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ゴブリン捕獲計画


ゴブリンの盗賊の死体は冒険者達が運んでくれる事になり俺が倒したと魔法石で報告してどこかのギルドに死体が届き次第俺にギルドポイントと報酬が支払われる。


 


 朝早くからの一連の騒動は一先ず片付いてみんなは朝の支度に忙しくなる。


 俺達もそろそろ朝ご飯の用意をしようかとして俺の手が止まる。


 「ケレリスは結局クワガタの魔物?名前忘れたけどアレ倒せたのかな?

 今日の朝食にするって張り切って追い掛けて行ったけど。

 手ぶらで帰って来なかった?」


 「クワガタってシザトね。

 そう言えば何も持って無かったかも。

 ちょっと聞いて来る!」

 ホチネは走って馬車に向かう。


 

 『ホチネもアレ食べたいのか。

 そんなにおいしいのか?

 俺の食わず嫌いか?

 アー!でも虫は無理!エビもよく見たら………イヤ、違う、違う、ダメだ騙されるな!エビと虫は違う!』


 俺の心は虫を食べる事を許してくれるのか。

 そんな葛藤を一人で繰り広げている間にホチネはケレリスとツラナを連れて戻って来る。



 「フゥ君、シザトがあまりにも捕まらなくて火魔法で倒してしまったから肉が黒焦げで食べる所が無かったんだ。

 朝食に食べられるって期待させといてごめんね」


 「いやいいよ、平気だから。

 また今度」

 『黒焦げで安心しました』

 ケレリスには少し残念な風に答えた。


 俺は袋からパンとスープを出しながら

 「そうだ!ホチネはスープだけだよね?

 はい、ケレリスにはパンを二個とスープ」


 「エェー!あたしにもちょうだいよ。

 パンなんて余ってるんだから!」


 「ケレリスにパンと交換で見張り押し付けたんでしょ。

 アッ!そうだ!

 俺、馬車から出る時すぐに来ないと朝食抜きねって言ったよね?」

 ホチネに渡そうとしていたスープをしまい、

 「ホチネはスープも無しで。

 はい、ツラナ、パンとスープ」

 ツラナにも渡して、

 「いただきます!」

 俺は自分のパンを囓った。



 ホチネの絶望的な顔を見て飲んでいたスープを吹き出しそうになりホチネにもパンとスープを出してあげる。


 それを受け取ってホチネは美味しそうな笑顔になり、

 「あたしが起きてればフゥを一人にもしなかったしシザトなんて槍で一突きで倒して朝から肉が食べれたのに!ごめんねフゥ!」


 ケレリスの不満顔とツラナの苦笑いで朝食は終わった。






 「今日からは私達は他の馬車と離れて移動しよう」

 

 ケレリスの突然の言葉にホチネが聞いた。

 「何か理由があるの?」


 「昨日、ホチネさんと二人でシザトを倒した時に遠くにゴブリンがいたの覚えていますね」


 「ええ。遠かったけどたぶんゴブリンだったと思う」


 「今朝私が魔法でシザトを倒した時もゴブリンが隠れていたのです。

 ただ私を見ると「エルフ!」と言って逃げて行きました。

 もしゴブリンがシザトを操っているとしたら今朝のシザトが私をおびき寄せて見張りを一人にして襲う計画だったのかもしれません。

 なのでこれから馬車の操縦はツラナに任せて護衛は外から見えないように御者台の後ろに隠れる事にしましょう」

 

 ケレリスの説明を聞いて他の馬車の冒険者達に挨拶をして先に出発してもらう。

 



 俺達は時間を空けて他の馬車に置いていかれはぐれた馬車を装う。

 


 御者台にはツラナが一人、冒険者も連れず盗賊にとって無防備な獲物に見える事だろう。

 

 そのケレリスの作戦をお昼まで続けたがゴブリンは引っ掛から無かった。


 


 昼に休憩と食事の時間を長く取り前を行く商人達との距離を更に拡げる事にして昼からもツラナが一人御者台に俺とホチネが御者台の後ろに隠れケレリスが荷台で後ろからの襲撃に備える。



 俺が朝の騒動で疲れていたのか眠くなった夕方頃。

 シザトが二匹現れて馬に襲い掛かろうとした。

 

 御者台のツラナが火の防御魔法『ファイアウォール』で馬をシザトから守り燃えたシザトを回収する為に馬車を止めてツラナ一人で外に出る。



 「後ろからナイフを持ったゴブリンが二人来ます!

 出来れば生け捕りにしましょう」

 ケレリスが小声で俺達に伝える。


 

 ツラナがゴブリンに気付き水の防御魔法『ウォータウォール』でゴブリンの接近を食い止める。

 

 俺とホチネはゴブリンに見つからないように後ろに回り込む。


 ケレリスが荷台の後ろから姿を現し土魔法の『アースクエイク』で動きを止めて俺が風の刃でゴブリンの持つナイフを叩き落としホチネが槍とナイフを両手で持ってゴブリンの首元に突き付ける。 

 

 「大人しくしなさい!」

 ホチネがいつもより低い声でゴブリンを脅す。

 

 ケレリスが荷台からロープを持って降りて来て二人を縛り上げた。


 「フゥ君!後ろに!」

 ツラナが大声で叫んだ。

 俺は後ろを振り返ると走った来るゴブリンの回りを『アースウォール』で囲み閉じ込める。



 四人の完璧な連携プレーにより三人のゴブリンを無傷で捕まえる事に成功した。



 

 『大丈夫!今朝の事はトラウマになってない!

 魔法もちゃんと使えた!

 今朝は突然で慌てただけだ!

 俺は平気だ!』



 俺は自分の心に強く言い聞かせる。



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