第59話 ギルドへの報告
俺達は、アマランの冒険者ギルドに着いて上級冒険者用の門をくぐり、いつもの応接室に通された。
何でも今リットは外出中で少し待ってて欲しいとギルド職員に案内されたのだった。
「す、すぐ来られますのでしばらくお待ち下さい!あ、すぐお茶菓子とお茶をお持ちしますので!!」
そう言うと緊張気味にギルド職員は慌てて部屋を出て行った。
うん、多分、炎壊ウリウリに緊張してるんだろうね。
だって、俺とミリスは無害なこんなに可愛い二人何だし。
「何?今、変な事考えてなかった、シグレ?」
うわっ!?なぜバレたのだ!?
「い、いやさリット戻って来るのに、どんくらいかかるんだろうと思ってさ、だって待つのいやじゃん?」
俺は慌てて適当な事を言って誤魔化した。
「フーン…本当かしら」
本当、鋭いよね、この娘!怖いよ!!
「まぁ大丈夫よ今の職員の感じだと30分以内には戻って来る感じね。でも時間かかる様なら、また改めて来るって言って宿屋に帰っちゃっても大丈夫よ」
「へ?帰っちゃって良いのかよ?」
「大丈夫よ、こっちは金級案件をクリアーして来たのよ?帰ればすぐ私達の宿屋くらい、あっという間に尋ねて来るから」
「はぁそんなもんかね」
すると、ウリシュクは心底呆れたって顔をして俺に言った。
「あのね…前から思ってたんだけどシグレは自分のやった事を過小評価しすぎなのよ?分かってるの?」
「え?いいや、森をメチャクチャにしちゃった事は謝るけどさ、あれは俺のせいじゃないぜ?エミリオとアハと2体の竜とミリスが暴れたせいじゃん!!」
「ええ!?わ、我のせいですか!?」
「そうだよな、ミリスのゴーレムと2匹の竜が暴れたせいで、あの森かなりの被害が出てたもんな!謝るならミリス!お前だぞ!」
「ええっ!?シグレさんと、あの金の竜との戦いの方が派手でしたよ!?我と火竜達の戦いなんて、あれに比べたら可愛いもんですよ!!」
「だめだ!謝れ!俺は悪くない!ミリスが暴れすぎだ!」
「そ、そんな!理不尽です!抗議します!マスターの方が暴れすぎですよ!!」
「そうだ、マスターの言う事を聞いて謝るんだ!ウリシュクに私が全部悪いんですと!」
「こ、こんな時だけマスターぶるのは、ずるいですよ!おうぼうですって!!」
「なにぃ!?マスターの言う事が聞けないのかっ!?」
「聞けませんよ!ずるです!謝るならシグレさんが謝って下さい!!」
「何ぉー!!」
「何ですかっ!!」
「うるさい!二人とも!!バカな言い合いはやめなさいっ!!」
鬼の形相で、ウリシュクが詰め寄ってきたので
「はい…」
「あ…はい…」
と、素直に黙る二人だった。
「別に森の被害が出ようが何の問題も無いでしょ!そんな事を言ってるんじゃ無いわよ!あなた達は伝説で語られる様な竜に勝ったのよ!!特にシグレ!あなたは、あんな大きな竜を圧倒したんだから少しは責任を感じなさい!!」
「えーでも、ミリスのが2体と戦ってましたよウリシュク先生」
「我は倒せてません!彼女らとは良い勝負を、しただけです!倒されたのはシグレさんですよ!!」
「そうよ!普通あんな大きな竜を個人で圧倒出来る方が、おかしいのよ!どうなってるのよシグレ!あなた普通じゃないわよ!?」
「いや、そんな事言われても…あ、エミリオがさ弱い竜だったんじゃない?」
「いえ、彼女は7将軍の一人と言ってました。我の記憶が間違って無ければ彼女は、この世界でも7柱と呼ばれる使い手のはずですよ」
「え?ミリス、エミリオの言ってた、その将軍とか龍王とか知ってるのか?」
「はい。5千年前の闇の軍勢との戦争で、その当時の龍王と我ら機甲師団は共闘しておりましたので我も龍族とは同志として戦友と思っています。かの2匹の竜は、まだまだ若かったですが中々の見どころのある2人でしたよ!将来が楽しみです!!」
「おお マジか」
「マジです!!」
フフンとミリスが得意げだね。
昔を思い出して少し楽しそうだ。
「エミリオ…とか言った、あの竜人が破格の強さなのは分かったわ。だからシグレ!それに勝ったあなたも大概なのよ!自覚しなさいっ!!」
「うん…まぁさ、ちょっとは強いかなぁ、なんて思ってはいるよ?」
「ちょっとじゃないっ!!」
「ちょっとじゃありませんよ!!」
うん、二人に文句を言われちゃったよ。
まぁ確かに周りよりは多少このシグレアキラは強いんだろうけどシルファとデュランダルと言う二人を知ってる俺からしたら、まだまだ何だよね。
だからあんまり同意は出来かねるんだよな
まぁ死ぬ可能性が小さくなって少しは安心ではあるけどね。
でもこの世界には、まだまだ知らない事ばかりなんだし油断してると、こんなファンタジーな世界なんだし後ろからバッサリ!なんて事も、あり得るしね。
シグレアキラは気配とか魔力とか分からないしね。
油断は大敵だと思うんだよね。
まぁシグレアキラは俺の造ったキャラだから信頼はしてるんだけどね。
「リット様が、この部屋に向かって館内を走って来てます。後1分程で到着予定です」
「あ は、はい!ありがとうございます!レオンさん!!」
「ありがとうございます!!」
レオンから急に通信が入ったが…
あ、しまったよ、そう言えばリットにつけてたマーカーを外すの言うの忘れてたよ
「ごめんレオンもうリットに付けたマーカー外しちゃって良いよ?」
「あ、ちょっと待って、それってマーカー?って言うのしてるとレオンさんの負担が大きいですか?」
「普通人に対してはマーカーは付けませんが今の性能ですと200人まででしたらマーカー登録は可能ですよウリシュク様」
「そうですか!ならリットって神出鬼没な所もあるので、このままリットが近づいたら教えてくれると助かるのでマーカーしちゃってて良いですか?」
「はい、大丈夫ですよ。ではシグレ様それでよろしいですか?」
「え?う、うんまぁレオンの負担が無いなら別に良いんじゃないか?リットには、ちょっと気の毒な気もするけど」
「いいのよ、いつもびっくりさせようって隠れてたりする時もあるから本当あの子、子供っぽい所あるんで困ってもいたから助かりますよレオンさんお願いします」
「はい、了解いたしました。あ、今ドアを開けて入られますよ」
レオンが、そう言うとすぐに応接室のドアが開いてリットが部屋に駆け込んで来た。
「ちょっと!ノックぐらいしなさいよねリット!」
「ウ、ウリシュク!戻ったのね!!ど、どう?依頼はどうなったの!?思ったより早かったから、やっぱり失敗したの!?」
「そう言えば、あなた知ってたんでしょ?この依頼が王家のインフィニティの宝剣の探索で依頼主が国王で同行者がカイル王子とシスティリア王女だって.…」
するとリットは気まずそうに
「う、うん、でもさ!それはしょうが無いのはウリシュクも知ってるでしょ?依頼者の希望で現地に来るまでは、けして正体を明かさない事って契約なのよ。そう言った依頼は良くある事なのよ」
「うん、それは分かってるわよ、でもまさか国王直属の依頼だなんてさ、かなり驚いたわよ?まぁ無事に達成出来たから良いけどさ」
「…え?嘘!?まさかインフィニティみ、見つかったの!?そ、それで死傷者の数は!?」
「誰一人死んでないわよ。王子とか重傷だったけど王宮治癒士のエリスって子が治してたし、すっかり元気になってたから大丈夫じゃない?まぁ後で王宮に問い合わせれば、すぐに分かる事よ。で、シグレと、ミリス、シルファさんに、デュランダルさんの登録はして貰えるのよね?」
ん?そう言えば今回はデュランダル何もしてねぇけど、と、俺が言いそうになったのをウリシュクがウインクをして俺を止めた。
いや待て、それ可愛いすぎだろ!
やばいぞ一瞬キュンとしてしまったわい!
ロ、ロリコンになってしまう!?
するとミリスが、真似をして俺に両目を、つぶったり開けたりしてウインクっぽい事をしている。
いや、ミリスそれ只のマバタキだぞ…
「も、もちろんよ!あなたが、そんな嘘をつく訳無いし信頼してるもの!OK!じゃあ今日からシグレ君と、ミリスちゃん、シルファさんと、デュランダルさんは銅級冒険者見習いとして登録させてもらうから!あ、3日後くらいには冒険者カードが出来るからその時から、あなた達は立派な冒険者よ!」
「え?見習い?只の銅級冒険者じゃないの?」
「ごめんね、シグレ君決まりなのよ。いくら金級案件をこなしたからって結局ウリシュクが同行だから、あまり認められないのよ。ウリシュクのおかげじゃないって思われちゃうの。だからもう少し実績が出来たら昇給もあるから、それまで見習いは解けないのよ。ある程度の依頼を…そうね10件も受けてくれたら見習いは解けるわよ、そしたら次の依頼の難易度によっては昇給もあるから、それまで我慢してね♡」
「え?うんまぁ俺は良いんだけどさ、じゃあ見習いでも冒険者としてウリシュクとパーティは、これで正式に組んだって事になって良いんだよな?見習いだとウリシュクの評価落ちたりしねーかな?」
「あ、それは大丈夫よ。金級の価値が落ちるなんて事は、まずあり得ないからね。
でもシグレ君達は、つねにウリシュクって言うビックネームの傘に入ってるて思われちゃうからウリシュクと一緒だと冒険者ランクは上がりにくいと思うから一旦他のパーティと依頼をこなすとかした方が、あなた達の評価は上がりやすいと思うけどね」
「そっか!なら良いよ俺達は、こいつのサポート何だからさ別に俺達の評価なんて二の次で良いんだよね。良かったな!ウリシュク!」
俺は、笑顔でウリシュクにサムズアップで振り向いた。
次回は9月29日(火曜日)の更新です!(^^)




