マイホーム充実計画
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NAME:白夜ノクス
Welcome Dream Dive!
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昨日はログアウトした後、とても気持ちよく目覚めることができた。まぁ二度寝しようとすればできるぐらいの微睡みではあったが、寝てもあの2人が居ないんじゃなぁと自然と布団から起きることができた。
学校でもワンドリの話で持ちきりで、俺も友達とネタバレにならない程度に盛り上がった。友達はログイン初期から動けたし歩けたそうだ。すげぇ。
ちなみにリア友とソムニアをやる気は今のところない。だって、知り合いに俺の夢を見られるのはなんだか恥ずかしいし。
さて、二度目のドリームダイブだが、相変わらず気付かぬうちに夢の世界に入っている。
と言っても飛ばされたのは初回のチュートリアル空間ではなく、ベッドと椅子と机と本棚しかない部屋。つまりマイホームだ。
毎日見る部屋としては流石に殺風景過ぎるかなとも思うので、何かしら家具は充実させたい。
そう言えば昨日ソムニアを遊んだことで、いくつか実績解除してDPが貰えてるんだった。
メニューを開いてカタログを開く。様々なインテリアがずらりと並ぶが、いまいちこれって言うのが無いんだよな。
単純に美的センスが無いというのもさることながら、現物を見ないとピンと来ないというのもある。
これいいなとポチって見て、想像と違ったなと思ったことなど両手の指では足りないぐらいだ。
フレンド欄には烏有うゆとフェリシア=シオンの2人が記載されており、うゆはオンライン、フェリシアは既にソムニアにログインしているようだ。
とんとんとんとんとん。
不意に扉が連打され、流れるようにガチャッとドアノブが捻られる。
そこには枕を抱きしめて水色の服を着たうゆが顔を覗かせており、返事を待たずにニュッと入ってきた。
「ん、ノクス居たな。昨日ぶりだ」
「お前なぁ、勝手にドア開けるとか」
「お前じゃなくてうゆだぞ。もう名前忘れたのか?」
「はいはいうゆさんうゆさん」
軽くあしらうと満足したのか椅子にドカッと座った。自由奔放すぎるだろ。
「ってか、早速新しい服に変えたのか?」
「ん! 折角着飾ったのだから見せたくてな。
どうせソムニアに行ったら初期服に着替えさせられるんだ、今のうちにたくさん褒めてくれ」
座ったと思ったら今度は立って、クルクルと回り始めた。せわしないヤツめ。
しかしパステルブルーのワンピースに黒の長髪が映えて、初期服とは見違えて見える。
「いやぁ、正直びっくりした。うゆってセンスがあるんだな」
「そうか? ふふん、そう言われると悪い気がしないな。
本当は上下別にしてアクセにも拘りたかったのだが、DPが少なくてな」
褒められて上機嫌になったのか、饒舌に語りだした。
しかしワンピースに枕は合わないな……ずっと枕装備で行くなら、パジャマに着替えて欲しい。
「どうだ、ノクスも着替えてみないか?」
「いや、俺もいま部屋の内装を変えたいなと思ってカタログ見てたんだけど……」
「ん、こういうのは悩んでる時間も楽しいものだからな」
そう言ってうゆもカタログを操作し始める。
「…………む」
「どした?」
「他人の家には家具を置けないようでな」
「おい、俺の部屋に勝手に家具追加しようとしたのか?」
全く、油断も隙もない。
「っていうか、なにか買ったん?」
「椅子をな。立っているノクスを思いやってのことだぞ?」
「椅子かぁ~。こう頻繁に客が来るんなら2つあっても悪くないよな」
「ま、買った椅子は私の部屋で使うとしよう。いつまでも客人をベッドに座らせる訳にもいかないからな」
自分一人しか過ごさないなら雑に済ませちゃう質だが、客が来るとなれば少しは見栄を張りたいものだ。
折角の機会だし椅子ぐらい新調しとくかと、カタログを見る。
「なぁ、うゆはどんな椅子が……」
目を前に向けると、うゆが座っていた椅子はもぬけの殻になっていた。もしかしてリアルで何かあってログアウトしたのか? とも思ったが、後ろから物音がする。
振り返ると、ベッドの下に顔を突っ込んで尻を突き出すワンピース女が爆誕していた。
「大抵、隠し場所というのはベッドの下と相場が決まって……」
「こら! 勝手に家探しすんなっ!」
急いで足を掴み、ずるっと引っこ抜く。勢いで後頭部をベッドにぶつけたが、自業自得だ。
いたぁい、とか嘯いてたが、この世界では痛みはねぇだろ、騙されねぇぞ!




