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キャプテン・コンドル  作者: エコー太郎
12/30

恋はオイルの味 3

その後一攫千金を狙い、星全体がカジノであるテーマパークスター、惑星ラストベガスに向かった俺は、散財した挙げ句身ぐるみを剥がされ、パンイチでスロットを回していた。

「落ち着け、落ち着くんだ。当たる、絶対当たる。だって俺はキャプテン・コンドル。触手愛好家のラッキーボーイ。どんなピンチも乗り越え……んはぁん!」

思わず変な声が出てしまった。ゲームとかしてる時につい出ちゃうよねあんな声。つーかダメだ。かすりもしねぇ。当たる気配を感じない。そして今のは最後の一回転だった。

俺はパンツを脱ぎ、横につっ立って手を出している支配人に渡す。

これで俺は無一文になってしまった。

だが俺はキャプテン・コンドル。負けを認めぬ限り負けではない。

だが残された道は少ない。あと残ってるのといえば……VIPのホモセが大好きなオジサマたちに体を売るくらいだ。

背に腹は代えられない。俺は覚悟を決めおしりの処女に別れを告げる。

アディオスマイヴァージン。お前と共に戦えたことを俺は誇りに思う。

いざ出陣。したちょうどその時、周りの雑音に混じって隣のOBFが座っているスロットから軽快な音楽が流れだした。

『わー見てくださいよキャプテン!7!7が揃ってます!ジャックポッドでやつですよねこれ!?これだけあればきっとKRG114514号さんの借金も返せますよ!あとなんで全裸?』

スロットから溢れでる大量のコインを目の前にし、俺は涙を流した。

待つべきものは、友。

『いやアンタ産業廃棄物とかスクラップとか言ってたじゃん。忘れてませんからね?あとこれで早くパンツ買ってきて』



KRG114514号の借金を返済し、再びキャバクラに訪れた俺たちは、感謝の言葉を述べられていた。

『本当にありがとうございますOBFさん。でもいいんですか?昨日今日知り合ったばかりの仲なのですよ?』

『いやー気にしないで下さいよ。ぼくなんかこんな大金持ってても使い道がありませんし、キャプテンに使われるのがオチなので。あ、だからこれからはKRG114514号さんに会うために使います!』

OBFは頬(頬っていうか顔のパーツ?)を赤く染め、照れながらそう言った。キモ。

だがKRG114514号は悲しそうな顔(そんな感じに顔のパーツが変形した)をした。コワ。

『ゴメンなさい……私もうこのお店やめてしまうの。元々借金を返すために始めたのだし』

『ど、どうしてですか……?』

OBFの問いに、KRG114514号はためらいながらも、意を決して告白した。

『じつは私、本当はロボットじゃないの!超機械生命体で、惑星セイバーボロンの戦士なの!』

KRG114514号の思いがけない告白に、OBFは絶句した。

「おっとぉ、これ長くなるやつだ」



以下、キャプテン・コンドルの提供で、ダイジェストでお送りします。



『よく戻ってきたKRG114514号。早速で悪いのだが任務だ。まずはこのまったく怪しくない書類にサインを』

「そういやOBF。キャバクラで聞いた話なんだけど、KRG114514号ってこのイボンコ総司令の借金肩代わりさせられてあげく、夜逃げされたんだと。あ、こんなところに超破壊光線銃が!」



『イボンコ総司令ぃ!』

『総司令が死んだ!』

『やったぜ!』

『かなりペッタンコだよコレ!』

「……イボンコペッタンコ」

『イボンコペッタンコ!イェイ!━━はっ!俺たちはなぜこんなことを口に……俺たちの知らない何かを俺たちは知っているのか?……うっ頭が』



『ということで新しい総司令官のオプション・アナゾン・プラインムだ。早速だがセイバーボロン軍とかいう名前ダセェからオートボロン軍に改名する』

『何か新しい総司令怖いね……』

「ハリウッド版基準なんじゃない?」



『なぜなんですか……なんで裏切ったんですか、キャプテン!』

「だって話長いんだもん。ということでこの戦争をとっとと終わらせるために、この後俺はディセプボロン軍の参謀長官になりました。まる。」

『何を言うか貴様!参謀長官はこの俺、スタスク様だ!生意気な新入りめ!』

「メガボロン様。このスタスク後で裏切りますよ。具体的にいうと後3話。今のうちにクビ切ったほうがいいです。あとメガボロン様のプリン食ったのもコイツです」

『スタスクゥ!テメェ!ワシのプリンを!』

『お許し下さいメガボロン様ぁ!』

「これで席が空いたな」



『行けぇキャプテン・コンドル!ボタンを押して装置を止めるんだぁ!』

「すいませーん。ボタンが2つあるんですけど、どっち押せばいいんですか?」

『青だぁ!キャプテン・コンドル!青を押せぇ!』

「あ……ゴメン、赤押しちゃった」



「……滅んじゃったね、惑星セイバーボロン」

『キャプテンがボタン押し間違えたからでしょうがぁ!』



『イカンみんな逃げろ!タカラホモーの残党狩りだ!性玩具(オモチャ)にされるぞ!』

『ウワァァァァァア!待って助け、はぁぁぁん!ぎもぢいい!』

『ジェットファイヤーの初めてがやられた!』



『いえまだよ。まだ私の中に最後のスパークが残っているわ……これも破壊しなければ宇宙は終わりよ……』

『KRG114514号さぁん!』

「溶鉱炉に沈むのってトラン◯フォーマーじゃなくてターミ◯ーターじゃね?」



KRG114514号がスクラッ……の死と引き換えに、惑星セイバーボロンの戦争は幕を閉じた。

そして俺たちはまた新たな惑星を目指し、宇宙を進んでいく。

「そう落ち込むなOBF。宇宙は広い。きっとまたお前好みのスクラッ……かわいいロボ娘が見つかる」

『━━KRG114514号さん……』

OBFはため息をつきながら窓の外の宇宙を眺めている。俺はOBFの好感度を上げ、大金を奪っ……OBFを元気づけるため励ましの言葉をかける。

「気持ちを切り替えろOBF。そういや新しいロボットのキャバ嬢が入ったらしいけど、お前この娘はどうだ?」

俺はOBFのほうにホログラムの画面を向けた。

『キャプテン……ぼくはもうKRG114514号さん以外の女性とは……』

そこまで言いかけ、振り返りながら画面を見た瞬間、OBFの動きが止まった。

そしてしばらくの沈黙の後、OBFは口を開いた。


『━━素直に、射精(オイル)です……』

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