第27話 ゴーレムの仲間(2)
「それじゃもう死ぬ事はねぇんだな?」
「はい!シグレ様の、おかげで魔力は補充出来、満タンです!これなら補充無しで150年は稼働が可能です!!」
「そっか!なら大丈夫だな!そんじゃ達者で暮らせよ!もう悪い事すんなよ!じゃ俺達は行くから!」
「はい!お供いたします!!」
「え?お供?何言ってんの?」
「シグレアキラ様を新しいマスターとして登録いたしましたので、我はシグレアキラ様の所有物です!マスターにお供し、お守りするのは、ゴーレムとして当然の事かと?」
俺が不思議に思って聞いてるのに、ゴーレムは逆に俺に何を言ってるんです?
と、お供するのが当然の様に反応して来た。
「いやいや ちょっと待てって。せっかく死にかけて自由になって命も延命出来た…なのにまた、マスター作って不自由になってしまったら、同じ事の繰り返しだろ?俺が命を救った事とか気にしなくて良いからさ、自由に暮らして良いんだ。好きに生きて良いから!マスターとか気にしなくて良いから!!」
「好きに…生きて良いんですか?」
「ああ!誰にも、もう束縛されず、お前の意思で、これからは自由に生きて良いんだっての!!理解したか?」
「はい!理解しました!!」
「そっか!なら、がんばって生きろよ!」
「はい!これからよろしくお願いします!!」
「いや、何でやねんっ!!」
「シグレアキラ様は、自分の望み通りに自由に生きて良いと命令いたしました!なので我はマスターシグレアキラ様を、お守りして今後は生きてゆきたいと望みましたので、命令通り実行いたします!!」
「いや そうじゃ無いって!!それじゃ自由とは言えないだろ!!」
「? 御命令通りかと?」
「違う!違う!!そうじゃないっての!!良いか!!自由ってのは誰かに従属して従う事じゃねえんだよ!!こう!何て言うか!フリーダム!?いや、うまく説明出来んが!!」
「ホマレ様、その光生命体はマスターと呼ばれる者に制作された生命です。マスターに仕えるのが自然で望む行為と思われます。本人の望みは強くマスターに仕える事だと言うのが生き甲斐と思われます。そこに嘘偽りも無いのです。私がそうである様にゴーレムも、そうである様です。気持ちは理解いたします」
「いやレオンは、シグレアキラが組んだコンピュータープログラムだから、分からんでもないが、こいつを造ったのは俺でも、シグレアキラでもねぇんだ!違うだろ!!」
「いえ 同じです」
「同じです!!」
「いや違うっての!!」
レオンとゴーレムが、重ねて俺に言い放った。
この後、同じ問答が10分くらい続いたが議論は、平行線を辿り結局ウリシュクに
「強い仲間は、願ったりだしパーティに入って貰えば良くない?」
と、言う意見で、仕方無くゴーレムを俺達のパーティの仲間として迎えると言う事で落ち着いた。
「あなた戦闘時は、さっきのゴーレムに、なって戦えるの?」
「いえ、あの身体は、すでに寿命なので新しいボディを構築していただければ、召喚魔法で出現させ戦う事が可能です」
「え?新しく構築って、どう言う事だ?」
「あ その光生命体をスキャンした時に、私が仲間になったら新しいボディを提供可能ですと交渉しておりました」
レオンが、しれっと言った。
「いや聞いて無いんだけど?」
「何でも前より数倍強固な身体にして、いただけると聞きましたが、その時は我が負ける理由が無いと思っていたので軽く聞き流しておりましたが、こうなったので今では凄く期待しております!!」
「いや 待て材料とか、どうすんだ?今の船に資材は、あんまり無いはずだろ?」
「はい枯渇しておりますね」
「だったら我の古い身体を修理するのは、どうでしょう?」
ゴーレムがニコッと微笑みかける。
「はい。そのつもりでした。私には物質を修復する機能が、ありますのでそこのミスリルを回収していただければ、船で修復し、さらに強化が可能です。スキャナーで取り込んでいただければ、こちらに転送が可能ですので、ホマレ様よろしくお願いします」
そう言えばフードクリエイターと、同じで食料を再生したりする機能が、あったっけ船に。
便利だな宇宙船…
俺はゴーレムの残骸に手をかざす。
すると ピッと音が鳴り光がゴーレムを包みこむ。
「わっ!?何!?ゴーレムが、光ってるよ!?」
「大丈夫ですよ!エルフの人!シグレアキラ様が我の元身体を、スキャンしてるだけですから!」
「ス…スキャ?」
「はい!スキャンです!!」
「スキャンって何?」
「スキャニングです!」
「だから何なの、それはって聞いてんのよっ!!」
二人の漫才の間にゴーレムの巨体はスキャン出来て船に転送された。
「あっ!?き 消えたよ!?また転移の魔法ね!!シグレ!そんなに高魔術使用して大丈夫なの?」
心配そうに、ウリシュクが俺の顔を覗き込む。
「え?ああ これは船のシステムだから、俺の負担は全然無いんで大丈夫だよ」
「は?船の負担?もしかしてレオンとか言う人の転移魔法なの?」
「え?うーん まぁそうと言えばそう…なのかな?レオンは船だし間違っちゃいないかな?」
「え?船がレオンって人?何言ってるのよ意味が分からないんですけど?」
「うーん まぁそんな感じって事だよレオンの力だしな転送能力は」
「はぁ…凄い魔法使いの仲間が居るのね…レオンって人にも、ぜひお会いしたいわ」
うーん あいつはプログラムだしな、会うって言うのは、どうなんだろう?
身体って言うか、船が身体だしまぁいつか船に乗れればウリシュクも、納得するか?
「ではレオン殿!我の身体を、よろしくです!!」
「お任せ下さい高性能にして見せますよ」
ゴーレムがレオンと通信している。
「あの子誰と話してるの?さっきから言ってるレオンって人?」
「ああ 同じ光生命体だから気が合うみてーだな」
心なしか、レオンはゴーレムと話す時は、俺との主従関係と違ってフレンドリーな感じだ。
友達っぽくて良いと思う。
「光生命体?…ああシグレの国では、魔法生命体を、そう呼ぶのね。まぁそれは良いけど私も、そのレオンさんと念話出来ないかな?」
「え?どうだろ、レオンどうなんだ?」
「はいシグレ様が許可していただければ現地の生命体ともリンクは可能です」
「現地の生命体って…言い方…」
まぁレオンは恒星間航行用の宇宙船だし、しょうが無いか…
「そんじゃウリシュクと、リンクを繋げて良いから話したげてくれ」
「はい…では 聞こえますか?ウリシュク様」
「!?あ!は はい!!き 聞こえますよ!!凄い!!こ こんなにハッキリ念話が聞こえるなんて!!」
「初めまして。私は恒星間航行用クルーザー級宇宙船 形式番号073号ーM06タイプ、メインコンピューターのレオンと申します。以後お見知りおきを」
「え?あ え、えーと私はウリシュク冒険者です。よ よろしくお願いします!」
「よろしくお願いします」
「あ あのあなたの肩書は、ちょっと理解できないんですが今までの転移の…そのシグレがやってたテントとか、バイク?とかもレオンさんが転移魔法で移動させてたのですか?」
「正確には船の転送システムですが、ウリシュク様の世界の感覚で言えば、それで合ってると思います」
「す 凄い!転移魔法事態、伝説級の魔法なんですよ!恐らく国家レベルの魔法使いが数十人居て初めて行使が可能な最上級魔法なんですよ!!まさか古代魔法ですか!?」
「そうですね正確には科学の力ですがウリシュク様の世界では、その様な理解で、よろしいかと思われます」
「そ そうですか!!カガクと言う名の古代魔法なんですね!私でも聞いた事の無い魔法ですよ!勉強になります!!」
「いや科学は魔法じゃねーだろ…」
「うんうん!分かってるわ!古代魔法は魔法のレベルを遥かに超越するものね!もはや魔法と同じカテゴリーに入れられないよね!!」
「い いやそうじゃ無くて…」
まぁ中世ヨーロッパ時代くらいの、このファンタジー世界で科学の事を理解させるのも難しいか…
「分かってるよ!この事は絶対他言なんてしないからさ!転移魔法を、こんなに簡単に使える人が居るなんて分かったら大騒ぎだもんね!理解してるわよ!」
なんだか勝手にウリシュクが、理解したので面倒くさくなった俺は、そう言う事にしとこうかなとレオンの事は、それで納得してもらったのだった。
次回は6月9日(火曜日)に更新です!
よろしくお願いします!(^^)




