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SOUL BREAKER (ソウルブレイカー) 〜転移した漫画家の最強異世界冒険譚〜  作者: 百屋敷レイ


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第12話 雑貨店ヨリシロ(1)

ウリシュクに引っ張られて俺は、アマランの街を歩かされていた。

船からの地図で街の全容は把握していたが、やはり大きな街だ。

中世ヨーロッパ風の建物が、みっしりと並び立っていて、その街並みは、その密集感を持ってしても美しいバランスでなりたっていた。

やはりドイツのローデンブルグの街並みが、俺の知っている知識の中では近しい所だ。

マジでファンタジーを描く時の資料になる。俺はその街並みに感心して、キョロキョロしていると


「本当、田舎者丸出しよ?キョロキョロしない!」

「い いやでもよ!こんな綺麗な街、初めて来たからさ本当に感動してんだっての!」

「あのねぇアマラン程度の街で驚いてたら、王都とか魔導公国に行ったら、あなた感動でどうにかなっちゃうんじゃないの?」


少々呆れながらも、口元は笑いながらウリシュクが言った。嫌味な感じでは無く弟に向ける様な、優しい表情だ。


「お!?あれは食い物の店じゃねぇか!?良い匂いだな!」

「あなたねぇ朝食食べてから、そんなに時間経って無いでしょ?まだ早いわよ!大体シグレお金持って無いでしょ!?」

「あ しまった、そう言やそうだったわ…」


するとウリシュクはクスッと笑って


「宿が決まったら街を案内するから、とりあえずさっさと宿を決めちゃいましょう。そしたらゆっくり案内してあげるからさ」

「お おう!よろしく!!」


俺は二カッと笑顔で返す。


「もぉ調子良いんだから…」


呆れ顔でウリシュクが言ったが表情は、優しい感じだ。

そう言えばガイルがウリシュクは人間嫌いで愛想が良くない様な事を言っていたが、きっとそれは本質じゃ無いんだろう。

俺から見てウリシュクは、優しい笑顔の可愛い女の子にしか見えないし。


「…なに?人の顔をジロジロ見て…」


ウリシュクがちょっと照れながらそう言った時、俺は強烈に何かに惹かれる気配を感じとった。


「!?な 何だ!?この感じ!?」

「へ?ど どうしたのよ急に?」


異様な感覚を感じた方向に俺は身体を向けた。


「な なんでも屋?」


俺が、その感覚を感じた出所は、どうやら街の片隅にあった。

ちょっと、こじんまりとした少々いかがわしそうな、オーラのある小さな店だった。看板には

[なんでも雑貨店ヨリシロ]

と、書いてあった。


「ヨリシロね…へぇさすが目の付け所が違うねシグレは」

「え?どう言う事だ?」

「あの店は、ここアマランの街でも穴場中の穴場なのよ。どうでも良いガラクタが多いけど、王都でも売ってない様な、とんでもない魔導具とかも置いてあったりして、玄人には有名な店なの。普通の冒険者や住民には、あまり知られて無いけどね」

「入ってみて良いか?」


俺は、とても心が惹かれている。

これはきっと俺の感覚では無く、シグレアキラの力に関係がしてるっぽい。

この衝動はシグレアキラである今の俺には、ちょっと抑えられそうに無い。

それ程、強い何かを感じている。


「ふーん まぁ良いけど。でもね、ここの店主、変わってて気に入った人物じゃ無いと、いくらお金を積んでも絶対に物を売らないのよ。欲しい物があっても買えないかもよ?」

「そっか…でもよ入ってみねぇか?」

「フフ何かを感じてるみたいね?シグレ魔力強いから魔法石かしら?なら私にも使えるし、そうね奢ってあげるから見てみましょうか?あ でもね…」

「ああ!サンキュー!!じゃ先に行ってるぜ!!」


ウリシュクの言葉が終わる前に、俺は駆け出し店に入ってしまう。


「呆れた、何なのよまったく…」


ウリシュクが渋々後に続いた。

店に入ると、何だか良く分からない、お香の様な匂いがして来る。

匂いは強いが悪くわ無い香りだ。

日本のお線香が、この香りに近い気がする。店内は六畳二間くらいあって意外と広いが所狭しと、良く分からない小物や、剣、鎧、盾、などが乱雑に置かれている。

店いっぱいに物が散乱してる感じで本当にゴチャゴチャしてる。

そんな物品の山を、かき分けて、俺はある鉱石を手に取った。


「う 嘘だろ!?これはオリハルコンじゃねぇのか!?」


持つと5kgは、ありそうな20cmくらいの石だが、その神秘的な感じは隠せない。

シグレアキラは、手に付けているS.Wソウルウエポンと言う機械で鉱石を取り込み、自らの魂を付加させて武器を精製して使う剣士だ。

その鉱石の質が良い程、アキラの造り出す武器の硬度や威力が増す、そう言う設定なのだ。


「ほう?小僧それに目を付けるとは、お主中々良い目をしてるの」


俺がハッとして振り向くと、小柄な身長だけ見ると子供くらいしか無いので、一瞬子供と間違いそうだが、子供にしては、みっしりと筋肉の詰まった重量感のありそうな肉体に、何と言っても長いヒゲと尖った耳だ。


「ド ドワーフ!?」


思わず俺は、口ずさんでいた。


「おう人間からしたら珍しいだろうな。この街には20人位しか、同族はおらんからな」


そう言えばウリシュクがこの街には人間以外の亜人も住んで居るって言ってたな。

なる程ドワーフなんてファンタジーでは有名な種族が居たって不思議では無い。

実際すでに妖精やエルフに会ってるし。


「珍しいのは分からんでも無いが、あまりジロジロ見られるのは、気分が良くないぞ?」

「あ いやすまねぇドワーフなんて見た事無くってさ気分悪くしたなら謝るよ」


確かに初対面で、どこの誰とも分からない、ましてやこんなガキに、ジロジロ見られたら嫌だよな。


「フン 過ちを認められるのは良い事だな。近頃は謝れんバカも多いんでな」

「あら もしかしてまた、お客と、もめたの?相変わらずねギルム」

「な 何!?お主はウリシュクか!こいつは珍しいな!何年ぶりだ?たまには顔を出せ!お主の為に、色々用意してるんだぞ!」

「あらうれしいわね。でも確か3年か4年前に、顔を出したじゃない?それで充分でしょ?」

「あのなぁ…ワシも人間よりは長命だが、3年は長く感じるぞ?人間のお得意さんなら、月に少なくても一度は来店してくれるんでな!お前さんはもっと、人間の社会の常識を身につけなきゃならんな」

「ギルムまで、そんな事言うのね…さっきもギルドでリットに、お説教された所よ」


はぁ とため息混じりにウリシュクが答えた。


「フォッフォッフォ!あやつも言う様になったな!まぁその通りだろ、ここは人間の街だ。少しは人間に合わせんとな」

「良く言うわ。気に入らない相手には、たとえ貴族にだって頑として商品を売らない変わり者って有名なくせに、あなただけには言われたく無いわよ」

「ウハハハ!それもそうだな!」


と、高笑いをするギルムと言うドワーフ。

どうやら二人は知り合いだった様だ。


「で 小僧は何だ?お主の連れか?アダマンタイトに目を付けるなんて只者では無いじゃろ?」

「アダマンタイト?」


俺はアダマンタイトと言われた、その石を持ちながら疑問を持った。

アダマンタイトは、ファンタジーで聞いた事のある鉱石だ。

ミスリルより硬くて頑丈。グレードも最高級の鉱石のはずだが…


「え?これオリハルコンじゃねぇの?」


オリハルコンは俺の知ってるファンタジーの鉱石の中でも最高級の素材だ。


「オ オリハ…何?違うぞアダマンタイトだ。なんだ珍しく目利きの利く、見どころのある輩と思ったんだが勘違いだったか」


ちょっとがっかりさせてしまった様だ。

しかし俺の中のシグレアキラが強く反応している。間違いなく、これはオリハルコンだと。


「シグレは、この国の人間じゃ無いのよ。呼び方が違うんじゃ無い?シグレの国では、アダマンタイトの事を、その呼び名で呼んでるんじゃ無いの?」


ウリシュクがフォローしてくれた。


「ああ 俺のせか…いや国では、こいつは間違いなくオリハルコンって呼ばれてる鉱石なんだ。こいつは良い武器に出来る。ギルム…さんだったよな、こいつはいくらなんだ?」

「何だと?お前、この国の人間じゃねぇのか?まあ珍しく無いか、アマランは交易都市だ。他国の者が訪れる時もあるんだろうからな…しかしお前今、聞き捨てならん事を言ったな」


あれ?また俺、失礼な事を言っちゃったか?


「ああ その なんか気に触ったか?だったら謝るけど」

「いや別に怒っとらん。が理由によっては聞き捨てならんぞ?お前、今、そのアダマンタイトを武器に出来るって言ったな?」

「ん?あ ああ俺のこいつで…」


と、俺はソウルウエポンと言う、手のグローブで鉱石を精製出来ると説明しようとしたがウリシュクに俺の持っている物は常識外れな物が多いから、迂闊に人に見せない様に言われてたのを、思い出した。


「どうした?その小手で何だ?」


ギルムが口ごもった俺に少しイラッとして詰め寄る。


「大丈夫、この人いかついし短気で、傲慢だけど信頼における人だから他言しないでって言えば必ず約束は守ってくれるわ。安心して」


と、ウリシュクが俺の心配に答えてくれた。

いかつくて、傲慢とはなんだと、ギルムが文句を言ってから


「何だ、そんな事か秘密なら守るぞ?我らは人間と違って口は堅い安心して教えろ。それでどうなんだ?アダマンタイトを、お前まさか加工出来るのか?」

「そっかウリシュクが言うなら安心か。じゃあ説明するよ。俺はこのソウルウエポンで鉱石を取り込んで武器に精製出来んだ」

「な なんじゃと!?お前嘘を言ってるんじゃ無いんだろうな?」

「ああ 嘘じゃねぇ。なんならちょっと鉱石…が無けりゃ鉄とか銅でも強度は落ちるけど武器を造れるぜ?」

「な 何!?お主まさか鍛冶屋なのか!?」

「え?いや違うよ、このソウルウエポンって言う、この手袋のクリスタルに物体を取り込んで俺の魂を付加し…いや魔力を付加させて、俺は武器を精製出来んだ」

「な 何じゃと!?そ そんな事が!?」

「う 嘘!シグレそんな事出来たの!?」


そう言えばソウルウエポンの事をウリシュクに、説明してなかったかな?


「あ ああ悪いウリシュクにも言ってなかったっけ?」

「してないわよ!!」


ウリシュクが少し怒っている。

まぁ説明するチャンスが無かったし説明する機会もなかったしなぁ…

次回は4月18日(土曜日)0時に更新です!

よろしくお願いします!(^^)

毎週、火曜日と土曜日の0時に更新しております。

覚えてもらえると嬉しいです!(^^)

良ければブクマや星を付けてもらえると、とても嬉しいです!

感想もお気軽に書いてもらえるとやる気が倍増します!

よろしくお願いします!(^^)

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