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キャプテン・コンドル  作者: エコー太郎
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超小型異星人体内潜伏侵略芸術作成症候群 3

『逃げろォォォォォォォォォォォォォ!』

OBFの叫びと共に全員は一斉に迫りくるダイス型触手生物から逃げ出した。

「キャプテェン!食べ物ハヨク噛ンデカラ飲ミ込ンデェ!」

『いやツッコムとこそこじゃないです!』

「あれ、ていうかナイアーラトホテップちゃんは?」

「ワイ?サッキマデアノ娘ワタシノ横ニ……」

全員がせーので後ろを振り返ると、

「おーいみんなー」

ナイアーラトホテップちゃんが元気にダイス型触手生物に捕まっていた。

『アアアアアアアアアア!ナイアーラトホテップさんが捕まっ……え?ドコ?』

「触手ト触手ダカラヨクワカラン!」

「あれじゃない?」

「全然ワカリマセーン」

走りながら探すがまったく見つからず声だけが響き渡る。

「逃げなくても大丈夫だよ~この子おとなしいから~」

『グアアアアアア!姿無き声という状況だとTRPG的な何かが働いて正気度に割り振られた値がゴリゴリ削られてくぅ!』



「は!いま俺の近くで触手と触手が絡み合うエッチなことが起こっている気がする……」

「何言ってんだキャプテン・コンドル」

「あれ、コマンダー・チキンじゃん。奥さん元気?」

「お前がから揚げにしたんだろうが」

「そういやそうだった」



『グアアアアアア!こんな危機的状況にも関わらず新キャラが登場してる気がするぅぅぅ!とにかくナイアーラトホテップさんは僕たちが見つけるまで喋らないでぇぇぇ』

「えー、OBFくん何かそれひどくなーい?しゃべっちゃおー。hyt hyt wE4y wE4y ^[\ ^[\ 」

『ヤメロォォォォォォォォォォォォ!』

「トニカク俺タチノSAN値ガナクナル前ニ体内ニ入リ込ンダ異星人ヲ探シ出スゾ!」

「ねえちょっと……あれ」

ソフトクリーム(ふわくもレインボー味)が指さした先にはモンスターを無料で回復してくれそうなセンターのような建物、もといラブホがあった。

そしてそのラブホの壁に絵を描いているピンク色の全身タイツがいた。



「フン!フン!フーン!あ、レヴィン!レヴィン!マカキットボーウィ!よーしこの絵も完成に近づいてきたゾォ!見ていてくださいタカムラさん!オレ……いつか必ずボリード・サイスンみたいなアルァァァァァァァァァチストになってみせます!」



ピンク全身タイツは鼻歌を歌いながらぶつぶつと何かを叫んでいる。

「あれって……芸術よね」

「マア、ソーネ」



「タカムラさぁぁぁぁぁぁん!タカムラさんのメル友に最大限の顔射と敬意を!ビシィ!よっしゃこの絵も完成じゃーい!えーとあとはこのC4を……これで良し!」



ピンク全身タイツは奇妙な動きを行いながら芸術的にC4を張り付けていく。

『あれって……爆弾ですよね』

「ソーダナ」



「フゥゥゥゥゥゥゥ!タカムラさんのメル友ォォォォォォォォォォ!毎度この時は緊張するぜぇぇぇぇぇ!ハァハァ、いくぞぉ!いくぞぉ!押しちゃうかんなぁ!……タラリラッタラー!“イクス・バンスリッド・ボム”!」



ピンク全身タイツがスイッチを押した瞬間、ラブホに描かれた芸術に設置された爆弾が爆発し、ピンク全身タイツが爆風によって吹き飛ばされる。

『キャプテンの病名ってたしか超小型異星人体内潜伏侵略芸術作成症候群でしたよね』

「そうね……」



「ンンンンンンンンンン気持ヂイイイイイイイイ!この瞬間が溜まりませんなぁ!きっとタカムラ氏の母君もそう思ってるハズでゴジャル!ヨッシェーイ!次はあっちのラブホじゃーい!シェイシェイシェイシェーイクスピアァ……ねっとりぃ……」



倒れていたピンク全身タイツは跳ねるように起き上がり、次のラブホへとヘタクソなスキップで駆けていく。

『……あれじゃね』

「アレダナ」

「どうみてもあれね」

「アレデースネー」

『あ、でも待ってください。ああいうことする細胞なのかもしれません。すいませーん!ナレーションさーん!』


え!?なにぃ!?呼んだ!?


「オウ、普通ニ話シダシタゾ」

『すいませーん!あれって何て言う細胞ですかー!』


ん!?あれ!?あれはなぁ!?……ちょっと待ってなぁ!?


「なんで全部疑問形なのよ」


あー!?わかったぁ!?あれは細胞じゃねーわ!?あれは人の体内に侵入して超小型異星人体内潜伏侵略芸術作成症候群を発生させるピクロン星人らしい!?田中さんちょっとどいてカンペがよく見えない。


『カンペ読んでたんかい』

「ドウヤラ アレデ間違イ ナイヨウダ」

「さっそく駆除するわよ」

ピンク全身タイツ、ピクロン星人に一行が近づいていく。

そしてソフトクリーム(ふわくもレインボー味)と自由の女神ちゃんが持っていた釘バットを握りしめ、殴りかかろうとした瞬間、


「ァァアアアアアアアア!アアアアアアア!この才能なしがぁ!」


と叫びピクロン星人が倒れた。

『え、ちょ、え』

「こいつヤバ」

「ソレハミンナ知ッテルネ」


「ハー……ダメだわー……描けねー……」


「コイツ急ニ スランプニ ナッタゾ」

声を聞きピクロン星人がこちらに気づくと微笑を浮かべながらゆっくりと起き上がった。


「ハハハ、やだなぁ、見てたんなら声かけてくださいよ」


「なに笑ってんだよ」

『コイツどうすればいいんですかね……』


「いやーお恥ずかしいところを見られてしまいました。あ、わたくしピクロン星人のマツウラと申します」


「自己紹介始マッタヨ」

「イイカラ早ク殺シマショウ」


「さっきまではいいところまでいってたんですけどねー。いやー何がいけなかったんでしょうねー。まあ、きっと原因とか、色んなことは全部あの日から始まったんでしょうねー……」


~人情ラブストーリー、バキューム街八丁目~


そう、それはまだ……わたしが学生だったころ……



「勝手に回想に入るんじゃねぇ」

ピクロン星人が回想に入ったのでソフトクリーム(ふわくもレインボー味)が殴った。そして右ストレートがピクロン星人の左頬にクリーンヒットし、ゴキッという首の骨が折れる音が響き、ピクロン星人の首が三回転した。


『あ』


そして宙を舞うピクロン星人の落下地点にはちょうどダイス型触手生物が近づいてきていた。


「あ」


そして触手で見事にキャッチされたピクロン星人はダイス型触手生物の口に放り込まれた。


「あ、コラ。拾い食いしちゃダメってさっき教えたでしょ~」

『あ、ナイアーラトホテップさん』

「なんか手懐けてるし」


こうしてピクロン星人は駆除された。だがその場には何とも言えない空気が漂っていた。


『……じゃあとりあえず』

「帰ルカ」



「――で、俺はその子たちに教えたんだ。ピンキーモンキーのすべてをな」

「いやお前その歳でピンキーモンキー見てるのか」

ふっ、愚かだなコマンダー・チキンなぜなら俺はキャプテン・コンドル。いくつになってもアニメというものはオロロロロロロロロロロ。

「きったな」

突然吐き気を催し、止めることも出来ず俺はその場にガゴさんたちをぶちまけた。ん?ガゴさんたち?

「あ、おかえりーガゴさん。ナイアァァァラトホテップちゅわぁぁぁぁん。ソフトクリーム(ふわくもレインボー味)ちゃん、自由の女神ちゃん。えーと、あと……見えない何か」

『見えてんじゃねぇか』

体内から吐き出されたみんなは元のサイズに戻っていた。ご都合展開。

「破壊光線ノ効果ガチョウド切レタミタイネ~」

「キャプテン、体ノ調子ハドウダ?」

「ん?あーまあいいんじゃね。そんな感じだわ」

「テキトーだなおい」

「治って良かったねキャプテン」

ああ、これもすべてナイアーラトホテップちゃんのおかげだ。さらにナイアーラトホテップちゃんには俺の普段は見えないところまで見せてしまった……。これはやはりキャプテン責任を取ってですね。

「じゃあ私またキャプテンにおいしいもの作ってくるね~」

「あーんキャプテン、フラれちゃったわ~」

『キモ。ていうかいらしたんですね、コマンダー・チキンさん』

「ん、ああ」

OBFに声をかけられるがコマンダー・チキンの様子が変だ。なんだか元気がなさそうにヤツ自慢のトサカがしおれている。

「どうしたコマンダー・チキン。まるで雄鳥の日のように元気がないじゃないか」

「ああ、コマンダーちょっとなんか……」

そう言いかけ、コマンダー・チキンはせき込んだ。それを見た一同は同時に「あっ」と声を漏らした。


「――コマンダーちょっとなんか、具合悪いかも」



「『「 マジかよ 」』」

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