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新たな物語の幕開け

ほのぼのパート

え?このお話全体的にほのぼのパートしかないって?あーあー聞こえなーい

 カラカラと車輪が回る音が耳に届く。この馬車が学園に向かっていると思うと緊張と不安が入り交じってしまう。


 緊張するなぁ、私ちゃんとやっていけるのかなぁ。でも今までやってきたことは無駄にはならないもの。できることをやるまでよ。


「……ん?」


 楽しそうな声が聞こえ外に目をやれば、子供たちが楽しそうに噴水の周りを走り回っている。いいなぁ、楽しそう。婚約破棄されたら私もああやって走り回ってみるのもいいかもしれない。走り回るなんてことできないから、実際にやってみると楽しくて時間が過ぎてしまいそう。


 いけない、つい婚約破棄されたあとの事を考えてしまった。でもいろいろやってみたいことがあるのよね……例えばお友達と買い物に行ったり、屋台の食べ物を買って街中を歩いてみたり……はしたないって言われている事をやってみたい。私って悪い子かしら?


 そう考えていたら馬車の動きが緩くなっていく。どうやら学園に着いたみたい。もう少し街の様子を見ていたかったなぁ。馬車が止まり、扉が開く。


「到着いたしました、お嬢様」

「ありがとう」


 馬車から降りて顔を上げる。品がありながら、どこか趣がある門が私を出迎えた。


「お荷物は部屋までお届けいたします」

「ありがとう、無理はしないでね」

「お心遣いに感謝します。ですがご心配なさらず、こう見えても私力持ちですので」


 御者のじいやはそう言うと軽々と荷物を持って校門をくぐる。え、すごい。小さい頃に遊んでもらった記憶があるけど、あの頃から筋力変わらないのでは?


「アリシア」


 じいやの背中をぼうっと見ていると声をかけられた。


「エドモンド様、ごきげんよう」

「ごきげんよう、今着いたのかい?」

「ええ、これから門をくぐるところでした」


 聞き慣れた声に思わず安堵していると、また声を掛けられる。


「ちょうどよかった、僕もこれから学園に向かうし、同行してもいいかな?」

「よろしいのですか?」

「何がだい?」

「確かエドモンド様は新入生代表の挨拶がありましたよね?」

「? ああ、この式で行うけど……」

「打ち合わせの時間がこのあとあるのでは……?」

「……あ」


 私の言葉で察したエドモンド様が慌てた様子で隣にいるロナウドさんに声をかける。


「ロナウド、今は何時だい?」

「今7時30分ですね。挨拶の打ち合わせまであと15分です」

「えっもう15分しかないのかい?」

「15分しかありませんね」

「ロナウド、打ち合わせ場所の教室まで案内を頼む」

「かしこまりました」

「ありがとうアリシア、君が言わなければ打ち合わせの事をすっかり忘れてしまうところだった。すまないが僕は先に行くよ」

「はい、お気をつけくださいね。エドモンド様」


 私がそう言うと、ロナウド様と連れて笑顔で去っていくエドモンド様、走る姿もかっこいいなぁ。周りの人がすごい顔して見てるけどどうしてだろう?この国の王子が走っているだけだというのに……。


 はっ!


「……エドモンド様が走る姿、そうそうお目にかかることができないのでは?」


 気づいてしまった。だって普段優雅に歩いているのに、慌てた様子で走る姿なんて珍しいに決まってるじゃない!いやエドモンド様も走ることはあるだろうけどこういった理由で走ることはないというか……。あれ?


「そもそもどうしてそんなに慌てていたのでしょう?」


 私は首を傾げつつ、校門をくぐった。

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してくださったら嬉しさで作者がその場で小躍りします“ᕕ( ᐛ )ᕗ,,


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