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株式会社エデン、異世界対策課  作者: 虎川 悟
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M5K0 アフロディア6

 俺達はそのまま精霊獣と共に森の中心に向かいました。俺達がいた元沼の泉は森の入り口に近い位置にあるみたいです。

 しばらく森の中を歩いていくと森の空気が変わり何か膜のようなものを通過したような感覚がありました。俺と歌君は変わった空気にキョロキョロしながら探索を再開すると、

「あ、白いモフモフたちがいない!(´・ω・`)」


という歌君の声に俺も見てみると確かにいないことに気づいた。さっきまで歌君の周りにいたのに今はいない。俺の探知魔法には精霊獣たちは引っ掛からないので、歌君に聞いてみる。


「うんあのモフモフたちは感じない。けどあの方向が物凄く光ってて眩しいくらい」


と言い一方向を指さして言いました。

 俺達は特に手掛かりもないのでそこに向かうことにしました。今回は魔物の反応もないし武器を構える必要もないので、ピクニック気分で歩いていく。

 しばらく歌君の反応を頼りに歩いていくとそこには巨大という言葉でも足りない。それこそ地を穿ち天を貫くほどに巨大な樹が生えていました。俺達はその樹を見上げ、圧巻の光景に固まってしまいました。

 俺は今までいくつかの世界を行ったことがありますが、これほど巨大な樹は見たことはありませんでした。それほど巨大な樹でしたが、今までどうしてこの国でこの樹のことを聞いたことがないのか疑問に思いましたが、それはあとでじっくり考えることにして、今はこの空間を目に焼き付けようと思います。

 歌君は眩しそうに眼を細めていました。やっぱり少し離れていて眩しいのならより眩しいんでしょうねと思い、俺はサングラスを取り出し歌君にかけるように言うと心持ち聞いたような気がするらしいです。

 俺達はそのまま樹に近づこうとしましたが歌君がサングラスをかけていても眩しすぎて立ち眩みがしていましたが、どうしても行きたいと言い出し、歌君が

「正義。俺の目を見えなくすることはできるか?」

と聞いてきました。俺は確かにできるというと、

「じゃあ、頼む」

と覚悟を決めたような目を向けられたので、俺も覚悟に応えることにしました。

 俺はETOを巳モードにして、闇属性を籠め、歌君に放ちました。闇属性を込めると相手に対し盲目の効果があります。威力は絞りましたがそれでも最低限の痛みはありますが、歌君は歯を食いしばって耐えました。

 その後目が見えなくなった歌君の手を引きゆっくりと巨木に向かって歩き始め、歌君に見えるかどうかを聞くと、


「巨木が光っているのはよくわかるし、眩しくはない」


とのことです。俺はそれを確認した後、触れられるくらいまで巨木に近づくと、歌君が俺を離れてフラフラと樹に触れました。その瞬間歌君は樹に溶け込むように消えました。俺は忘れていましたが一応鑑定をしました。その結果、【世界樹】と出ました。

 鑑定が終わった後歌君を探すことにしました。


「歌君!歌君!うーたーくーん!どこだー!」

〈歌海綺星〉

 俺は巨木を目にして自然と近づかなくてはと思い、近づくと眩しすぎて立ち眩みが起きたから正義に頼み目を見えなくしてもらいそのまま光に近づき、光に触れられる距離になると自然と手が伸び正義の手を離し、樹に体を預けるように手を触れると巨木に吸い込まれて、すっと入っていきました。

 俺は気づいたら樹の中にいました。樹の中は温かくぬるま湯に浸かっているかのようでした。

 目を開くとそこは真っ白な空間が広がっていました。その白の正体が光だと気づくのはそう時間はかかりませんでした。

 俺はそこで体を動かそうとしましたが全く動く気力が出ずずっとここにいたいとも思いました。しかし、その時外から俺を呼ぶ声が聞こえてきました。


『精霊獣に愛された異世界の若者よ、願いがある。』


という内容でした。

 俺は答えようとしましたが声が出せなかったですが、落ち着くと自然と言いたいことを考えるといいと気づきました。なので俺は


『なんだ?あなたは。お願いって何?』


『今この森は精霊獣が生息している。精霊獣は、のちに聖獣になる可能性を秘めている。しかし現在この世界で精霊獣を離すのは大変危険だ。なぜなら、精霊獣が見える者は稀であり精霊獣を使役している者は、色々な理由で力を搾取され、道具として利用されている。』


『私はこの状況を見過ごせない。そんな時其方が現れたのだ。どうか頼む彼らを精霊獣たちを救ってくれ。』


『どうすればいい?どうすれば彼らを救える?』


『簡単だ、彼らと共に旅をしてほしい。外にいる彼がいたら利用されることもないであろう。そのために、其方にはこの石を授ける。この石には精霊獣を入れることができる。この中は精霊獣たちが快適に暮らすことのできる空間が広がっている。食事は昨日其方が食わせたような魔力もこもった食い物だ』


『わかった、戦いはどうすればいい?』


『其方が持っている剣と槍のような武器を通して精霊獣の力を勉強させればよい』


『わかった。任せてくれ』


と俺は了承すると上から虹色のしずくが俺の首元に落ちてきて、ネックレスに変化しました。

 そのネックレスは色々な濁った石がついていました。


『その石はまだ何も入っていない。試しに外にいる精霊獣のうち余程なついている者の額に石を付けてみよ』


と俺はネックレスの使い方を教えてもらい、ここを出ようと思い、


『なあ、あんた俺ここから出たいんだけど、あとこの巨木を見ると眩しすぎて動けないんだが、何とかならないのか?』


『ふむ。そうか。では少し待て。・・・これで巨木を直視できるはずだ。この巨木の精霊の気配を弱めた。そして、其方を開放しよう。出たい旨を強く念じるのだ』


と聞いたので、強く念じていくと手足の指から少しずつ動けるようになりました。そして光の中気だるい感じは残るがちゃんと運動ができるくらいには回復しました。

 耳を澄ませていると遠くのほうで俺を呼ぶ正義の声が聞こえてきました。

 俺は正義の声が聞こえてきた方向に向かって必死に手を伸ばして、抜け出そうともがき、念じました。すると突然空気が変わかい、何かから抜け出たような感触がありました。

 指先から手のひら腕、頭、胸、足と次々に抜け出た感触を通していき、ようやく体ごとすべて出てきました。俺は支えを失い前のめりに倒れました。俺は目を開けましたが、目が見えなくしたのを思い出し、


「正義―!正義!どこだー」


と正義を呼ぶと、正義らしい足音が聞こえてきました。俺は正義に対して


「ただいま」


というと正義は嬉しそうな声で、


「おかえり」


という声を発しました。


〈聖勇者〉


 俺は歌君が消えたあと必死になって歌君を探しました。声が涸れそうになるまで名前を呼び樹の周りを探しました。

 しばらくすると


「正義―!正義!どこだー」


という声が聞こえてきたので、その方向に行くと歌君が仰向けで倒れていました。歌君は


「ただいま」


と言いましたので


「おかえり」


とはにかんだ笑みを浮かべて言いました。


「ごめんだけどこの目治してくれるかな」


と言ってきたので、俺は笑いながら魔導銃を丑モードに変えました。そのまま闇属性の魔力を込めて歌君に使うと盲目が治りました。

 歌君は目をパチパチさせて周りをキョロキョロしてみると、巨木を見て驚き俺の顔を見て


「ありがとう助かったよ」


と言いましたので、俺は無言で手を貸して立たせてやりました。

 その後俺達は遠くから巨木を見て今一度大きさに圧倒されていると歌君はさっきはキラキラと眩しかったけど今はどうか聞くと、


「さっき樹の中で聞こえた声に弱めてもらったから大丈夫」


という返事でした。

 俺はついでにさっきの樹の中での内容を聞いてもいいかと聞くと、


「要約するとあのモフモフたちを一緒に旅に連れて行ってほしいってさ。その為にこのネックレスをくれたんだ」


という内容でした。

 ネックレスは鑑定ができないようになっていました。俺の鑑定は大体のことしかわからない汎用型なので高ランクの者は鑑定できません。

 俺達は試しに結界の外に行き精霊獣を込めてみることにし、巨木の結界を抜けることにしました。

 巨木の結界を抜けると精霊獣たちは隠れていましたが、歌君が結界から出てくるとまた昨日と同じようにワラワラと集まってきました。俺はそっと歌君から離れて遠くで様子を見ていました。すると、歌君は精霊獣一体一体に一緒に旅に出ないか?と聞くと精霊獣たちは頷き歌君に向かって頭を出してきました。まるで、どのように行動すればいいのかが遺伝子に組み込まれているように同時に行動を起こしました。

 歌君は精霊獣たち一体一体の額にネックレスの石を当てていきました。すると、精霊獣たちが光の粒になり石に吸い込まれていきました。

 精霊獣たちが吸い込まれていった石はダイヤモンドや、サファイア、ルビーやガーネットのような宝石の原石に変わりました。

 そこにいた精霊獣たちは全員石に吸い込まれていき、少しして、

「もう大丈夫だから行こうか。」

というと結界とは反対方向に歩いていきました。

「結局あの光ってたのって精霊の光だったってこと?」


「そうそう。そういうこと」


と俺らは精霊の能力を確かめながら歩いていきました。


〈勇者サイド〉

 俺の名前は取り巻きB勇者だ。今牢屋にいる。全く俺の仲間である取り巻きAと木島が裏切りやがった。あいつら勇者である俺を放っておいて街に行きやがって。ん?誰か来た、あ!あいつは俺を取り押さえたクソ衛兵くっそー俺は勇者なのに、勇者である俺をこんな牢に入れやがって。だが、心の広い俺様は今すぐにでもここを出れば許してやる。さあ、俺様をここから出せ!ん?なんだ?となりじゃないこっちだ!俺を開けろ。っち!まだ出られないのかおいおい!こっちに衛兵が来たぞ。

「おい自称勇者君反省したか?」

と、言ってきやがった俺をこんな目に合わせやがって、だが、ここで折れないとずっとこのままだ。仕方がない。ここは寛大な俺様が折れてやろう。

「はい~完成しました~ごめんなさい。この街を守る立派な衛兵様に対して失礼な態度を取ったことを謝罪いたします」

と俺は屈辱の土下座までした。どうだ、衛兵俺様の渾身の土下座は。


「はいはいわかったよじゃ、次から気を付けてね。んで、身分証明するものが何もないなら銀貨一枚ね。早く冒険者ギルドにでも言って作るといいよ」

といい俺様を開放しました。

 気を取り直して俺様の最強勇者伝説はまだまだこれからだぜ!

さてとまずはあいつらを探さないとな。

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