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キャプテン・コンドル  作者: エコー太郎
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最強決闘者のドローはリストバンドから 2

 FG○決闘のフィギュアがどこに売っているのか知らない俺たちは、とりあえずコンビニエンスストアに来た。大抵の決闘アイテムはここで揃う。

「んーないなーFG○決闘のフィギュア」

『そりゃありませんよ。だってキャプテンが見てるところ成人向け雑誌売り場ですし』

「オイコレ見ロ キャプテン、カリカリアゲアゲクン ガ 2割引ダ。コノ星暑イカラ買オウゼ」

 とりあえずコンビニ内を一回りしたがどこにも売ってない。FG○決闘のFの字すらない。変態露出卿決闘者特集の雑誌はあったから決闘はあったが。ちなみに表紙は全裸の変態紳士二人組。とっても全裸。

『キャプテン一周回って成人雑誌コーナーに戻ってきて釘付けになるのやめてください。今日はエロ本買いに来たんじゃないですからね』

「だってFG○決闘のフィギュアどこにもないし。コンビニに入ったからには何か買ってかないと」


「――あんちゃんたち……どうやらまだ満足出来てねぇみたいだな」

『ア、アナタは!』

 そこには例の銀髪カツラのおっさんが立っていた。その背後にはカニのカツラを被ったおっさんが立っている。カニのカツラのおっさんも決闘ディスクを腕に着けているのを見るとどうやらこのおっさんも決闘者のようだ。つーか今男子トイレから男二人で出てきたよな。

「俺たちにクソみてぇな決闘を教えてくれたオッサン!」

『包み隠さずドストレートに言い切りましたねキャプテン』

「FG○決闘のフィギュアが欲しいなら、ここに行きな」

 銀髪カツラのおっさんはまたしても俺たちに紙切れを手渡す。いやこれトイレットペーパーに書いてんじゃん。

「そこに行けばFG○決闘に必要な決闘アイテムはすべて手に入る。これであんちゃんたちもようやく満足出来るって話よ」

「ドンダケ満足サセタインダヨ」

 そう言い終えるとまたしても決闘ディスクからアンカーを天井に射出し、レジに降り立った。

「いらっしゃいませ〜コチラのパックいくつで満足するでしょうか?3BOXで満足ですね。少々お待ち下さい」

『いやアンタ店員かよ!』

 もう一人のカニのカツラのおっさんは何も言わずにコンビニの外へと出ていった。そして道行く人々に「オイFG○決闘しろよ」と真っ赤な三輪車に乗りながら追いかけ回している。近寄らんとこ。

『この界隈に関わらないほうがいいと思ってるのぼくだけですかね?』

「資金が集まるまでの辛抱だ。行くぞOBF」



同時刻、惑星エジプトナスカの閑静な住宅街。

一人の少年が、きっと友達がいないのであろう、たった独りでデッキを回していた。

「オドロキーノ。あら、ボウヤも決闘者なのね。この星は本当に決闘に溢れているわね……興奮するわ!」

 突然少年の背後に謎のオカマが立っていた。全身をコートですっぽりと覆い隠し、目深に被ったフードで顔は見えない。

「ピラメキーノ……ねぇボウヤ、独りでおデッキちゃんを輪姦すなんて退屈でしょう?いや決闘する前にデッキ回して動きを確認するのは大事なんですけどね。よかったら……アタシと新時代の決闘をしてみない?」

「新時代の決闘って?」

「ああ!」

少年の質問に答えると謎のオカマは露出狂のようにコートを脱ぎ捨て、バニーガールのように跳び、サンバダンサーのように宙を舞う。

「来て!アタシの夢と希望のマシンちゃん!」

 正体を表した全裸のオカPが指を鳴らすと、どこからともなく1台の無人のバイクが走ってくる。そして華麗にバイクに着地すると、一瞬にしてオカPの体がHOTでLIMITなライダースーツに包まれる。

「ドロップアウトボーイ!これこそ新時代の決闘!あ、やっべこれタマタマやったわ。いま痛みが来た」

 激痛に苦悶しながら腕に装着されていた決闘ディスクをバイクにセットする。

「決闘ディスク!セット!さあボウヤ!これこそ新時代の決闘!その名もライディングダンジョン&ダイスモンスター!」

 走る決闘ディスクへと生まれ変わったバイクに15個のダイスを投入する。

 「さあ行くわよ!ライディングダンジョン&ダイスモンスター!アクセラレーション!」

 そう叫ぶと決闘ディスクから3つのダイスが排出され、キャッチする。

 「ルールは一見複雑だけど複雑よ!DDMホイールで走れるのは形成されたダンジョンのみ!……ん?あれでもそれって……ウボァア!!」

 言い終えないうちに走り出したバイクは何もない場所で転倒し、オカPはバイクから投げ出され、地面へと叩きつけられる。

「オーマイカマー!なんてこったい!ダンジョン作らなきゃ走れないのにダンジョン作る前にDDMホイールで走り出す!こいつぁとんだルールミスだぜ!」

「オカマのオネニイちゃん!大丈夫?」

 心配して少年が駆けよってくる。そして次の瞬間オカPは足で少年の頭をヘッドロックし、少年の頭がオカPの股にセットされる

「ナノーネ。恥ずかしいところを見られちゃったわねボウヤ。ルールミスが見つかっちゃったから、決闘はまた今度にしましょ」

 オカPは優しく少年にそう言い聞かせる。その時、閑静な住宅街に女性の甲高い悲鳴が響いた。

 「きゃあああアナタァ!遊情(ゆうじょう)が!遊情が変態に!ナイルリバーロックバスターをかけられてるわ!」

「あ!奥さんチッス!」

 少年の母親に見つかったオカPは急いでその場から走り去る。

「あ、そうそう。ボウヤ!今のモッコリ!忘れちゃだめよ!」

 少年に手を振りながら少年の父親が発砲するショットガンを華麗に躱し、オカPは太陽に向かって走り去っていった。



「では奥さん。もう一度お聞かせ願えますかな?そのオカマはいったいどんな決闘をしていたのですか?」

 オカPが逃げ去った後、通報を受けた宇宙警察が被害を受けた一家から事情聴取を行っていた。

「ですから決闘ではなく息子はナイルリバーロックバスターをかけられていたんです。こう顔面が股間から離れないようにガッチリと」

「しかしですねぇ奥さん。息子さんの話ではそのオカマは決闘をしていたらしいのですよ。その点について何かありませんか?」

「ですから何度も言ってるように私が見た時にはもうナイルリバーロックバスターをかけられていたんです!決闘のことはわかりません!」

「嘘をつくんじゃあない!」

声を荒げた警官は銃を抜くと少年の母親の眉間に突きつけた。

「オカマが決闘をしていたことは分かっているんだ!ネタは上がっている!貴様我々の捜査を撹乱するつもりだな!」

「何をするんだぁ!妻から離れろぉ!」

少年の父親が割って入り、乱闘一歩手前に激化したこの場を収めるため、警官は銃をしまう。

「分かりました。では誰が通報したのか教えてください」

「え?」

「通報した人物が我々の捜査を撹乱するつもりならば、虚偽の通報によって罪に問われることになる。さあ誰が通報したんだ!」



「放しとくれ!アタシァただ通報しただけだよ!」

「お隣のおばちゃーん!」

「署まで連行しろ!必ず違法賭博決闘場の在り処を吐かせろ!この星にあるのは間違いない!」

「だいぶ手こずっているようだな」

超動(ちょうどう)刑事(デカ)!」

警官の目の前に現れたのは、真っ赤な三輪車を乗りこなす、カニのカツラのおっさんだった。

「お任せください超動刑事!必ずや違法賭博決闘場の在り処を突き止めて見せます!」

「ああ、こっちでも一人手かがりを握る奴を捕まえた。これから捕らえた奴らを片っ端から尋問するとしよう」

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