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クリスマスパーティー2

174話 クリスマスパーティー2

 

 さすがに、あの白いロリータの美少女は現れなかった。


 獄門島さんと黒ロリのテマリさんは、いつの間に消えていたし。

 オーナーも、同じく。

 とりあえず顔を出したというかんじか、あの人たちは。



「はじめまして、こんばんわ」


 田守さんと、ローストビーフのサンドイッチを夕食のつもりで食べてると。

 綺麗なおねえさんが声をかけてきた。


「こんばんは~」


 わたしと田守さんのこんばんわがハモった。


「私、葵オーナーの『占いの館アミュレット』で店長やらせていただいてるハニー・アンゴルモアといいます」


 と、アンゴルモアさんはおじぎをして。


「私の得意としてるのがスピチュアル占いなんですが、向こうから拝見いたしまして。ちょっと目立ったものだからお声を。気になさらずに聞いてください……占いですから」


「え、なんです、悪いことですか。なら……」


「吉凶ではありません。あなたたちのオーラがキレイに混じり合ってたので、中の良いカップルならと……」


「あの……カップルでは、わたしたちは同じ会社の同僚で……」


 オーラが混じり合ってるなんて、ちょっとHに聞こえた。

 そう聞こえたわたしがHなのかなぁ。


「オーラが、混じり合ってると、なんなんです?」


 田守さんが、ストレートに聞いた。


「スピリチュアル的ですが、非常に『縁』が深い仲で、いらっしゃる。将来その会社での出会いで結婚なされれば。お幸せになるかもしれません……。フフフ」


 気になさらずって、そんなことを言われたら。

 しかも、結婚だなんて。


「世の中の出会いは『縁』の大きい小さいがあります。街でふと目があっただけの小さな縁から、お友達、夫婦になる大きめの縁、いろいろです。で、あなたたちのオーラには大きな縁が感じられたんです。それに仲も良さそうだったので、つい。ごめんなさいね」


 お辞儀をして、占い師仲間のような人たちの方へ戻っていった。


 ハニー・アンゴルモアさん。

 どこの国の人かしらハーフな顔立ちだった。


「なんて、いう人だっけ。美人さんだったよなぁ。さっきの人。店の名前憶えてる?」

「はい、たしかアンゴルモア……」

「金田一さん、ソレは名前だったよ。思い出した……。ん〜と……アンデッドだっけ?」


「田守さん、それだと『ゾンビ』です。あ、『アミュレット』です。たしかぁ『お守り』という意味だったと」


「アミュレットか……。ドコにあるんだろう?」


 探す気ですか、田守さん。


「パクッ、このサンドイッチ美味いなぁ。金田一さんも食べてごらん」

「あの、さっきからいただいてます。こっちのフルーツサンドも美味しいです」


「え、そんなのあった?」

「こっちの奥に」


 

 パーティーが終わり。


 帰りは駅まで二人で徒歩。


「あ、忘れるトコだった。金田一さんコレ、メリクリ」

「え、なんですコレ……」


「クリスマス・プレゼント」

「え、ありがとうございます……。ごめんなさい。わたしはナニも」


 田守さんとパーティーに行けるコトばかりに舞い上がっててプレゼントのコト忘れていたわ。

 なにやってんのわたし。


「いや、いつも会社で、お世話になってるから、キミからは……」

「いいえ、そんな。わたしも……」


「じゃ金田一さん、ボクはここから地下鉄で。また明日会社でね」


 と、田守さんは地下鉄の階段を。


 わたしは、目の前の駅の改札に。


 けっこう混み合ってる電車の中でドアの横に立って田守さんがくれたプレゼントの箱を見つめながら帰った。


「なんだろう……」


 田守さんがくれた物だから、なんでもイイ。


 あの占い師さん。

 結婚したら幸せになるかウフッ。



 地下鉄。


 こっち方面は、すいててガラガラだ。

 ここでいいか。


 世の中にあんな美人の占い師が居たんだな。

 女優さんみたいだったな…美しすぎる占い師。


   コツコツコツ


 ん、なんの音かな。


 隣の車両から、入ってきた人が持っていた傘をついてる音だった。


「あら、田守さん。メリクリ!」

「病院坂さん!」


『オーナーのクリスマスパーティー』の巻 おわり


               つづく      

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