王都に向かう
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ワインボトルを10本製作する。うち5本は自家製ワインに回し5本は商業ギルドに卸す。まぁ、注文があってから納めればいいか・・・
自家製ワインのワインボトルはちょっと凝った造形にしたかったので、魚とブドウと馬の形にした。
で、リンゴジュースを入れて店に飾った。
透明なガラス瓶はご近所でも有名になりつつある。買おうなんて奇特な層には届いてないけど・・・
ブドウの酵母でパンを作ってみる。ご近所にはなかなか好評の模様。この辺りは堅い黒パンをスープに浸して食べるのが主流だからね。
あんまり数を作らないからあっという間に売り切れる。
「人手を増やすか?」
魔法があっても時間が足りないなぁ・・・いや、これ以上はすぐに増やす必要はないか・・・
商業ギルドに行って大きめの地図を買う。この国の首都と隣国と海の位置の情報を仕入れる。
この国の首都は海に隣接するように出来ているらしいので首都観光のついでに海のモノを仕入れるつもりだ。
ついでに首都に輸送するものがないかと商業ギルドと冒険者ギルドで依頼を探す。
残念。ランクが低いのでギルドへの手紙の配達ぐらいしかない。
ちなみに首都までは徒歩で5日かかるらしい。
「風魔法で飛んで行けないかな?」
実験開始である。
空中に浮かぶ。風魔法で身体を持ち上げる。
おぉ出来た。
が、飛んでいるとは言えない。
空気の板を作って寝そべる。形は飛行機の翼のように・・・
空気を正面からぶつける。
ふわっと空中に浮かぶ。浮力が効いているのか、ただ空中に浮かぶのより消費する魔力が少くなくて済む。うむ。魔法と現代の知識恐るべし。
日が暮れる前に小さな村に着くことが出来た。
「すみません。宿屋はありますか?」
「ないよ。でも、村長に話を通せば空き家ぐらいは貸せる。村長の家は番大きいあれだ」
第一村人が親切に教えてくれる。
「素泊まり大銅貨1枚。晩飯付き銅貨80枚。村外れの家がそうだ」
村長宅の住人の男がそう教えてくれる。
「はい。大銅貨」
男の手のひらに大銅貨を置き鍵を受け取る。
村外れの家は度々旅人に貸し出しされているらしく、意外に手入れがされていた。
「鍋が使える・・・」
竈が使えるように整備されているので、収納から鍋と薪を取り出し、火をかける。
鳥肉に野菜。うどんを入れ醤油と水で煮込む。
美味しい・・・
収納から毛布を取り出し部屋の隅っこで丸まる。
夜半・・・ガタガタと音がして家に侵入してくる馬鹿が・・・
「馬鹿が」
風魔法で風の塊を作り顔の辺りをめった撃ち。ついでに空気の塊で挟んで右足を有り得ない角度でへし折る。物凄い悲鳴を上げるが無視。
さて・・・侵入してきたのは第一村人か村長宅の男か・・・
「ファイア」
人の頭ぐらいの火の塊を浮かべる。
なんてこった。村長宅の男が涙でくしゃくしゃの顔をして倒れている。
「泥棒村・・・かな?」
悲鳴を聞いた村人たちがわらわらと家に集まってくる。
「この村は、旅人に宿を貸して追い剥ぎする村か?」
一応、集まってきた村人に聞いてみる。無論、空中には轟々と燃える火の塊がある。
「体が小さいと侮るなかれ。我れ魔法使いぞ?」
男の顔を踏む。
「夜盗は斬首。相違ないな!」
冒険者のハンドブックにも盗賊の類は殺しても罪にはならないと書いてある。鑑定すると犯罪者は犯罪歴が付与されるので、鑑定すれば一発なのだ。
「お待ちください!」
人を掻き分けるように初老の男が出てくる。どうやら村長らしい。
「私相手に夜這いとか抜かすなよ?」
ちっちゃいエルフだもんね。その言い訳は苦しいよね。
「私はね。こいつの単独犯か否かしか興味ないの・・・」
「役人に突き出します。その方が報奨金が上がります!」
何でも夜盗は生きて捕らえると奴隷落ちして、報奨金とは別に犯罪奴隷としての売却益が貰えるそうだ。
「解った。その前に」
男を鑑定する。
・・・あ、強盗、殺人のタグが付いてる。
「ちょっと待って」
慌てることなく村長を見て鑑定。
・・・殺人とか隠蔽とか出てる。なんというかコイツもグルか・・・
「では、処理は任せる」
ちらっと村人を鑑定する。良かった村全体が犯罪者の拠点じゃないのね。
「首都からの帰りにまた寄るわ。それまでに処理をお願い・・・」
それだけ言って家に引っ込んだ。取りあえずすぐさまこの村を離れよう。




