王都にて
閲覧・感想・ポイント評価・ブックマーク・誤字報告・いいねありがとうございます。
空が飛べるって素敵。村から文字通り飛んで逃げて、森で野宿。翌日には王都についた。
「観光と商売」
検閲所で水晶を触る。犯罪歴なしで門をくぐり抜ける。おそらくこの水晶は簡易鑑定で自分の犯罪歴とかが参照されるんだろう。
とりあえず憲兵の詰め所に行って途中の村の中で強盗にあいかけたこと。犯人を捕まえて村に預けたこと。犯人に余罪があり、村長もグルらしいことも告げる。憲兵さんとってもいい顔をされました。視察という抜き打ち調査が入ることでしょう。
冒険者証が要るんですか?はい。これです。結果が後日、冒険者ギルドに送付されるから受け取るように?はい。解りました。
次は冒険者ギルドです。お手紙です。この手紙をマッカランの冒険者ギルドにですか?はい。確かに受け取りました。
次は商業ギルド。ここも手紙と書類。
「これ、売れますか?」
収納からワインボトルを出す。無論中味はリンゴジュースだ。
「売りたいのはガラス瓶の方です」
受付嬢の目がキラン!と輝く。
「こちら、オークションで売りさばいた方がよろしいかもしれません。偶然ですが、明日オークションがあります」
なんかオークションを勧めてきた。
「面倒くさくないの?」
「物品の出展は簡単です。ギルドに委託料を払うだけで・・・まぁ、売れないと委託料だけ取られるのですが、大丈夫。売れますよ」
王都といってもこのレベルのガラス瓶はないようだ。
「委託料はいくらになりますか?」
「雑貨ですから銀貨5枚ですね。まぁ、見立てだと金貨5枚からのスタートで白金貨1枚はいくと思いますよ?」
それは凄い。
「オークションに出品します」
ということになった。
冒険者ギルドのお安い宿で宿をとりオークション当日。出品者特権?でオークション会場に入る。
「お嬢ちゃん。一般はここじゃないぞ?」
「出品者だよ。これ」
商業ギルドで貰ったオークション証を見せる。
「失礼した。こちらが席だ。それとマスクと入札札だ。マスクは意味ないだろうけどな」
マスクは出品者や購入者の身元を隠すモノだが、私は黒髪のエルフで幼女だから隠す意味がないらしい。
「残念だが、オークションの売り上げやオークション出品物を恐喝しようって輩は後を絶たない」
嫌なこと聞いたなぁ・・・
「正当防衛って概念はあるの?」
「まぁ、一応ある」
「じゃいい。ぶちのめすから」
手のひらに青白い炎を浮かべる。
「無詠唱の魔法使いか・・・見た目に依らないな」
「まあね!」
一言二言話して席につく。
「ただいまよりオークションを開始します!」
オークションの序盤は資源関係だ。
大量の普通資源から少しレアな鉱物。希少な動物の部位。ドラゴンの鱗とか大虎の毛皮などが出品されていくが、私が欲しいモノはなかった。
「続きまして道具類です」
道具類には武器や防具も含まれている。
見習い鍛治師が卒業試験の試作品を出品する事もあるので意外にお安い商品もある。
という訳で私のワインボトルは中盤辺りに出てきた。
「金貨5枚から・・・」
「大金貨1枚」
「大金貨1枚と金貨20枚」
「大金貨1枚と金貨30枚」
「白金貨1枚」
「白金貨1枚と金貨20枚」
透明なガラス瓶ということでなのかガンガン値段が上がる。
「白金貨2枚!」
「白金貨2枚これ以上ないか?ないか?ハンマープライス!」
会場が揺れた気がした。
オークションも順調に進み最後は奴隷となった。
この奴隷、借金返済奴隷と犯罪奴隷と特殊奴隷に別れる。
借金返済奴隷は文字通り借金で首が回らなくなった者が落ちる奴隷。
借金がなくなるまで強制的に働かされる。
犯罪奴隷。罰金刑を科された者が強制的に働かされる。無論、重犯罪者は流れて来ない。そういう輩は鉱山や戦場といった死亡率の高いところに駆り出される。
そして特殊奴隷。裁判で複数年の奴隷刑を科された者。まぁ、大抵は戦争で負けた国の貴族、稀に王族の者が晒されるために科される奴隷だ。
まぁ、特殊奴隷は王都でしかお目にかかれない特別な奴隷になる。
「多くない?」
奴隷の数が多い。
「あぁ、国の北部で戦争が起きてな。経済的に困窮した市民。戦争に駆り出された敵国兵士。負けた国の貴族がいるせいじゃよ」
隣に座っていたマスクをした老人が私のつぶやきを拾ってそう説明した。




