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エルフの幼女(30)。異世界のんびり転生記  作者: 那田野狐


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ジャイアントマッドボア撃退!

閲覧・感想・ポイント評価・ブックマーク・誤字報告・いいねありがとうございます。

 まぁ、魔物でも二つ足と四つ足では扱いが違うのかもしれないけど。


「放て!ジャイアントマッドボアを近寄らせるな!」


 マッカランさまが叫ぶのと同時にバリスタが集中する。が、バリスタの矢がジャイアントマッドボアに致命傷を与えることはなかった。


「土の相克は・・・空か」


 魔法には相克といって反対の属性をぶつけると威力が倍増半減する属性が存在する。

 水は火に強く火は風に強く風は土に強く土は水に強いとされている。


「つまり土の鎧は風系の魔法に弱い」


 私はジャイアントマッドボアの足元に向かってエアカッターを放つ。

 それを見た魔法使いもバンバンと空系の魔法を放つ。

 うん。いいよいいよ!


「ぶも~」


 ジャイアントマッドボアが悲鳴を上げて片足を崩す。

 チャンス!


「エアアロー!」


 空気の矢をジャイアントマッドボアの顔面に放つ!狙うはジャイアントマッドボアの目!


「ブギャ!」


 ジャイアントマッドボアが悲鳴を上げる。

 顔面が血だらけで目もつぶれている。


「顔が潰れた。いまだ!」


 近接攻撃の主力冒険者がジャイアントマッドボアに突っ込んでいく。


「ギャアァァァァァ」


 一際甲高くジャイアントマッドボアが叫ぶと大きな音を立てて地に伏せる。

 ・・・討伐完了。突進させなかったのが最大の勝因。マッカランさまから報奨金が出た。

 あとジャイアントマッドボアの肉と皮。牙と魔石がオークションにかけられた。

 その売り上げ金も莫大なものになった。

 私はジャイアントマッドボアの骨を買い取った。

 豚骨スープにするんだ。

 街に平穏が・・・戻ってはなかった。


「この地は穢れている!」


 森から帰ってきたとき門のところに髭面の男と黒い照る照る坊主の集団が門兵相手にいきり立っていた。


「何事?」


 最近、うどんで懇意にしている門兵のサルサさんに声をかける。


「さっきやってきて豚は不浄だ犬は不浄だ。ここが襲われたのは不浄のせいだって」


 サルサさんがこっそり教えてくれる。


「黒ですね・・・いくら何でも伝わるのが速すぎます」


「だろうな。ここが襲われたなんて、近隣の街に噂が広まったとしてもすぐに来れる訳ないもんな・・・」


 おそらくジャイアントマッドボアを森の浅い所まで引っ張ってきた奴が結果を見ることなく外部の人間と合流したのだろう。あ、ちなみに街で怪しい行動をしようとした連中は拘束して監禁してある。

 最近、街に流れてきた髭面の労働者。調べたら20人近くいたんだよね。

 犯罪者ではないけど、治安部隊からは要注意人物として監視対象中だったりする。


「街としてはどうするつもりです?」


「隠蔽の魔導道具を看破する魔導具が完成しない限り、新規は入場させないよ」


 サルサさんは笑う。なお、隠蔽の腕輪の存在はまだ表にはなっていない。


「えっと・・・鑑定」


 私は髭面の男を鑑定してみる。


【ムハ・ハンバード】

【商人(強盗)】

【殺人(隠蔽)・傷害(隠蔽)・強盗(隠蔽)・器物損壊(隠蔽)・窃盗(隠蔽)】


「ぶふっ!」


 思わず吹き出す。


「サルサさん・・・あの男ヤバいっすよ」


 サルサさんに耳打ちする。


「見えるのか?」


「発端、自分ですから・・・」


「どれだけヤバい?」


「殺人・傷害・強盗・器物損壊・窃盗」


「凄いな・・・」


「間違いなく破壊工作員ですよ・・・」


 二人して髭面男を見る。


「北の壁・・・・ヤバくないですか?」


 北の壁はゴブリンやウルフを防ぐ程度の高さの木の壁である。

 人間の侵入を防ぐことは考えてはいない。


「夜に侵入されると弱いのでは?」


 私は懸念していることを伝える。


「そうだな・・・隊長に話すよ」


 サルサさんが門兵の隊長さんに話すために門兵が詰めている兵所に歩きだす。


「頼みますよ?北は私も住んでいるのです」


 私は家に帰るため一緒に歩く。


「ほう?だから北の情報に詳しいのか?」


 サルサさんは笑う。

 いや、笑い事じゃないですよ?

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