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8−4 その他の魔女は

「ところで、イザベラについては森の魔女の里と話がついたと聞いているんですが、他の魔女はどうか知っていますか?」

クリスティンは養父カスバート・クロフォード経由で森の魔女の里と王家の交渉結果は聞いている。処刑は許容出来ないが、暫く王家で使って良いというところで話がついたそうだ。森の魔女の里とそういう話がついたのだから、他の魔女の里も同じ条件に落ち着くだろうとは思うが、一応クライブに確認したかったんだ。

「暗黒の魔女の里とは不穏な空気が流れた様だよ。森の魔女にしてやられたのは里のプライドを傷付けた様でね」

「まあ、煩くこちらに付きまとう様なら何とかしますが」

「お手柔らかに頼むよ。暗黒の魔女の方はそれでもマナーズ家と同列に処罰されるのもプライドが許さないので、暗黒の魔女レイラは王家預かりになった」

「学院には来ないんですか?」

「君より二つ上なので、1年だけ通っても何だし、そもそも知識はあるから学院に通う意味が無いとして王立魔法研究所の方で何か仕事をしている様だ」

「…上を目指してくれれば良いのですが。逆恨みをされても困ります」

「まあ、その時は棒でも何でも操ってボコボコにすれば良いよ」

「遠慮せずにそうします」

「遠慮はしても良いんだけどね。それで、炎熱の魔女の里とは無難に森の魔女の里と同じ条件で和解した様だよ」

「じゃあ、王立魔法研究所の方に行っているんですか?」

「そうらしい。ジェシカに何かあると困るので一応確認したけれど、学院には来ない様だ」

「良かったですね」

「何かあったらジェシカへの助力を頼むよ」

「多分、私が手を出した方がカミナリさんのカミナリが落ちると思いますよ」

クライブは苦笑した。

「困るね」


デボラはウツボ魔法棒で謎の氷オブジェを次々と作っていたが、クライブが呼び止めた。

「何?」

「君の先輩の魔女はどうしているか知ってるかい?」

「エドウィン殿下の使いっ走りをやってるよ」

「魔法研究所じゃないんだ?」

「殿下の方が給料が良いんだって」

クリスティンとしては、高い給料で魔女を雇う王子の意図が気になった。

「クライブお兄さんは水籠りの魔女を使って王子様が何をしているか知っていますか?」

「いや、こちらには漏れてこないね」

これに対して、全く気遣いなくデボラが口を挟んだ。

「東の海の方を見てくるって言っていたよ」

いや、言っていいのか?とクライブもクリスティンも思ったが、聞いてしまった以上、考察を始めてしまう二人だった。

「海…東の大陸で何かあるのかな?」

「南からの海流に何か異変があるのかもしれません。昨年の冬と比べて王都の今年の冬は何か違いはありませんか?」

「雪が少ないかもしれないが、去年が多かったのかもしれないから何とも言えないよ」

デボラはまたも気遣いなく口を開いた。

「魚と流れ着いたゴミを調査しに行くんだって。綺麗な貝があったらくれるって言ってたんだ」

だから調査内容をこの娘に言っちゃだめだろう先輩さん、と二人は思ったが、お土産はただで拾った貝というところに先輩さんの懐具合が知れた。

「戻ってきたら昼ごはんでもご馳走して話を聞こう」

「そうしてあげてください。さすがに里を出た魔女が困窮していると心が痛みます」

更にデボラが気遣いなく口を開いた。何も考えていないのだ。

「レジーナは食事に金をかけすぎるんだよ。だから下手に食事を奢ると遠慮なく注文して酷い事になると思うよ」

クライブとクリスティンは視線を合わせた。きっと食事以外も浪費家だから里を追い出されたんじゃないか?と水籠りの魔女の里の内情を心配した。これについて特にデボラが気にしていないところを見ると、そういう人間は多いのじゃないだろうか。

「まあ、高級店じゃなくて量が評判のお店に連れて行こうか」

デボラも同意した。

「レジーナなら味なんて気にしないから量を出せば良いと思うよ」

先輩さんに敬意を持てよ、とクライブもクリスティンも心の中で呟いた。


風塵の魔女カーラと雷鳴の魔女ジェシカは残念な物を見る目で竜の魔法棒を見つめていた。

「一応、これで魔法行使速度は上がっているのよ」

「…この形状に何か秘密があるのか?」

「そこを魔力が通る形跡は感じないわ」

ジェシカは少し魔力を通してみた。

「中心部を流れて宝石から放出している様に感じるな」

「そうなのよ。だから、この竜の形状は飾りらしいのね」

「むしろいらんのではないか?」

「それでもこの形状が拘りのポイントらしいのよ」

「無駄な拘りだな」

「本当にそう思うわ」

ここまで誰一人竜のお腹を好意的に見る者はいなかった。

 とりあえず月曜から蝙蝠の続編に軸足を移しますので、こちらはまた水日の更新になる予定です。次の更新は水曜の予定です。


 日鉄問題であひる男が『そう来たか』となりましたね。ご都合主義ですが。また誰かが『何も決まっていない』とか言い出さないと良いのですが。良いのか?あの吠えてたブラジル出身のC鉄鋼の男はなんとコメントするのか楽しみです。FTVは突撃取材をやらないのでしょうか。

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