15/20
第三章:隠しきれない色
彼に会いたい。その気持ちは、いつしか制御できないほど大きくなっていた。心の中に秘めていたはずの恋心が、自分の表情や、選ぶ服の明るい色に出てしまっていた。まさに、内に秘めた熱が外へと溢れ出しそうだった。彼と会うための時間を優先するあまり、陽来は専門学校を休みがちになっていった。
ある日、平日の昼間に会っていた時、彼は陽来の様子や持ち物から、もしかして学校に通ってるのではないかと、心配そうに尋ねてきた。その視線には強い葛藤と申し訳なさそうな色が滲んでいた。その問いかけによって、自分が学生であること、そして日常を放棄しかけていることに気づかれてしまったのだと分かった。追い打ちをかけるように、家でも異変が起きた。「最近、学校ちゃんと行ってるの?」母親からの鋭い一言に、陽来は息が詰まった。これ以上、嘘はつけない。再び真面目に学校へ通わざるを得なくなり、彼との繋がりは、ぷつりと途切れた。




