第五章 世界の終焉 第三話 天界の門の消滅
グラリッ…
天界の門が大きく揺れた
「もう限界だ!」
「天使達!魔物達を連れて地上界へゆくのだ!他の神族は魔族達を頼む!」
「翼を持つ者達はそれぞれ地上を目指せ!」
「ですが、まだあんなに…」
「全ては救えん、魔界は既に消滅したのだ、諦めろ!」
「……………はい…」
「皆急げ!崩壊に巻き込まれる!」
ヘカテーはモモ・ルーとエンプーサを抱え天界の門を後にする。
天使達がオーガ他魔物達を、
神族達がイスバザデン父娘ら魔族達を抱え、地上界へと向かった。
天界は崩壊し、その姿を維持できなくなっていく。
ただ刈り取り装置だけが、狂った様に稼働し続けていた。
「…皆、行った様だな。」
たった一人、天界の門に留まる者がいた。
ミカエルは、ヘカテーと合流した時、誰にも悟られぬようヘカテーと話をしていた。
『ヘカテー様…
門を閉める事ができれば、天界は外の世界との繋がりを断つ事ができるはず…
そうすれば、これ以上の地上界への被害もなくなります。』
『…だがそれには、門を閉める者が犠牲とならねばならん。』
『天界の門を閉めるのは、神族である私の務めです。』
『ミカエルよ…』
『私は嬉しいのです。最後にヘカテー様にお使えできたことが』
『…すまぬ…頼んだぞミカエル』
「ヘカテー様………おまかせを」
ミカエルはそう呟くと、天界の門に手をかける
「くうっ!」
ギギギギ……
門が閉まってゆくごとに、吸い込まれる気流が速くなってゆく…
ビュゴオォォォォッ!
「ううう…う……」
恐ろしい程の風が吹き荒れ、ミカエルを襲った。
「くうっ!!……………」
閉まる直前、門の隙間へと大量の空気が流れ込んだ。
「う…うわぁぁぁぁぁ……………」
吸い込まれる大量の瓦礫と共に、
ミカエルは天界の門の中へ吸い込まれていった。
ガゴォォンッ!
天界の門が、閉まった。
ギシッ…ミシミシミシッ!
天界の門が異音を発し始める
暴走した刈り取り装置は、内側から天界の門そのものを吸い込み始めていた
変形は更に進み、天界の門は形を歪めてゆく
バキバキバキッ!
美しい装飾は次々と剥がれ落ち、門は形を留める事ができず、破壊され内側へと吸い込まれ…
遂に天界の門は消えた。
それは天界そのものが消滅した事を意味していた…
第三話 天界の門の消滅




