M5K0 アフロディア5
「や―おいしかった。まだ食べに行きたいなあ」
「あんなに食べて大丈夫なん?あれって飽きないの?」
「おう!全然あのケーキってどこから食べても飽きないように色んな味が楽しめてうまいぞ?」
「お、おう」
と俺らは話しながら街を歩き観光をする。でもまだ召喚された国だからそんなに変わりはないかな。一応教会はあるけど正直興味はない。広場には太ったおっさんが杖を突いている像がある。けれどよく見ると頭の部分に鳥の糞がカツラみたいについているのを発見して吹きかけたくらいですね。
宿でご飯を食べたときに、
「そういえばさあ、木島達って今どうしてるのかな。あいつ確か取り巻きの一人が勇者になってから少し肩身の狭い思いをしてるっぽくね?」
「えっとね彼らなら本社に頼んで監視してもらってるから、大丈夫だよ。帰還のためには全員そろってる必要があるから。本当は全員一緒に行動するのが一番なんだけど、しょうがない」
そう。実は俺の方には定期的に本社の神から連絡で木島君パーティーの様子が送られてきます。
次の日俺達は昨日止められた衛兵に呼ばれていました。どうやら、当の盗賊は結構お金をため込んでいたみたいでその金や資材に一部をもらえるらしいですので、一緒に行くことにします。
衛兵の詰め所に着くと昨日の衛兵が待っていました。衛兵にギルドカードを見せて案内してもらうと一室に案内されました。部屋の中には盗賊のアジトの中にあったらしきものが並んでいました。
俺は鑑定を使いながら見て回り、歌君はざっと見ながら時々手に取りじっくり見ては戻すを繰り返しています。
小一時間悩んだ結果、俺は少しのお金とさびたナイフを数本。何故かというとこの世界は錆というものはあまり存在せず、普通の人は剣に血がついたら拭いますし、水で洗っても拭くのでここまで錆はついたりしないですし。あとは鑑定をした結果封印中となっていましたので、面白そうと思いこれにしました。
歌君は、目に着いた刃が少し青み掛かっている槍を手にして頷き次に小さなウェストポーチを見て、手を入れたり物を試しに入れたりして一々驚き
「これにする!」
といい、槍とポーチを手にして言いました。
衛兵にお礼を言って、街を出て歩きながら歌君になんでそれを選んだのか聞いたところ、
「槍のほうは何となくかな。青くてかっこいいし、ウェストポーチのほうは見てみろよ手を入れるとどこまでも入っていくんだぜ?すげえだろ」
ということでした。鑑定してみると槍のほうはミスリルの槍、ウェストポーチのほうはアイテムバック保存機能付きと出ていました。なるほどあの中では当たりを引いたなと内心ほめていると、
「正義は何でそれを選んだんだ?他にもっとちゃんとした武器があったんじゃないのか?」
「ああ、この武器ってこの世界にしては珍しく滅茶苦茶錆びてるから気になってさあ」
という話をしていると森に近づきました。
森に着き中を探索することにしました。
しばらく歩いていると一見すると底なし沼みたいな場所に着きました。すっごいにおいです。俺らは滅茶苦茶臭く鼻をつまみながら通り過ぎようとしていると、沼の横に白い鹿がいました。俺達はその鹿から目が離せませんでした。その鹿は沼の水を飲もうと口を近づけた瞬間沼の水が鹿の口を中心に綺麗になり、最終的には隅から隅まで見渡せるほど綺麗な泉に変化しました。
俺達はその様子を眺めていると鹿がこちらに気づいて近寄ってきました。鹿は歌君に近づくとジッと歌君を見つめていました。
「なんだお前どうした?ヾ(・ω・*)なでなで」
と歌君はそっと手を伸ばして鹿の首をそっと撫で始めると、鹿も歌君の体に角が当たらないように腕に胸に身体をこすりつけました。
俺は少し離れて様子を見ることにしました。すると樹々の間を縫うように白い動物が次々にやってきました。動物は狼にイノシシに鳥、虎にリスなど多種多様な動物たちがやってきました。
動物たちは次々に歌君に群がり、外から見ると真っ白の塊に見えました。辛うじて見える白以外の部分は撫で続ける歌君の手と幸せそうな顔をする歌君だけでした。
俺は歌君と動物たちが満足するまで待つことにしましたが、ふと気になったので白い動物のうち一体を鑑定することにしました。鑑定結果は【精霊獣】でした。もしかしてと考えていましたがやっぱり歌君は精霊獣に好かれる体質らしいです。
しばらくしてようやく満足したらしい精霊獣と歌君が出てきました。
「満足した?」
「うん最高。俺ってもともと動物に好かれる体質でさあここまでは初めてだけど」
と満足げな表情を上げてほくほく顔をしています。
「もうそろそろ夕方だから野営しようか」
と俺達はキャンプの準備をすることにしました。
俺は道具一式を出して、テントを立てて机を出して焚火に火魔法で着火して土鍋を用意しました。
「歌君晩御飯何にする?」
「やっぱりキャンプと言えばカレーだよなカレー!°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°」
と言っていたのでよし来たとばかりに深い鍋を取り出して、兎肉とピュアベジットを取り出して、野菜を切ろうとしましたが、ふと泉の淵を見てみるとさっきの白い動物たちがいました。俺は気にせずに野菜を切ろうとしましたが、
「なあ、正義その野菜余ってんならいくつかもらえないか?あいつらが欲しがってそうな目をしてるぞ」
といっていたので、俺はニンジンを手に取り精霊獣に近寄りニンジンを目の前に持っていき上に下に左右にと動かすと精霊獣たちもつられて上に下にと顔を動かしています。
俺は歌君に木の大皿を出してピュアベジットを数種類出しました。歌君はありがとうと礼を言って、精霊獣たちのほうに小走りでピュアベジットを上げに行きました。一つ一つを精霊獣の前に出して、どれが好みかを確かめているようでした。
俺はその様子を見てクスッと笑い、カレーの準備をする。今回の肉はドラゴンにしようかとも思いましたし、シチューに使える部位もまだまだ沢山ありますが、今回は兎肉にしました。
兎肉の頭を一口大に切り、置いておく。次に身体を一口大に切り鍋に入れて、炒める。次にニンジンを乱切りに、ジャガイモを一口大にして玉ねぎを切り、鍋に入れ魔法で生み出した水を使い煮る。次にカレールウを入れて、さらにひと煮立ちする。竹串を刺し抵抗なくさせましたので、完成です。
「歌君ご飯できたよー」
というと歌君は、こちらに近づいて
「ありがとう。うまそう!°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°いただきます。」
と食べ始めました。
「ウマーい°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°正義って料理うまいんだな。これって元の世界で料理店でも出せるんじゃないのか?」
「素材がいいからだよ。」
という話をしながらご飯を食べて、そういえば、精霊獣たちはどうしたのか聞くと、
「向こうで野菜食ってる。不思議だよな。犬がレタス食う動画とかは見たことあるけど虎がキャベツ食う
のは初めて見た。それに肉食獣と草食獣が一緒に飯食ってんのも不思議だよな」
という反応でした。
ご飯を食べ終わると、
「そういえばフルーツとかあるか?お礼に一つ驚かせてやるよ」
と言ってきたので、色々なピュアフルーツを出しました。
歌君は手元から小さなナイフを取り出して、フルーツを切ると色々な動物ができました。
ウサギリンゴにオレンジ羊に梨トナカイ、イチゴリスなど綺麗なものができました。俺はスゲーと感心して拍手をしました。
俺はスマホを出して写真を撮りました。その後、フルーツを食べ終わりテントに入ってから寝ました。
〈翌日〉
朝起きたらまだ精霊獣がいました。精霊獣は歌君が起きたのを見るとまた群がってきました。俺はパンを焼きコーヒーを淹れて、クロックムッシュの準備を始めて、ヨーグルトを出してピュアフルーツをカットしていれる
歌君に言われてピュアベジットを取り出す。朝食を終えると片づけをしていると、また精霊獣が歌君に群がっていました。俺はあえてゆっくり準備をして一時間以上をかけて片づけをしました。
歌君に出発するよーというと精霊獣たちはまだ一緒にいたいのか名残惜しそうにしていましたが、
「まだ森を探索する予定だから」
というと渋々精霊獣は歌君を離して、ついてきました。
「お?ついてきたいのか?」
と歌君が聞くと一斉に頷いてきました。なので俺はため息をして許可を出しました。
その後森を探索すると、ある不思議なことに気づきました。実はこの森には魔物の気配が全くありませんし、それに盗賊などもいなかったんですよね。
俺はもしかしてと思い、森の中心に移動をすることにしました。
〈勇者サイド〉
俺は勇者取り巻きB!前回俺の荷物持ちの狂戦士木島に殴られた所が痛いが今日も旅を続けよう。
「でよおこれからどこに行くんだ?」
と頭の足りない狂戦士が言ってきました。まったくそれくらい考えらえんのか?脳なしが、
「まずは北にまっすぐ行く!」
「なんで北なの?」
と取り巻きAが聞いてきた。
「大体来たとかにいそうじゃん?魔王って」
「適当かよwww」
「失礼な!勘と言え勘と」
と俺らは意気揚々と北に行き近くの街に入ろうとすると衛兵に止められた。
「通行証か、身分証を見せてもらおう!」
と衛兵は言うので、
「俺は勇者だぞ!勇者の進行を妨げるとは何事だ?」
と剣を抜き構えました。そしてそのまま衛兵に切りかかろうとしましたが、戦闘訓練を受けた衛兵に敵うはずもなく取りさえられました。
「おいおまえら!俺を助けろ!」
と三人に言うと三人とも素知らぬ顔をして他人のふりをしていました。衛兵が
「あの男の知り合いか?」
と聞くと
「「「いえ、人違いです」」」
と三人は口をそろえて言いました。続けて、
「ずっと森の奥に住んでいたので身分証のようなものは持っていなくてこの街に入ったら作ろうと思っています」
と小栗が意外にも言いました。
おかげで三人は町に入ることができましたが、俺だけは、盗賊見たな連中がいるところに一晩お世話になりました。
ちなみにその盗賊は何故か全員たまに体が浮かぶ不思議な体質をしていました。
遅れてすみません。




