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おばあちゃんと暮らすことになりました。  作者: 風みどり


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第4話 花と拳

第一章 1時間だけ、おばあちゃんと暮らすことになりました。

ある日の訪問。


玄関を開けると、いつもと違う声が聞こえた。


「いけー!」


みほは思わず足を止めた。


「……うめさん?」


部屋から出てきたうめさんは、いつもの優しい笑顔だった。


「あら、みほさん。いらっしゃい」


テレビを見る。


そこには格闘技の試合が映っていた。


「うめさん、格闘技見るんですか?」


「見るわよ」


あまりにも自然に答えるので、みほは笑ってしまった。


「意外です」


「よく言われるわ」


うめさんも笑った。


「小さい頃から好きだったのよ」


うめさんはお茶を淹れながら話した。


「昔、家族でよく見ていたの」


「弟とね、よくプロレスごっこもしたのよ」


「私が技をかけると、弟が怒ってねぇ」


そう言って笑う。


「でも次の日にはまたやるの」


みほも笑った。


「だからね」


うめさんはテレビを見る。


「選手を見ると、自分も頑張ろうって思うの」


「倒れても、また立つでしょう?」


「すごいことよ」


みほは庭を見る。


綺麗に咲いた花。


その隣で、楽しそうに試合を見るうめさん。


優しい人。でも、それだけじゃない。


花は、ただ風に揺れているだけじゃない。


見えない土の中で、しっかり根を張っている。


うめさんも、きっと同じなんだ。


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