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SOUL BREAKER (ソウルブレイカー) 〜転移した漫画家の最強異世界冒険譚〜  作者: 百屋敷レイ


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第18話 僧侶ルフレの懇願(1)

レオンとの打ち合わせが終わった俺は夜も遅いし一眠りするかとベットに横になると扉をノックする音が聞こえた。


「まだ起きてる?シグレ…あのちょっと頼みにくいんだけど…」


そう言って、おずおずとしおらしくウリシュクが、おれの部屋に入って来た。


「え!?まさか夜這!?」

「殺されたいの?シグレ…」


ドッジボール位の炎をギルドの時みたいにウリシュクが作り出した。


「じょ 冗談だって!ごめんて!」

「…まったくレディに、言って良い事とダメな事があるくらい分からないとね、あなたは…」


ジト目でウリシュクが俺に呆れる。


「レディならこんな夜更けに男の部屋に来ちゃダメなんじゃねぇの?」

「わ 分かってるよ、そんな事…でもさ今回の依頼、長めだから今のままでも充分魔力貰ってるんだけどさ依頼も、もしかしたら激しい戦闘があるかも知れないでしょ?念の為もう一晩シグレの魔力を吸収させて欲しいのよ。そしたら一ヶ月はきっと、この姿のままでも大丈夫だからさ」


なる程、確かに竜の谷とか言う所は、高難度の場所っぽいし金級の依頼って言うからには全力で戦闘があるかも知れない。

アークデーモン級の奴が出て来たらちょっと面倒か。


「そうだな念には念を入れて準備しておいた方が良いか。分かったよいくらでも吸収してくれ。俺は大丈夫だから遠慮すんな!」

「あ ありがとうシグレ!助かるよ!あなたの魔力って、とっても美しくて私の波長に凄く合うのよ!本当に、嬉しいわ♡」

「あ で でもちょっと待て!また下着姿で俺にくっつくのか!?そ それはうれしい…いやマズイだろ!絵的にも少年誌的にも!!」

「うわあ!!お 思い出させないでよ!あんな恥ずかしい事!!忘れて!いや忘れなさい!!記憶を消して!!」

「いや無茶言うな!消せるか!!」

「うわあああ!!」


と、俺達は付き合い初めの中学生のカップルの様な、お馬鹿なやり取りを少々した後、落ち着きを取り戻し


「大丈夫!今回は妖精から変化させないから!気を抜かなきゃあんな事には、ならないから!この前はアークデーモンとの戦いの後で疲れてたから気が抜けただけよ!本当に大丈夫!!」

「そ そうか?じゃあ安心(?)だな。なら俺は勝手に眠っちまうから好きなだけ吸収してくれ」

「うん!信用して!!」


なんかフラグ立ってそうだが、そんなサービスシーンは、あまり少年誌には向かないのだ。

ここはウリシュクを信じて俺は眠りについた。

そんな俺を確認したウリシュクは、妖精の姿に戻って俺の懐に入って来た。


「ありがとう信用してくれて♡」


可愛く笑ってウリシュクも、そのまま眠りについた。


朝起きると、ウリシュクは俺の胸の上で可愛い吐息を立てながらスヤスヤと眠っていた。

もちろん懸念してた人間サイズにはならずに、一晩過ごせた様だ。

しかしそれはそれで少し残念な気もちょっとする男の子なシグレアキラだった。

うむ残念に思う気持ちは間違いなく

シグレアキラの気持ちであって29才独身の俺の気持ちでは決して無い。

だとしたらそれは犯罪である。

事案である。

捕まるレベルだ。

なので決して無いと俺は言うのである。

あえて言おう俺は巨乳なOLが好きなのであると!!


「なぁに?ニヤニヤしてちょっと気持ち悪いわよシグレ…」


妖精サイズのウリシュクのジト目いただきましたよ、はい。


「お おはようウリシュク、なんだよ起きてたのか?」

「ううんぐっすりシグレのおかげで眠れたよ本当にとっても居心地の良い魔力…母様みたいだよ…」

「そ そりゃ良かったよ、また人間サイズに戻ってたらと思ってヒヤヒヤしてたからさ!」

「ふーん…まさか期待してたんじゃないでしょうね…」

「してないって!!」

「フフ冗談よシグレが、そんな最低な人間じゃ無いって分かってるから♡」

「ははは!そうだろう!そうだろう!!」


少し焦って俺は答えた。


「うんばっちり!とんでも無いくらい魔力の補充が出来てるわ♡これなら一ヶ月は人の姿で生活しても問題無さそうよ♡ありがとう♡」


そう言うと可愛らしくウリシュクは軽く俺にウインクをした。

さすがロリコンキラーだ。

俺は大丈夫だがシグレアキラには大ダメージが入ってそうだ。

俺は大丈夫よ?本当だよ?


「でもこんなに吸収しちゃってシグレは大丈夫なの?普通こんなに魔力持っていかれたら魔法使いなら意識を失うレベルよ?」

「ん?問題ねぇよ全然OKだ」


そう言うと俺は手足をグルグルと動かして無事だよアピールをした。


「本当どうなってるの、あなたの魔力…全然減って無いみたい…総量で言ったら国の大賢者級の魔力量じゃない?下手したらそれ以上かも…」


シグレアキラには設定上、魔力なんて物は無い。

シグレから出ている魔力は、ほとんどシルファの魔力だろう。

デュランダルは龍のオーラを発してるドラグーンと言う種族なのでこの世界で言う魔力とは少し違うと思う。

シルファの世界観はいわば、この世界に一番近いので魔力と言って良いのだろう。

シルファの設定だと、とんでもない威力の魔法を使う大賢者でMMO[ワールドファンタジア]のNPCだ。

ゲームの中でもラスボス級の実力者の為、プレイヤーとしては使用出来無い程のチートキャラだ。

なので魔力も、半端なく恐らくこの世界の魔法使いでもウリシュクが金級の実力者らしいが、それでもシルファには敵わないだろう。

なにせシルファは山を消しされる程の魔法を使える設定だ。

しかもまだまだ奥の手があり邪神と戦ったとも、とんでも無い巨神を葬った…などなど盛られた設定をシルファをデザインした時に教えてもらっている。

もしもそのまんまの実力ならば、シルファが邪神だと言われても不思議では無い程のチートキャラだろう。


「私は邪神じゃないよ…」


その時、心にシルファの声が聞こえた気がした…

うん俺もそんな邪悪なイメージでシルファを、デザインしてしてないから邪神だなんて思ってないよ。

むしろ弱きを助け強きを挫く正義の魔法使い?僧侶?と思っている。

実力が邪神級と思っただけで、シルファを悪とか思って無いから。

邪悪はデュランダルだろ。


「うん分かれば良い」


と、少し安心したシルファの気持ちが流れて来た気がした。


「誰が邪悪だ!誰が!!」


と、同時にデュランダルの気持ちも入って来た気がしたが、それは無視しておいた。

すると


「おおい!!」


と、デュランダルのツッコミが入った気がした。


「それじゃ依頼まで後二日あるし、今日はゆっくりアマランの街を案内出来るよ」


一本指を立ててウインクしながらウリシュクが、そう言った。

相変わらずのキュートな仕草だ。

きっと狙ってやってるんじゃ無くて、自然と出て来る仕草なのだろうが、罪深いお人だ…


「ああ そいつはうれしいよ楽しみだ。それは、さておき先に朝食にすっか」

「あ!またあのモーニングとか言うランチ?あれも美味しいのよね!」

「おう で 飲み物はどうする?またコーヒーで良いか?オレンジジュースとかコーラもあるけど?」

「え?何それ?美味しいの?」

「うん じゃあ試しに飲んでみるか?」


そう言って俺は、目玉焼きとトースト。

軽い野菜にハム。

コーヒーにコーラ、オレンジジュースを転移しウリシュクと朝食を食べ街に向かった。

ウリシュクはコーラもコーヒーも気に入っていたが中でもオレンジジュースを特に気に入って飲んでいた。


俺とウリシュクは街に出て、のんびりアマランの街を散歩した。

途中、古美術店や花屋、冒険者用のアイテムショップや武器屋などにも立ち寄ったが、めぼしいアイテムは無かったが丁度良い大きさのワンド入れが見つかったので、少し値は張ったがウリシュクは気にする事無く、それを購入していた。

色々街を探索していたら夜になったので

俺達は宿屋に帰ろうと、ギルドの前を通ると何やら騒がしい。


「何かあったのかしら?」


ウリシュクがギルドに入って行くので、俺も続いた。


「お願いします!!仲間がこのままでは!」


15~16才くらいの女の子が受付の辺りで騒いでいる。

見た感じゲームで言うと、僧侶っぽい神官服の様な服装をしている。


「うるせえ!俺達は、これから依頼があんだ!!他の連中に頼めって言ってんだろ!!」


と、女の子を突き飛ばす冒険者…ん?

こいつはウリシュクに絡んで来たチンピラ冒険者じゃ無いか?


「でも相手は死霊っぽいんですよ!高レベルの冒険者じゃ無いと、とても太刀打ち出来そうに無いんです!!私の他は廃屋に、何とか籠城して私に増援を頼んで逃がしてくれたんです!!早く行かないと長くは持たないんです!お願いします!!」


女の子は半泣きでチンピラ冒険者に頼み込むが


「うるせえ!しつけえぞ!!」

「キャッ!!」


チンピラは女の子を突き飛ばし


「受けた依頼でトラブルが起きようが、こなすのが冒険者だ!自分の尻も拭えねえ奴らは、そこまでだって話だ、運が無かったと諦めんだな!いくぜてめえら!!」


そう言うとチンピラ達は、さっさとその場を立ち去ってしまった。


「あいつはクズだけど一理あるわね。トラブル込みなのが冒険者の依頼よ。こなせないのは依頼を受けてしまった、あの子らのパーティにも責任があるわ」


冷たくウリシュクがそう言った。

しかし女の子は悔し涙を流しながらうずくまっていた。

俺もウリシュクと同意見だが…


「おい敵はアンデッドとか死霊何だな?」


シグレアキラは、これを黙って見過ごせるキャラじゃ無いのだ。

弱者を救い強気を挫く。

まさに少年誌の主人公なのだ。

まぁしょうが無い。

俺は今そのシグレアキラなのだし。

シグレアキラとして俺は振る舞わねばけない

それは魂のルールの様に俺は感じてるし、そこは当然だと、なぜか納得してしまっている。

なぜだか今は分からないが…


「ちょ ちょっとシグレ!ほっときなさいって!!」


ウリシュクが、慌てて走り寄って来た。


「あなた達…何?冒険者?でも銅級じゃとても相手に出来る魔物じゃ無いのよ?」


女の子は、不安そうに俺に尋ねた。


「相手はアンデッドと死霊系なら逆に俺に利があんだよ、俺は魂を狩る専門家だ。案内しろよ助けてやるぜ?」


二カッと爽やかな笑顔を作ってシグレアキラは、女の子に手を貸して立たせてあげた。


「ちょ ちょと!私達は依頼中なのよ!?二重に依頼を受けるのは規約違反になるし大体私達が、この子を助ける義理だって無いのよ!!」


ウリシュクがそう言って俺に詰め寄る。

俺もそう思う。

可愛そうだが自己責任って奴だろう。

この子らもプロの冒険者として依頼を受けたのなら、責任を負うべきだ。

たとえそれが命が代償になってしまったとしても。

そう言う世界なんだろうし…

だが


「困ってる奴が居れば極力助ける。ましてや命が危ねえならなおさらだろ?それが俺シグレアキラの信条て奴だ!」


胸を張ってシグレアキラが、そう答えた。

少年誌の主人公なら合格点だが


「あのね…お人好しにも程があるでしょ…あなた長生き出来ないタイプよ…」


呆れながらウリシュクがため息をつく。

うん俺も言ってて恥ずかしいぞ?

同意するよウリウリ君。


次回は5月9日(土曜日)に更新です!(^^)

毎週火曜と土曜日の週二回更新になります。

覚えてもらえると嬉しいです!

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