王子様は舞い上がっている
幕間その1、エドモンド視点です。
時系列的には13話です。こちらを読読んだあとに13話を読み返すと変わった見方ができるかもしれませんね
そしてブックマークが10件を越えました……!皆さまありがとうございます!
「やあ、アリシア」
たまたま廊下を歩いていたらアリシアに会えた。妃教育をしている間は会えないものかと思っていたが、どうやら今日は運がいいらしい。
「ごきげんよう、エドモンド様」
「ごきげんよう、今は休憩中かい?」
「ええ、次のレッスンまで時間がありますので、今のうちにできる範囲で復習をしておこうと思いまして」
やはりアリシアは真面目だ。こうして素直に取り組む姿勢は見習わないといけないな。少し時間があるらしいし、彼女ともう少し話したいので、一緒に勉強しないかと誘う。
「勤勉家だな……と言いたいところだが、実は僕も同じでね。良かったら一緒にしないか?」
「あら……よろしいのですか?」
よし、心の中でガッツポーズをしながら話を進める。
「ああ、学んでいる範囲は妃教育と同じと聞いているからね。それに分からない問題が出た時に一緒に考えるのはお互いのためになるだろう?」
「確かに、でしたら私ちょうど数学で分からない問題がありまして……良かったら教えていただけませんか?」
「数学は僕の得意分野だ。任せてくれ」
少し強引な誘いかと思ったが、アリシアは了承してくれた上にお願いをしてくれた。嬉しさで天に昇る気持ちだが気を引き締める。好きな人の前ではいつだって素敵な姿を見せたいからね。はしたない姿を見せて幻滅、ということは避けたい。
「書庫に行って復習をしようか、あそこにはわかりやすい本もいくつかあるし」
「そうですね、あの、もしよろしければエドモンド様のおすすめの本などはありますか?」
「ああ、その時にいくつか教えるよ。おっと、数学の本でいいのかな?」
声色から彼女の様子がわかったので、軽い冗談を入れてみる。少し驚いた顔をしたあと、柔らかな頬笑みを浮かべ彼女は言った。
「ふふ、もちろん数学ですよ。古典文学が好きだということ、覚えてくださってたのですね」
「それはもちろん……これから共に長い時間を過ごす婚約者候補である君の好みをある程度は把握していた方が良いだろう?」
と、言ったが半分正しくて半分嘘だ。婚約者候補だからではなく、アリシアだから知りたい。次のお茶会の時にはたくさんお話がしたいし、笑顔も見たい。今は緊張しているせいか少し強ばっているけど、僕と一緒にいる間でも落ち着いてもらえたら嬉しい。緊張している姿もかわいいのだけどね。
「……でしたら、今度おすすめの本をいくつか紹介しますね」
「ああ、ありがとう。楽しみにしているよ」
もう一度心の中でガッツポーズをする。今日はいい日だ、ロナウドに報告してやろう。彼はまたですか……みたいな顔でこっちを見てきそうだが知ったことか。この胸の高鳴りを抑えるために話すんだ決してロナウドのためじゃない。
書庫に向かうまでの間、すごくどきどきしていた。アリシアと2人きりで勉強をするという緊張と嬉しさで頭の中がいっぱいだ。深呼吸してもこの鼓動は収まりそうにない。
恋とはこういうものなのか、物語に出てくる登場人物たちの気持ちがわかった気がした。
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