図書館騎士の青年
自分で入れたお茶を飲みながら祖母でもある大図書館長は
「回収任務にあたってはあなた一人で向かってもらいます。大丈夫よね。」
と、孫一人、娘一人を諸外国に送るにしては涼やかな表情で祖母が聞く。
「え・・・、ええ!もちろん!一人で各省庁に何度も出向いたりしていますし!!実家にも一人で帰っています!」
少し上ずったが精一杯自分の最大の行動範囲を誇って見せる。
「ふふ・・・でもやはり心配なのであなたの任務には護衛を一人つけます。図書館騎士をね。」
「護衛ですか?図書館騎士を?政庁直属の・・・」
私のいる第14書架に女性騎士がいらしたわね・・・あのりりしい方かしら?と想像を巡らせる。
「はいってちょうだい!」
すっきりと通る声で扉の向こうに声をかける
「失礼いたします」と黒髪の青年が入ってきた
「政庁騎士団図書館付き、第7師団所属ヴァルター・ノクティス・フォン・グランヴェイル参りました。」
「・・・・・・だ!男性ではないですか!!」
リシェは思わず立ち上がってしまった。
「ええ・・・男の方よ。」涼しげな顔の祖母
「お、おばあさま!私一応婚礼前なんですよ!・・・婚約者はいませんが・・・
いえ!そうではなく!男性と二人きりで諸外国へ・・・しょがい・・・」
リシェは思わず赤面してしまう。
「リシェルカ・・・落ち着きなさい。仕事で向かうだけです男女は関係ありません。
同衾しろとは言っていませんよ。」
「あぁぁああ当たり前で・・・す。
・・・仕事・・・確かに
・・・おばあさまの言う通りですね失礼しました。」
(もう説得されている・・・。)ヴァルターは初対面の相手に少しあきれてしまった。
「彼は私の旧知の友の信頼も厚く、実際に会って話をしました。そのうえでの判断です。」
祖母のしっかりした言葉を聞きリシェは襟を正す。
「わかりました。おばあさまのご期待に沿えますよう、全力を尽くして職務を全ういたします。」
少し微笑みながら 『 大図書館長 』 は
「大図書館長・・・でしょ。」とリシェを諭した。
●リシェルカ・イルミナ・フォン・ディリエンフェルト
青銀髪蒼眼の少女、18歳、未婚、婚約者なし、本の国の伯爵家(中央貴族)三女、身長165cm
本の国の大図書館新人司書、在勤1年と2か月、未返却本の回収のため特務書官(少尉クラス)の地位が与えられている
蒼眼のため青の魔鋼石系列の魔法が得意で魔力が高い
父母、兄一人、姉二人の6人家族、祖母は現大図書館長
本と食べることが好き、健脚、基本的にまじめ、遵法精神、気丈、土産・名産品などミーハーなところがある
黒髪の図書館騎士とは恋愛関係にはないが兄妹のような絆を持つ。
国家財産とはいえ回収任務はそれほど重い任務ではないが、それなりの数の本の回収を任されているため時間がかかる。
月報である月1回の報告書は、図書館庁で月刊リシェとして報告書を受ける人たちに人気がある(ほぼトラベル雑誌)
※もっとヤバい本はそれなりのエキスパートが担当
●ヴァルター・ノクティス・フォン・グランヴェイル
黒髪の図書館騎士(正式名称:政庁騎士団図書館付き)、24歳、未婚、婚約者なし、本の国の子爵家(辺境貴族)長男(養子)、身長180cm
本の国の政庁騎士団の騎士、在勤7年と2か月、騎士公の身分とは別に、特別任官の地位がある。
未返却本の回収任務についたリシェルカの護衛を務める。
黒曜眼のため黒の魔光石系列の魔法と相性がいいが、瞳の色味が薄いため魔力は若干低い。
父母(義父母)、妹一人(両親の実子)の4人家族、元は地方男爵家(姻戚)の次男でグランヴェイルは義父の家名でありノクティスは義父の名前。
剣の他に銃の腕前も良い、フィジカルお化け、なぜか子供に好かれやすい、遵法精神はあるが必要であれば法を守らなくてもよいと考えている。
面倒見がよい、技巧に富んだ工芸品や武器が好き、家族への土産は欠かさないがたまに変なものを送る
青銀髪蒼眼の少女とは恋愛関係にはないが兄妹のような絆を持つ。
彼女のことはお嬢と呼ぶ。
二人という少人数での任務が可能になったのは彼が持つ性質である防御特化の魔法が使えるため。
リシェのあこがれの黒髪先輩司書(ロシエラ・ノクティス・フォン・グランヴェイル)は彼の義妹である。
●ルミエラ・リュカシー・フォン・ディリエンフェルト
青銀髪蒼眼の老女、72歳、既婚、本の国の伯爵家(中央貴族)先代当主、身長170cm
本の国の大図書館の大図書館長、在勤55年と2か月、政庁に次ぐ権限がある大図書館長のため非常に交友関係が広い。
蒼眼のため青の魔鋼石系列の魔法が得意。魔力は中程度
娘四人、現当主は長女、孫娘は現大図書館新人司書リシェルカ。
本と食べることが好き、健脚、基本的にまじめ、遵法精神、気丈、土産・名産品などミーハーなところがある
とリシェルカと大変良く似ているが、長年の経験で老獪でもある。ただし孫に甘い所はある(娘には厳しかった)。
孫娘につけた護衛の黒髪の図書館騎士には、旧知の友の評価も高く実際に会って話して確認したため、信頼を寄せている。
孫娘の成長と経験を積ませるために、重い任務ではない未回収本の回収任務を任せた。
月報である月1回の孫娘の報告書を楽しみにしている。




