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もっともっと輝きたい

時間間に合わなかった( ;ᯅ; )‬

 忙しい一日だった。お父様はあのあと宝石を2つ買うし(お母様と自分用にですって!)結局彼の名前を聞けなかったしで精神的な意味で疲れた。でも街には美味しいものやきれいなものがたくさんあって、仕事をしている人達皆キラキラしてて素敵だったな。たまたま入ったお菓子屋で同い歳の子がいて、その子が看板娘って聞いた時はびっくりしたなぁ。お菓子に携われるのが嬉しい!ってキラキラしてた。生まれや立場は関係ないんだなって、その人の心持ちでキラキラ輝けるんだって勇気づけられたのは私だけの秘密。


「嬉しそうですね。なにか良いことでもありましたか?」


 エマが紅茶を置きながら問いかける。茶葉の香りがふわりと広がった。今日はお菓子に合わせてストレートらしい。


「ええ、今噂になっているお菓子屋に足を運んだの。それでね私と同い歳の子が看板娘として働いていたのよ。その子お菓子が好きなんでしょうね、説明をしている時の顔がとても輝いていたの」

「それがこちらのお菓子ですか?」

「ええ、とても楽しそうに話すからたくさん買ってしまったわ。私だけだと食べきれないからあなた達にもおすそ分けよ。メイド長に預けてるから休憩の時に食べてちょうだい」

「ありがとうございますお嬢様。実はこちらのお菓子が気になっていたので嬉しいです」

「……1枚食べる?」

「ふふ、お心遣いありがとうございます。お菓子は休憩の時にゆっくりいただきますのでお気になさらず」

「そう、じゃああとで感想をちょうだい。エマの好みを知っておきたいの」

「かしこまりました」


 バター生地とチョコレート生地が組み合わさった少し厚みのあるビスケットを1枚頬張る。咀嚼すればざっくりと崩れていく軽い食感なのにバターの風味は強く食べやすい。バター生地だけだと甘いなと思うのに、チョコレート生地が苦めなおかげで、バター生地の甘さを上手く中和させている。甘いのが苦手な人でも食べやすい味で、しっとりかつ甘すぎるビスケットかもしれないという予想をいい意味で裏切る味わいに私は思わず目を開く。ゆっくりとビスケットを飲み込むと、ほのかにオレンジの香りが口内に残った。チョコ生地の中にオレンジピールが入っているのだろう。主張しすぎない香りに私はストレートの紅茶が合うなと、エマのセレクトに感心した。


「エマはお菓子に合った紅茶を選ぶのが上手ね」

「ありがとうございます。私がお菓子好きなのでいろいろと模索してしまうんです」

「今日の紅茶はストレートよね、どうして?」

「本日のお菓子はチョコレートが入っているため実はカカオの風味がする紅茶にしようか悩みましたが、ビスケットを見た時に生地の配分が同じくらいでしたので、さきほど述べた紅茶だとバター生地の良さが活かせないかと思いまして今日はストレートにしました」

「参考までに聞きたいのだけれど、そのカカオの風味がする紅茶はどういったお菓子の時に出すの?」

「私としてはチョコレート菓子の時に出しますね。あとはチョコレートがメインのビスケットとかでしょうか」


 本当に紅茶とお菓子の組み合わせを考えるのが好きなんだろうな。お菓子屋の彼女と同じくらいキラキラしてる。少し微笑ましくて黙っていると、気づいたエマがこちらの様子を伺う。


「お嬢様?」

「気にしないで、今のあなたがお菓子屋の彼女みたいにキラキラしてたから見ていたの」

「私、楽しそうに話していましたか?」

「ええ、とてもキラキラしてた。……エマ、私ね気づいたの」

「……? 何をでしょう?」

「生まれや育ちは関係なく、人は輝けるってこと。今のあなたや彼女のように、自分の好きを貫くのは大事なんだなって事に気づいたの」

「お嬢様も古典文学のお話をしている時はとても楽しそうですよ」

「あら、そう?ふふ、ありがとうエマ。それでね、私こうして自分の好きを話せるのってとても素敵なことなんだなってだって……」


 それって自分がそれらを好きだからこそ、誰かに伝えたいわけじゃない?だから自分()を好きでないとできないことなのかなって思ったの。


「私、自分が好きな物に失礼がないように、もっと自分が好きになれるように生きたいなって思ったのよ。だからエマ、私を磨くためのお手伝いをお願いしたいの……いいかしら?」

「もちろん、喜んで」


 私の一言にエマは嬉しそうに微笑んだ。

面白い!続きが気になる!と思いましたらブックマーク&下の評価を5つ星にしてくださると嬉しいです!


してくださったら嬉しさで作者がその場で小躍りします“ᕕ( ᐛ )ᕗ,,


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