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『聖女モモ・ルーと冥界の女神』第三部 天界編   作者: Toru


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第五章 世界の終焉 第五話 それぞれの試練へ

崩壊した地上界で、

モモ・ルーとエンプーサは、残った人間族や魔族、魔物達を率いて僅かに残った陸地に逃げ延びた。


その最中、

「オギャー、オギャー…」

モモ・ルーは女の子を出産する。

モモ・ルーは、その子をエルピーダ(希望)と名付けた。


エルピーダは、魔族(魔王)と夢魔(モルモー)人間(モモ・ルー)の混血種、『カンビオン』として生まれた。


カンビオンは、通常、人間と魔物の混血種であり半人半魔の事を言う。

天使のような美しさと高い知性を持つ。

また、悪魔と人の混血児まで含める場合もあるが…


エルピーダは、聖女(人間)と魔族(魔王)と夢魔(悪魔)の混血児という特殊なケースで、全ての能力を引き継ぐ事になる。

また、カンビオンは長命であり、500年でやっと約10歳児の外見に成長すると云う…



長い移動の後、開けた土地に行き着いたモモ・ルー達一行は、そこで暫く留まっていた。


「イスバザデンさん、ペンカウラさん」


「これは聖女モモ・ルー様!」


イスバザデン父娘の元にモモ・ルーが顔を出した。


「そんな、かしこまらないで下さい、モモ・ルーで良いですよ(笑)」


「いえいえ、そういう訳には参りません」


モモ・ルーは魔族達のまとめ役として、大公だったイスバザデンと参謀でもあるペンカウラに任せた。


「でもまさか、あのサッキュバスが聖女様だとは思いませんでしたわ(笑)」


ちょとからかい気味にペンカウラが話す


「あれは…思い出さないで下さい(汗)」


「ハッハッハ…それで何か大事なお話があるのですね?」


不意にイスバザデンが真面目な顔になった。


「…分かりますか、さすが大公様ですね。」


モモ・ルーは一つ大きく息をして、

二人に魔族の真実を話し始めた。


「…なんてことだ…魔族は、人間の魂を使って造られていたなんて…」


「…呪われた種族…その通りよね…」


「それは違いますペンカウラさん」


モモ・ルーは俯くペンカウラに向かって言った。


「たとえ造られた種族でも、

私と同じように、貴女は生きているのです!

それは素晴らしいことです。

決して呪われた種族などではありません!」


「…モモ・ルー殿、私達魔族…いや元魔族は別の地域に住処を探そうと思います。」


「イスバザデンさん…」


「もう私達は人間を襲う必要は無くなりました。

ですが、私達魔族が人間を喰っていた事実は変わりません。

恨みを持つ人間も多いでしょう…

いつか一緒に生きて行ける日を待つことにします。」


「それは俺達も同じだな…」

「あぁ…」

「魔物は魔物だからな」


「あなた達…」


ホブゴブリン、ハイ・オーク、オーガの三人はエンプーサの進言で、魔物のまとめ役になっていた。


「世話になったな、俺達も自分の居場所を探す。」

「共生できる魔物もいるから、そいつらの事、よろしく頼むよ」

「力が必要なときは呼んでくれ、喜んで手伝いに来る」


「分かったよ、みんな元気でな!」


エンプーサが魔物達を送り出した。


「では、私達も出発します。」

「モモ・ルー様、赤ちゃんとお身体を大切になさって下さいね。」

「私が先導致しますので、ご安心ください!」


「イスバザデンさん、エンプーサさん、衛兵長さん…どうかご無事で。」


モモ・ルーはエルピーダと共に、イスバザデン父娘達を見送った…


そうして

生き延びた者達は各地に分散し、

それぞれが生き残る試練に晒される事になったのでした。



第四章 世界の終焉 終わり

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