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過酷な修行が絶頂すぎて誰にも言えません〜最強のドM転生者は今日も耐え抜く〜  作者: GenerativeWorks
【第1章:地獄の弟子入り編】

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第3話:地獄の『毒沼正座』修行


「いいかリアム! 今日の修行は、わしの道場に伝わる伝統にして最大の難関――『毒沼正座』だ!」


入門翌日。

師匠であるバルダスに連れてこられたのは、道場の裏手に広がる湿地帯だった。


そこには、赤紫色の不気味な泡をプツプツと立たせる、見るからに禍々しい沼が広がっている。


「この『紫毒沼』の水は、皮膚に触れるだけで焼けるような激痛と猛烈な痺れをもたらす。並の人間なら1分と耐えられずに悶絶し、失神する代物だ」


バルダスは腕を組み、ニヤリと厳しく笑った。


「お前に課す目標は【半日(6時間)】。この毒沼の中に半身を沈め、正座の姿勢を崩さず耐え抜くことだ。……どうだ? 恐れをなして逃げ出すなら今だぞ」


師匠の言葉を聞きながら、俺の視界には青いウィンドウが躍り出ていた。



【対象:紫毒沼(弱毒・酸性・麻痺効果)】

※皮膚接触により持続的な微小ダメージおよび痛覚刺激が発生します。



(あ、あわわわわ……っ!)


俺の心臓がバックンバックンと高鳴る。


皮膚が焼けるような激痛? 猛烈な痺れ? それを半日も?

……何それ、『至高の連続ヒット・ご褒美スパプラン』じゃないか!!


「逃げ出すなんてとんでもない! 喜んで受けさせていただきます、師匠!!」


「フッ、威勢だけは一人前だな。だが、後悔しても知らんぞ!」


俺は一刻も早くその温もり(毒)を味わいたくて、衣類を脱ぎ捨てると、迷うことなく紫毒沼の中へと飛び込んだ。


ドポンッ!


「なっ……!? ためらいなく飛び込んだだと!?」


バルダスが目を見開くのを後目に、俺は沼の底に膝をつき、綺麗な正座の姿勢をとる。


次の瞬間――。


――じわああぁぁぁぁぁぁぁっ!!


「――ッっ〜〜〜〜〜〜!?!?」


足先、太もも、お尻、お腹回り。

沼に浸かった皮膚全体から、万本の針で刺されたような激しい痺れと、じわじわと肉を炙られるような甘美な痛みが押し寄せてきた。


(ひぃぃぃぃぃぃッ!? 最高!! なにこれ最高すぎる!!)


痛みと痺れが全身の神経を駆け巡り、脳内で快楽物質がダムの決壊レベルでドバドバと溢れ出す。


脳みそがトロトロにとろけて、思わず「あひぃ」と情けない絶頂の声を上げそうになる。



【固有スキル:『痛覚=昇華』発動中】

持続的毒ダメージ・麻痺刺激を検知 ──> 脳内麻薬に変換します。


【ステータス変動】

HP:15/15(※ダメージと同時に自動回復中)

STR:12 ──> 20(UP!)

VIT:25 ──> 45(UP!)



(やばい、ステータスの上昇量がエグい! そして何より、痺れと痛みの波が寄せては返して波状攻撃してくるのが堪らん……ッ!)


俺は恍惚のあまり、ニヤニヤと口角が吊り上がりそうになった。


(アカンアカンアカン! ニヤけたら絶対変態だとバレる! 耐えろ俺、必死の顔を作るんだ!!)


俺は歯が砕けんばかりに奥歯を噛み締め、両拳を握りしめた。

ニヤけ顔を押し殺すために顔の筋肉を歪ませると、目からはボロボロと快楽の涙が溢れ出してしまう。


「……ハッ、ハァッ、ハァッ……!」


荒い息を吐きながら、必死に正座を維持する俺。


だが、それを見守るバルダスの視線は、まったく異なる感情に包まれていた。


(馬鹿な……!? 入った瞬間から全身を苛む激痛のはずだ! なのに一言の悲鳴すら上げず、正座の姿勢を一ミリも崩さんだと……!?)


バルダスは震える手で己の顎髭を掴んだ。


目の前の少年は、全身を震わせ、涙を流し、顔を苦悶に歪ませている。

間違いなく、地獄の激痛に苛まれているのだ。


にもかかわらず――その瞳の奥には、決して折れることのない強靭な光が宿っている。


(耐えている……! 己の肉体が悲鳴を上げようとも、歯を食いしばり、涙を流しながら、必死に自分と戦っている……! なんという不屈……! なんという凄絶な覚悟だ……!!)


「リアム……お前というやつは……っ!」


バルダスの目頭が熱くなる。


これまで何十人もの大人がこの毒沼に入り、数秒で叫び声を上げて逃げ出していった。

それなのに、わずか10歳の少年が、己の意志だけでこの地獄に耐え抜いているのだ。


◇


――そして、約束の6時間が経過した。


「リアム! もういい! 時間だ、早く上がってこい!!」


バルダスが感涙にむせびながら叫ぶ。


沼から引き揚げられた俺は、全身が毒で真っ赤に腫れ上がり(※すぐステータス上昇で治癒中)、ガクガクと足取りを狂わせていた。


(あぁぁ……終わっちゃった……。もっと浸かっていたかったな……)


立ち上がろうとして膝から崩れ落ちる俺(※単に快感の余韻で腰が抜けているだけ)。


それを受け止めたバルダスは、俺の肩を抱きしめ、ボロボロと大粒の涙を流した。


「素晴らしい……! 素晴らしいぞリアム! 6時間、一度も悲鳴を上げず、正座を崩さなかった! お前は真の『努力の天才』だ……!」


「し、師匠……っ(※不完全燃焼でちょっと悲しい)」


「泣くなリアム! お前のその高潔な魂、このバルダス、心から敬服したぞ! 明日はさらに過酷な『氷結滝行』だ! お前の覚悟、存分に見せてみろ!!」


「はい……! 楽しみにしてます、師匠……!(※氷結滝行きたぁぁぁ!!)」


こうして、俺の毒沼正座修行は無事に(?)終了し、俺と師匠の間の致命的な勘違いは、より一層深く、強固なものとなっていったのだった。


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