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キャプテン・コンドル  作者: エコー太郎
30/30

最強決闘者のドローはリストバンドから 3

惑星エジプトナスカ倉庫街。オッサンの言うことが正しければこの場所でFG○決闘のフィギュアが売っているハズだ。ヤクの密輸現場かよ。

「しっかしなんでまぁこんなとこに。別に賭博決闘が違法なだけでFG○決闘自体は違法じゃない……ハズ。普通に売れよ」

『この星での販売が禁止されてるとかですかねぇ』

「キット鮮度ガ命ナンダロウ」

『フィギュアの鮮度とはいったい……?』

倉庫街をウロついていると大型のコンテナが積み上げられているエリアに入る。コンテナの山の前には漁港にいそうな風貌のオッサンが立っていた。そしてその足元に、

『FG○決闘用のフィギュアあります』

と、書かれた立て看板があった。

「……普通にあったな」

『普通ではないですけどね。こんな怪しげな場所で立て看板て』

立て看板に本日の密輸情報とか書いてあったけどその辺は無視して、とりあえず漁港のオッサンに話しかける。

「すんませんそこの漁港のオッサン」

「ないよ」

「はい?」

話しかけた瞬間に「ないよ」と吐き捨てられる。いや、何が?

「いやまだ何も言ってないけど」

「ないよ。うちにはFG○決闘のフィギュアないよ」

「マダFG○ノFスラ言ッテマセンガ……」

「うちがあつかってるのはオクスリ密輸できたね(バナナ味)だよ」

『もっとやべーブツあつかってますやん』

「じゃあその看板は?」

FG○決闘用のフィギュアあります立て看板を指差すと、漁港のオッサンは舌打ちをし、懐からスイッチを取り出して押した。すると立て看板のネオンが点灯し、カラフルに看板を彩る。

「……ほらな。ないよ」

「いやほらなじゃねーよ。何がしたいんだよこのオッサンは」

漁港のオッサンがひたすらにないよを連呼してるのを聞いていると、向こうから砂漠地帯の民族衣装みたいなのを着た女が現れた。

「もし、そこの漁港のオッサン」

「ないよ」

 俺たちの時と同じくまだ何も聞いてないのに漁港のオッサンはないよと言った。

「いや私まだFG○のFの字すら、」

「それさっきガゴさんが言った」

女はしばらく黙ったあと深くため息をついた。

「わかりました。では漁港のオッサン、手を出してください」

「ないよ。あ、間違えた。賄賂は受け取らねぇぞ」

 そう言いながら漁港のオッサンは手を出す。

「受け取る気満々じゃねぇか」

なるほどな。どうやらFG○用のフィギュアを買うためには賄賂を渡してこのオッサンを買収する必要があるようだ。それとオッサンのないよ連呼はまったく関係ない気がするが。

女が漁港のオッサンの手のひらにいくら積むか見ていると、すごい勢いよく女がオッサンの顔面をビンタした。

「ありがとうございます!」

『お礼言っちゃったよ』

感謝の言葉と共に地面へと打ち付けられた漁港のオッサンは、プルプルと身を震わせながら立ち上がった。そしてコンテナの壁を押すとそこには回転ドアがあり、オッサンが中を顎で指す。

「入りな。見られちまったからにはそこのにいちゃんたちも」

『今のなんの時間?』

「知らん」

 

兎にも角にも、コンテナの中へと入るとそこは広く、どうやら外から見たコンテナの山はハリボテのようだ。俺の前を歩くさっきの女は辺りを見回しながらゆっくりと進んでいく。

「なあアンタ、さっきはよく入り方知ってたな。結局なにすれば入れるかわからなかったが」

「いいえ。私はここに来るのは初めてよ。入り方も知らなかったけど、とりあえずイラついたからビンタしたら入れてくれただけよ」

『入れた理由がわからないとかこれ用心しといた方がいいのでは?』

奥へと進んで行くとファンシーでポップなぬいぐるみが陳列された売り場があり、そこには客と店員らしき二人が話していた。

「お客さんどうですかこの一品。中々強力な鯖ですよ」

「ああ、確認しても?」

「どうぞどうぞ」

躊躇なく客がくましゃんのぬいぐるみの頭を引きちぎると、ぬいぐるみのワタの中にFG○決闘用のフィギュアが入っていた。客は素晴らしい、素晴らしいと連呼しながらワタに顔を埋め、深く吸い込む。

『いや扱いがオクスリですやん』

その辺のぬいぐるみを手に取り、押してみると硬い感触が伝わってくる、どうやらここの棚にあるぬいぐるみ全てにFG○決闘用のフィギュアが入っているようだ。

さっきの女は俺の横で容赦なくぬいぐるみを噛みちぎって中を改めている。それ全部買い取りでは?

「とりあえず目当ての物は手に入りそうだな。よくわかんないしまずは適当に買うぞ」

「でしたらお客様にはこちらのスターターセット、もといオクスリ密輸できたね構築済みデッキ版がよろしいかと」

「ナニ言ッテルノカ モウ理解デキネェヤ」

 

ひとまずFG○決闘用のフィギュアは買えた。さぁさっさとこんなところから離れよう。そう駆け足でコンテナから出ると、突然まばゆい光が辺りを包み込む。

「なんだぁ!?新手の決闘者かぁ!?」

「オマエノ決闘。イツデモ受ケテタツゼ☆」

見るとそこには何十人もの警官がコンテナの周りを取り囲んでいた。

「宇宙警察!いやセキュ○ティと言うべきか!牛○さんいますかぁ!?」

『キャプテン落ち着いてください』

「宇宙警察だ!このコンテナ内で違法賭博決闘が行われてると匿名のタレコミがあった!」

タレコミ?まさかさっきのあの女はまさかスパイ的な潜入捜査官的な。つーかタレコミの内容間違ってるし。

「いや違うね。全然違うね。私もFG○決闘用のフィギュア買いに来てただけだね」

横からの声に振り向くとさっきの女は普通に俺の横で両手を上げていた。

「ごめんちゃい!」

「タレコミと言ったな!あれはウソです!ホントはコイツから聞き出しましたぁ!」

そう言い放ちながら警官は一人の男を突き出した。

「あれは!銀髪のカツラのオッサン!」

「すまねぇ若えの!カツ丼食ったら満足しちまった!」

「ソレハシカタナイナ!」

『さっきからみんなテンション高くない?おかしいのは逆にボクだけ?』

というわけでこのキャプテン・コンドルズはとりあえずピンチです。どうにかして切り抜けねば。やはりここはポリ公と決闘するしか……。

 

「ステンバーイ?あ〜らキャプちん。どうやらピンチったみたいね。でもまだその決闘ディスクは来たるべき戦いまで取っておくことがぁ〜オススメ!」

「こ、このオカマの声は……!」

 突如として頭上から降り注いだ言葉に上を見ると、そこには元キンみたいな金髪のカツラを着けたオカPが立っていた。

「はいはいオカPオカP」

「お?なんだキャプちん?ケンカか?売りさばくのはケンカか?ケンカ売ってしまっているのかいキャプちん?ん?ん?ん?」

『いいから早く助けてくださいよぉ!』

「ノモセーション。慌てなさんな御仁方よっ!とっ!」

 オカPは周りを取り囲む警官に向かって縄のついた手錠のような物を投げつける。俺たちの目の前にいた警官にそれが当たる瞬間、横から飛び出してきた誰かが警官を庇う。

「超動刑事!」

それはあのカニのカツラのオッサンだった。先程の手錠のようなものはカニのオッサンの腕にハマっており、カニのオッサンの腕の決闘ディスクが勝手に起動していた。

「これは……強制決闘モード」

「あ〜ら、どうやらアナタが相手してくれるようね。朝まで寝かさねぇかんな?にしてもここは狭いわ。場所を移しましょう」

オカPが指を鳴らすとオカPの背後からバイクが飛び出し、勢いよくオカPが轢かれる。しかもオカPの決闘ディスクから伸びる縄がバイクに引っかかっており、そのままオカPは走り去るバイクに引きずられていく。

肝心の強制決闘モードの縄ちぎれてるし。

「面白い。いいだろう」

カニのオッサンはそう言いながらオカPを追いかけていく。足で。ホイールと合体しそう。

「あの方角は……新違法賭博決闘スタジアム」

民族衣装の女がそう呟いた方向を見ると、海の上に浮かぶ巨大なスタジアムがライトアップされていた。

「あれは……?」

「あれは新違法賭博決闘スタジアム。地下違法賭博決闘場はどこも宇宙警察のガサ入れにあってしまったようでな。急遽あのスタジアムを作り上げたらしい。ちなみに私はあのスタジアムで開催されるFG○決闘の大会に出場予定」

『なんで地下違法賭博決闘場を堂々と目立つ場所に作ってるんですかねぇ……』

「超動刑事の後に続け!我々も向かうぞ!」

宇宙警察の群れもオカPとカニのオッサンを追いかけていく。ちゃんとパトカーで。

『どうしますキャプテン?』

「流れ的に行くしかねぇだろ。決闘者だからな」

『決闘者関係ある……?』


新違法賭博決闘スタジアムの観客席に入ると、なぜかすでに満員だった。

『オープン前なのになぜに……』

「キャプテン見ロ、アソコガ空イテルゾ」

「どうやら騒ぎを聞きつけた決闘者たちが集まったようだな。まあ情報流したのは私なんだがな」

聞き慣れない声に振り向くと、そこにはFG○決闘用のフィギュアを買いに来ていた砂漠系民族衣装の女が当たり前のように居た。

「さっきの女普通にレギュラーメンバーみたいなツラして居るぅ!」

狙ってんのか?レギュラーメンバーの座を狙ってんのか?ただでさえいま別世界だから誰も登場することがまずないのを狙って?

「そういえば肝心な自己紹介がまだだった。私の名前はイアンナ。ただのどこにでもいる普通の古代エジプトナスカ文化の墓守系決闘者だ」

「普通ノ決闘者ノ定義壊レル」

「悪いなイアンナ。女でレギュラーメンバーになるにはまず人外であることが条件なもんでな」

『いや何の話してるんですかキャプテン』

「それよりも、さっきの決闘者は君たちの知り合いか?」

「ん?ああオカPか。2回連続で登場してるからレギュラーメンバーみたいなツラしてるけどそうだとはまだ決まってねーから。あのオカマがどうかしたか?」

ああ、と頷くとイアンナは決闘者特有の何か知ってますよみたいな顔をする。

『いやそれどんな顔』

「あのオカマのデッキから禍々しい気配を感じ取った……それも神クラスの力を」

「ほーん……神って?」

「ああ!」

「いや神って?だから。伝説って?とは聞いてないから」

「ああ!どうやら始まるようだぞ」

「君人の話聞いてる?」

『キャプテンそれブーメラン』

四人で仲良く並んで席に座ると突如としてライトが消えスタジアムが暗闇に包まれる。そしてスポットライトがスタジアムサーキットの入口を照らし出した。

「レディースエーンドジェントルメ!エーンドどっちつかずのオカマーズ!」

「キャー!オネェさまー!ステキー!」

観客席からどう聞いてもオスの歓声が飛び交う。なぜにもうオカマのファンが。

煙と火花と共に1台のバイクがサーキットに飛び込む。それはもちろんあのオカマである。

「ハッハッハッ!お待たせしました諸君!これから行われるのはオカPとポリスメンによるまったく新しい新時代の決闘!そーのー名ーもー!」

 オカPが天に向かって指を突き出すとスタジアムのモニターに文字が映し出される。

「スピードライディング・ダンジョン&ダイスモンスター!」

「やっぱりか……」

「オイFG○決闘シロヨ」

「そんなこんなでカモン!私のチャレンジャー!」

 続いて入場したのはカニのカツラのオッサン。つーかおまわりさんらしいね。でもどうしてバイクに乗ってないんだろう?徒歩かって?いいえ、三輪車です。

「さぁさぁルールのおさらいよーん!」

「一回も説明してねぇだろ」

「ルールは一見複雑だけど複雑よ!デッキのダイスは20個!最初の手ダイスは3個!そして特別なEXダイスから何が出るかはお楽しみ!モンスターを召喚し、ダンジョンを展開し、先に相手のライフを3つ削った方の勝ちよ!それじゃあ覚悟は出来たかしら!お・ま・わ・り・さん♡」

「あぁ!どこからでもかかってこい!元キンみたいなヅラのオカマ!」

 

 「「スピードライディング・ダンジョン&ダイスモンスター!アクセラレーション!」」


「まずはお手本を見せてあげるわ!私の先行よ!」

オカPの手に握られているダイスは3つ。しかしその中には見たことのない色のダイスが混ざっている。

「あのダイスはいったい……?」

「え、何か始まったけどFG○決闘じゃないのか。知らない決闘見てもつまらないだけなのだが」

困惑するイアンナを差し置いてオカPのダンジョン&ダイスモンスターは進んでいく。

「最初ならまずはダイスロールなんだけど、スピードライディング・ダンジョン&ダイスモンスターは一味も二味も!ぶっちゃけるとマスタールール9個くらい飛ばしてます」

そう言うとオカPは3つではなく、あの見たことない色のダイスを2つ握りしめる。

「ダイスロール!」

本来3つ振るダイスをなぜか2つだけ振り、DDMホイールの決闘ディスクの上をダイスが転がっていき、そして。

「あ〜ら大変!どうしましょう!」

先程のオカPが投げた2つのダイスはディスクに空いた2つのくぼみにハマった。だがそのダイスに書かれた数字は普通のダイスと比べ何かが違う。

「クックックッ、な~んちゃって!これこそまさに新しいダイスモンスター!ダウジングダイスモンスター!行くわよ!セットされたダウジングダイスのスケールは0と13!つまり私はレベル1から12のモンスターをダイスロール成功の有無にかかわらず召喚可能よ!」

「おもいっきりペンデュ○ムじゃねぇか」

「スケール0のS·P·K(シャカパチ キラー) ゲンシ・カリンチュとスケール13のS·P·K キンミライ・サツリークでダウジングダイスロール!」

オカPの手ダイスから、3つ目のダイスがダイスロールを無視して特殊召喚される。

「いでよ!レベル12!S·P·K ハイゴカラ ドンキー!そしてS·P·Kたちの共通効果はこのターン中に相手がシャカパチを行った場合に発動される!」

「シャカパチ?これのことか?」

カニのオッサンが手ダイスをぶつけて鳴らしてみせる。オカPは頷き、

「そう!まさしくそれよ!よってドンキーの効果発動!フィールド場のS·P·Kと名の付くモンスターを1体を選び、そのモンスターと同じレベルを持つシャカパチトークンを自分のダンジョンの好きな位置に特殊召喚できるわ!そしてその後ドンキーにシャカパチトークン1体につき、キラーカウンターを1つ乗せることができる!」

オカPが召喚したモンスターを見たイアンナは驚きの声をあげる。

「あのモンスターは!シャカパチキラー!?」

「カン!コン!」

「知っているのかイアンナ!?」

「ええ、シャカパチキラーモンスターには古代エジプトナスカの決闘者の神と呼ばれた者たちの内の一人の魂が宿っているとされるているわ」

 

「これだけで終わりではない!さらなるダイスロールをお見せしよう!私のフィールドには同じレベルを持つモンスターが2体!」

「何か口調変わってない?」

 

「無音神と呼ばれたその決闘者は他の決闘者と違って、一切シャカパチをしなかったそうよ」

 

「私はレベル12のS·P·Kモンスター2体で、オーバーレイダイスロール!」

 

「でもある時、決闘者の神と呼ばれた者たちの決闘の最中、事件は起こった」

 

「現れよ!ランク12!S·P·K ギロチン チョンパァ!そしてチョンパァの効果発動!オーバーレイ素材を2つ取り除き、デッキダイスまたは手ダイスからレベル4以下のS·P·Kと名のつくモンスターをダイスロールなしで特殊召喚できる!こい!レベル4!S·P·K クビツリ タサツ!」


「無音神のターンに相手がシャッカシャッカパッチパチパッチパチ自分の手札を鳴らしまくっていたそうよ」

 

「この瞬間!墓地に送られたS·P·K ハイゴカラ ドンキーの効果発動!このターンこのモンスターにキラーカウンターが乗っていた場合、シャカパチトークンを特殊召喚することができる!」

 

「常日頃から他の決闘者のシャカパチに耐えてきた無音神のストレスはついに頂点に達した」

 

「S·P·K クビツリ タサツの効果発動。このターン相手がシャカパチを行った場合、このモンスターにキラーカウンターを乗せ、攻撃力、守備力共にカウンターひとつにつき500上がる」

 

「無音神は音を鳴らす手が悪いのかと言い、相手の手を切り落とし、シャカパチするクセがついたこの頭が悪いのかと相手の頭を切り落とした」

 

「S·P·K ギロチン チョンパァのさらなる効果!自分フィールドのキラーカウンターの数だけ相手の手ダイスをランダムにデッキに戻す!カウンターはひとつ!よって貴様の手ダイスをひとつ、デッキに戻して貰おうか」

 

「そして無音神は言ったわ。『悪いのは決闘者であって、手札ではない』と」

 

「三度お見せしよう!さらなるダイスロールを!現れろ!静寂に包まれし原始のサーキットよ!」

 

「そして無音神の思いにモンスターたちは答え、新たな姿を持って現れたわ」

 

「召喚条件は効果ダイスモンスター2体以上!ギロチン チョンパァ!クビツリ タサツ!シャカパチトークンをコネクトマーカーにセット!」

 

「それこそが完膚なきまでシャカパチを殺す、シャカパチキラー……」

 

「現れろコネクト3!S·P·K オフロヴァ カンデンシ!カンデンシの効果発動!このモンスターの素材としたモンスターの数までキラーカウンターを乗せ、さらにキラーカウンターが乗っていたモンスターを素材にした場合、乗っていたキラーカウンターを更に乗せる。つまりキラーカウンターは計4!」

 

「でもシャカパチキラーが生まれただけで終わりじゃなかったの」

 

「カンデンシのさらなる効果!このモンスターのキラーカウンターを3つ取り除くことによって、相手の手ダイスを2つデッキの1番下に戻す!さらにこのモンスターにカウンターが乗っている場合、この効果に対して相手は効果を発動できない」

 

「闇に飲み込まれた無音神は、ついに自身をもモンスターに変えてしまったわ」

 

「これで終わりではない。再び現れよ!静寂に包まれし原始のサーキットよ!召喚条件はS·P·Kと名のつくモンスター3体以上!」

『えぇ!?モンスター3体以上って、オカPさんのフィールドにいるモンスターは1体しかいませんよ!』

「……このモンスターをコネクト召喚するときに、自分の手ダイス、及び自分フィールドのダウジングゾーンのS·P·Kと名のつくモンスターも素材にすることができる!」


「モンスターになった無音神はついに本物の神となり、そしてシャカパチキラーはその神の使徒となったのよ」

 

「私はコネクト3のS·P·K オフロヴァ カンデンシ!そしてダウジングゾーンのS·P·K ゲンシ・カリンチュとS·P·K キンミライ・サツリークをコネクトマーカーにセット!」

 

「全てのシャカパチを殺す殺人鬼たちを、まさか操る決闘者がいるなんて……!」

 

「シャカシャカパチパチ音を奏でるゴミ共を!殺し、殺し尽くし、神への供物を積み上げろ!現れろコネクト5!S·P·K シタイノ・フジヤーマ!ダイスロォォォオル!!」

 

「あのオカマは……神とその使徒の力を自身のダイスに閉じ込め、自由自在に操っている……!」

 

「フジヤーマの素材としたモンスターの数と素材としたモンスターが持っていたキラーカウンターを、このモンスターに乗せる。カウンターは計4!フジヤーマの効果発動!このモンスターのキラーカウンターを3つ取り除くことによって、相手はダイスを3つドローする」

「相手ノ手ダイスヲ削ッタト思イキヤ、今度ハ ドローダト?」

「そして相手の手ダイスを全て持ち主のデッキへと戻し!その数1つにつき相手ライフに4分の1のダメージを与える!そしてフジヤーマにキラーカウンターがある限り、このモンスターは相手の効果を受けつけない!キラー・ザ・シャカパチ!」

「グワァァァァァ!!ティロリロリロリロ」

「これで貴様のライフは残り、2と4分の1」

不気味な笑みを浮かべるオカPだったがハッと我に返り、

「プッチプリィ!おおっといっけね、てへぺろ!また無音神の怨念に飲み込まれるところだったぜ!アァハァン!これで安心だぜ!でもでもでも……」

オカPはDDMホイールを反転させ、バックでサーキットを走りだした。

「オカマの決闘は常にエンタメでなきゃね!お楽しみは、これからよ!」

高らかにそう叫ぶとオカPはコースを外れ、サーキットから出ていく。

「? 何してんのあのオカマ」

コチラから見えなくなったがスタジアムのモニターにオカPの様子が映し出されている。

『ケツの穴かっぽじってとくと見よ!これぞ新時代のエンタメダイスロール!』

そしてオカPは一直線にスタジアム内部の男子トイレ、女子トイレを通り越し、ジェンダーレス専用と書かれたトイレにDDMホイールで突っ込んだ。

『いや、え、ちょっ、入ってるんですけど』

『っるっせんだよこのレイシスト野郎がよぉ!いまこのオカPの崇高なる決闘はスタジアムに絶賛生中継中ですけどアァン!?人種差別野郎なんざ集団でジェンダーレスにリンチされてすぐ死ぬんだからさっさと便所から出てけやゴラァ!?アタシァのダンジョン&ダイスモンスターの華麗なるエンタメの邪魔してんじゃねぇよクソがぁ!』

 

「エンタメっていうか便所ワンキルじゃねぇか」

宇宙警察もスタジアム内部になだれ込み、トイレのドアを叩きまくり「開けろぉ!」と「入ってまーす」の攻防が始まっていた。

「勝ったな。便所ワンキルが終わるまでいると宇宙警察にとっ捕まりそうだから今のうちに逃げるぞ」

『そうですねー』

「キャプテン。カリカリアゲアゲくんガ余ッテルケド食ベルカ?」

「なんでまだそのアイス溶けてねーんだよ」


そそくさとスタジアムを後にすると、太陽はすでに沈みそして再び日が昇ろうとしていた。

「やっぱ長いな、ソリティア決闘って」

『いや長すぎでは?』

「つーかFG○決闘大会の商品のメロンパンが目当てだってのに結局1回もFG○決闘出来てねぇな」

「宇宙警察ノ介入ガアッテハ大会ガアルカドウカモ分カラナイナ」

「なんだお前らもメロンパンが欲しかったのか、奇遇だな私もそのために大会に出場しようとしていたのでな」

その声に横を向くと普通にイアンナがいた。どんだけレギュラーメンバーになりたいんだ。

「ということでメロンパンは私が盗んだ」

「おお、でかし……」

イアンナの片手に握られているメロンパンを見ると、あるべきものがなかった。そう、メロンパンに必要不可欠な上のカリカリである。

そしてイアンナの口元には食べカスがついていた。

「……お前メロンパンの上のカリカリ食べただろ」

「ああ、ちょっと小腹が空いていてな。ちなみに私はメロンパンの上のサクサクを全部食べてから食べる派だ。もぐもぐ」

「普通に本体も食べたぁ!」

「吐けぇ!メロンパンを吐けぇ!そしてゲロを錬成して元に戻せぇ!メロンパン1個いくらすると思ってんだぁ!」

イアンナの胸ぐらを掴み揺さぶるがメロンパンを食べるのをやめようとしない。

「もちほん私もメロンパンの価値ぐらあ知ってふ。でも私はいま腹がへったふだ」

「メロンパン食べるのガマンすればもっとたくさん食べれたでしょうがぁ!」

終わった……メロンパンのためにクソみてぇなボードゲーム買ったのにすべてが無へと帰した。俺はイアンナを離し、絶望の足取りのまま朝日に向かって歩き出した。なぜなら俺はキャプテン・コンドル。メロンパンの原材料がレモンであることを知っている男……。


『あ!キャプテーン!このFG○決闘用のフィギュアどうします!?』

 

「いらね捨てろ」

 

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