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「おはよう」


薄く瞼を開く、眩しいくらいの光の応酬に一時視力を失うがすぐに声の主を確認できた。


「ようやくのおでましだね」


地面の感覚はない、フワフワと浮いているようで浮遊感はない。


「僕の声は、言葉は理解できるかな?」


ゆっくりと、しかしはっきりとその声を聞く。

その言葉と一つ一つを理解する。


「大丈夫、みたいだね。それではあらためて」

それは心なしか安心したように微笑んで繰り返す。

「おはよう、そしておめでとう。君が最初の人類だ。気分はどうかな?」


はっと…切り替える。

どこか非現実的な空間で、自分の意識が離れていたが、再認識する。この異空間と自分の立ち位置を把握する。


そして目の前の少女に目を向ける。


相変わらず可愛らしい笑顔でこちらの様子を伺う彼女はこちらの返答を待っているようだ。


感動で震えそうだ。…いや震えているのか、感極まると言葉にならないとはまさにこの事だろう。


嬉しさのあまり言葉を紡げないでいる俺に、ゆっくりでいいと待ってくれている彼女に感謝と尊敬の意味を込めて、


俺は異世界で最初の言葉を…


「お巡りさん、僕はロリコンじゃぁないです。」


「ロリコン?」


2人の間にはまた、長い長い沈黙が訪れる。


俺、すなわち、神藤 龍一はコミュニケーション能力が極度に欠如していたのである。

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