ギャンブラーならトキメキを賭けろ 3
そして8時間後。
長い死闘の末、イモーティくん以外の三人は極限まで上半身を着込んでいた。
残るはパンツを履くのみ。
『いやパンツ最初に履けよ』
次が最後の一局、次で勝負が決まる。敗けるわけにはいかない。なぜなら俺はキャプテン・コンドル。宇宙最強の決闘者。
「スタンドアップ!パンカード!」
『麻雀しろよ』
「モグモグ。この勝負……貰った!焼きたてクリームパンツインズをlv2で召喚!焼きたてクリームパンツインズの召喚時効果!場にいるすべてのブレッドのカードを処分場送りにする!ゴクン。これで貴様のカードはすべて処分場送りだぁ!キャプテン・コンドル!貴様の敗けだぁ!」
「モグモグ。まだだ!まだデュエルは終わっちゃいない!トラップカード発動!地獄ベーカリー!」
「モグモグ。なに!?地獄ベーカリーだと!」
「モグモグ。地獄ベーカリーの効果発動!処分場に廃棄されたヘルズキッチンのカードをカビのパンとして再召喚!」
「モグモグ。マズイぞブラザー!……いやこのパンはおいしいけど!」
「モグモグ。慌てるな1919のJB!コチラにはまだ……キメラブレッドが場にいる!コイツを倒さない限りヤツは勝てん!」
「モグモグ。フッ……そいつはどうかな?」
「モグモグ。な、なにぃ!?貴様……そのカードは……!」
『キャプテン終わりましたかね? あ、ロン』
「イヤマダダ。パンカードノ勝負ハココカラガ本番ダ。アト三時間ハカカル。ポン」
『えぇ……』
「どうやら二人は下のフロアにいるな……行くぞイモーティくん」
「キャプテンAK頂戴、AK」
「ブラザー……俺スナ使いたいんだけど……」
「お前先週使ったからダメ……今度は私が使う」
『今度は何してるんですか……』
「FPS麻雀」
『麻雀要素皆無なのですが……』
「グホァッ!」
「ブラザー!クソ、ブラザーがやられた!」
「どうやら俺の勝ちのようだな。当然だ。俺のサンバの腰使いに勝てる者などブラジルの人たち位だ」
「参ったよ……これほどまでにレッドホットなカーニバルは初めて食らったぜ……オェッ」
「ブラザー!もう口を開くな!さっき食べたおいしいパンの頭がもう見えてる!」
『もうこれどこからツッコめばいいんだ……』
最終局。キャプテン・コンドルの勝利。
「フッ……まさかこの4545のKKがスカートを履くことになるとは……とんだ快感だぜ……」
『パンツ先に履けや』
4545のKKはフルチンの上にスカートを装着した。その動作ひとつひとつが洗練されている。なんて紳士的なんだ。
「ブラザー……」
「なんて声出してやがる1919のJB……それにこれはこれでお股がスースーして気持ちいい……」
4545のKKの表情は清々しいといったものだ。そして右手を差し出し俺に握手を求める。
「いい勝負だったキャプテン……今度会ったら……着衣バックギャモンでもしようや……」
俺はその手を取り、4545のKKと硬い握手を交わした。
「ああ、臨むところだ。次も俺が勝つけどな」
二人の笑い声が町にこだまし、遠くから太鼓の音が聞こえてきた。
そこには移動式やぐら太鼓に乗った1919のJBがリズムを刻んでいた。
「さあテレビの前のみんな!コンドル音頭の時間だよ!振り付けは……もうバッチリかな!?それでは第一曲目!レブンはレブンでもマカキットボーイ!行くぞぉ!」
周りの全裸の群集も次々とやぐらを囲み、輪になって歌って踊り出す。
「はーレブン!レブン!マカキットボーイィ!!パァン!」
「ソルバー!レブィン!レブォン!マカキットボーゥイ!パァン!パァン!」
「レボ!レボ!レボ!レボ!レボ!レボ!レボ!レボ!レボ!パァン!パァン!パァン!ンッ!」
「マ・ガ・ギ・ッ・ド・ボ・ー・イ!!」
「俺たちレブンは突き進む!マカキットボーイを倒すため!ブィ!」
「マカキットボーイになり代わるために!寝る間も惜しんで生け花だ!ラォ!」
「フフ……ヤハリ着衣麻雀ノ後ハ、レブンハレブンデモマカキットボーイニ限ル……OBF、俺タチモ行コウ」
ガゴさんも祭りに混じるため足早に歩き出す。だがOBFからの返事はない。
「OBF?ドウシ……アッ」
ガゴさんが振り返ると、OBFは頭から煙を噴き出しながらつっ立っている。
「……回路ガショートシテヤガル」
『━━麻雀ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?ハ?』




