」

「了解」

 レイブンは妹を見る。

「俺も従う」

「兄様が先に言った……」

「何で驚くんだよ」

 会議は一時間以上続いた。

 最後に決まったのは、極めて小さな一度だけの応答だった。

 意味を符号化しない。

 既存の思念伝達技術を直接使わない。

 空間異常そのものへ装置を接触させない。

 昨日まで使用していた基準信号より低い出力で、短い魔力反応を一度だけ発生させる。

 それ以上は、向こう側の変化を見るまで送らない。

 そして少しでも異常が急激に拡大すれば、その時点で中止する。

 午後二時。

 フェルガリア沖の対象海域から民間船が離れた。

 ルナの舟艇隊も、海底構造物へ接近する位置にはいない。

 レイブンは沿岸観測所。

 ルナはFENRIR施設。

 エリシアは別の指揮区画から全体状況を見ている。

 誰も海底へ行かなかった。

『準備完了』

 Cipherの声が通信へ入る。

「各観測点?」

『正常』

「空間値?」

『安定』

「四つ目の光?」

『維持しています』

「向こう側反応?」

『変化なし』

 レイブンは一度息を吐いた。

「Valkyrie」

『こちらも準備完了』

「Nyx」

『舟艇配置完了。水上異常なし』

「Sage」

『医療側問題なし。あなたもNyxも現時点で異常なし』

「了解」

 レイブンは窓の向こうの海を見る。

 昨日までなら、自分が海上にいたかもしれない。

 今は違う。

 必要な場所へ必要な者がいる。

 自分が最前線へ立つことと、自分が責任を負うことは同じではない。

「送信」

 Cipherが操作する。

 海底から離れた既存設備から、ごく弱い魔力反応が一度だけ発せられた。

 長くはない。

 複雑でもない。

 意味も持たない。

 ただ一度だけ、静かな海へ指先で触れるような反応が走った。

「送信終了」

「追加はしない」

『了解』

 待つ。

 一秒。

 五秒。

 十秒。

 何も起きない。

 三十秒。

 四つ目の光は変わらない。

 一分。

 Houndが通信越しに息を吐く音がした。

『無視された?』

「喋るなとは言わないけど、もう少し待て」

『了解』

 二分を過ぎる。

 変化はない。

 レイブンは焦らなかった。

 届かなかった可能性もある。

 届いても意味がなかった可能性もある。

 相手が存在しない可能性だって、まだ残っている。

 三分十七秒。

 Cipherの声が変わった。

『反応』

「どこ?」

『四つ目の光点』

 海底映像が拡大される。

 淡く残っていた光が、一度だけ強くなる。

 そして消えた。

「空間値?」

『変化なし』

「向こう側?」

『待ってください』

 数秒後。

『上昇しています』

 レイブンの黒い猫耳が前を向いた。

「能動信号は?」

『こちらからはありません』

「そのまま」

 四つ目の光が再び灯る。

 今度は短い。

 消える。

 少し間を置き、また灯る。

 Houndが呟く。

『返してきた?』

「まだ分からない」

 レイブンは答えた。

 だが心臓は少し速くなっていた。

 こちらは一度しか送っていない。

 向こうは二度。

 その意味を探そうとした瞬間、レイブンは自分で止める。

 数を言葉へ変換するな。

 まだ規則性すら分からない。

「記録だけ」

『了解』

 三度目の光。

 その直後だった。

 紫色の揺らぎが現れた。

 昨日より小さい。

 石造構造物の一部だけが薄く歪む。

「全観測点確認!」

『複数機器で確認!』

「空間隔たり?」

『減少。ただし速度は低い!』

「門形成?」

『なし!』

「海面?」

『Nyxより。異常なし』

 レイブンは映像を見る。

 紫色の向こう。

 影はない。

 何も立っていない。

 ただ色だけが見える。

 その瞬間、レイブンの胸の奥へ感覚が届いた。

 遠くない。

 昨日より明らかに近い。

 冷たい風。

 広い空。

 そして――安堵。

 レイブンは端末へ記録する。

 同時に、ルナも別地点で記録している。

 数十秒後、照合結果が届いた。

 二人とも、ほぼ同じ感覚を書いていた。

 ただしルナの記録には一つだけ追加があった。

 「聞こえた」

「ルナ」

『うん』

「何が?」

『言葉じゃない』

「じゃあ?」

『こっちに誰かいるって、向こうが分かった感じ』

 レイブンは海を見る。

 自分が伝えたかったことと同じだった。

 こちらは見えている。

 その意味を込めた信号ではなかった。

 ただ一度、存在を示しただけだ。

 それでも向こうが何かを受け取った可能性はある。

「俺は安堵を感じた」

『私も』

「他には?」

『……少しだけ、懐かしい感じ』

 レイブンの表情が変わる。

「誰の?」

『分からない』

「エルネ?」

『分からないよ』

 ルナはすぐに否定した。

『エルネだったらいいって私が思ってるから、そう感じただけかもしれない』

「そうだな」

『兄様は?』

 レイブンは目を閉じる。

 記憶を探した。

 エルネの顔。

 紫色の空。

 セイルとアーシェ。

 異界で聞いた声。

 帰る場所を探して歩いた時間。

 だが、今届いている感覚に特定の人物の輪郭はない。

「分からない」

『うん』

「だから、まだ名前は付けない」

『うん』

 紫色の揺らぎが薄くなる。

 だが消える直前、映像の向こうで何かが動いた。

「Cipher」

『確認しています』

 小さな影。

 昨日の人型よりずっと低い位置にある。

 地面に置かれた物体にも見える。

 揺らぎが消える直前、その輪郭だけが一瞬明瞭になった。

 石。

 小さな石だった。

 表面に光がある。

「止めて」

 映像が静止する。

 その石には、細い線が刻まれている。

 一本の線。

 途中で二つに分かれ、再び一つへ戻る。

 解析室が静かになった。

 レイブンは海底にある石板を見る。

 同じ形。

 完全一致ではない。

 それでも構造は似ている。

「向こうにも……」

 Houndの声が低くなる。

「道標がある?」

「そうかもしれない」

 レイブンは初めて、その可能性を口にした。

 向こう側にある石。

 こちら側にある石。

 二つが互いの場所を覚えているのだとしたら。

 門を新しく開こうとしているのではない。

 かつて存在した道の両端が、再び互いを見つけ始めているのかもしれない。

 だがレイブンは、そこから先を結論にしなかった。

「今日の応答はここまで」

『もう一度送らない?』

 Houndが尋ねる。

「送らない」

『向こうも返してきたかもしれないのに?』

「だからだ」

 レイブンは静かに答えた。

「一回で届いた可能性があるなら、何度も叩く必要はない」

 エリシアの声が通信へ入った。

『同意するわ』

「Valkyrie」

『相手が誰であっても、こちらの存在を伝えるという今日の目的は達成した可能性が高い。次は向こうがどうするかを見るべきよ』

「了解」

『それとNoX』

「何?」

『今日は時間通り帰ってきて』

 通信回線に妙な沈黙が生まれた。

 Houndが笑いを堪えている。

「それ、全回線で言う必要あった?」

『あったわ』

「了解」

『家で待ってる』

 通信が切れた。

 Houndが耐えきれず笑い出した。

「何?」

「いや、NoXも大変だなと思って」

「お前、次の訓練覚えてろよ」

「私情で訓練強度変えたらSageに言うぞ」

「誰が変えるって言った」

 緊張していた空気が少しだけ緩んだ。

 夕方。

 レイブンは約束通り帰宅した。

 玄関を開けると、エリシアがリリアを抱いたまま振り返った。

「おかえり」

「ただいま」

「時間通りね」

「全回線で言われたからな」

「効果あったでしょう?」

「部隊内でしばらく弄られる」

「いいじゃない」

「よくない」

 レイブンは苦笑しながら手を洗い、居間へ戻った。

 ルークは小さな寝台で眠っている。

 リリアはまだ起きていた。

 エリシアから娘を受け取ると、小さな手が父の服を掴んだ。

「返事、来たの?」

 エリシアが尋ねる。

「返事だった可能性はある」

「慎重ね」

「まだ言葉じゃないから」

「でも?」

「向こうにも同じ形の石があるかもしれない」

 レイブンは今日見えたものを説明した。

 一本の線が分かれ、再び一つへ戻る刻み。

 こちらの海底石板。

 向こう側に見えた小さな石。

 エルネが昔描いたとされる形。

 エリシアは静かに聞いた。

「二つの場所が、互いを覚えてる?」

「そういう仕組みなのかもしれない」

「だったら、あなたたちが開く必要はないのね」

「何を?」

「道を」

 レイブンは妻を見る。

「向こうが来ようとしているなら、あなたが無理に迎えに行かなくてもいいでしょう?」

「……そうだな」

「待つの、苦手でしょうけど」

「最近かなり上手くなったと思う」

「自分で言う?」

「周りにも言われてる」

 エリシアは笑った。

 レイブンは腕の中のリリアを見る。

 娘は父と母の会話など理解していない。

 それでも安心したように目を閉じ始めている。

 レイブンはその重みを感じながら、今日の紫色を思い出した。

 向こう側に誰かがいる。

 そう考えたい。

 エルネたちであってほしい。

 だが、それを願うことと確定することは違う。

 今できるのは、帰る場所を守りながら待つことだった。

 深夜。

 フェルガリア沖の海底。

 四つ目の光は一度消えた。

 それから約一時間後、再び灯った。

 今度は単独ではなかった。

 石板側にも一つの光が現れる。

 二つの光が離れた場所で同時に輝く。

 その間にある海水には何もない。

 門もない。

 紫色の揺らぎもない。

 それでも空間測定装置だけが、二つの光の間ではなく、海底と地図に存在しないもう一つの場所との隔たりが、ほんの僅かに縮んだことを記録していた。

 そして同じ時刻。

 レイブンとルナは、それぞれ別の場所で眠りから目を覚ました。

 音がしたわけではない。

 警報も鳴っていない。

 それでも二人は、ほとんど同時に同じ感覚を受け取っていた。

 誰かがこちらを見つけたという安堵ではない。

 帰る場所を探す焦りでもない。

 もっと静かで、もっと単純なものだった。

 レイブンは隣で眠るエリシアを起こさないよう身体を起こし、枕元の端末へ時刻と感覚だけを記録した。

 その頃、別の場所ではルナも同じことをしていた。

 二人の記録は翌朝まで互いに共有されない。

 レイブンが書いたのは、

 「こちら側を認識している感覚。待機ではない。接近の意図を想起」

 ルナが残したのは、

 「帰る場所は見つかった。今度は、そこへ向かおうとしている」

 海底では二つの光が、まだ静かに輝いていた。

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