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ギルド登録完了


 奥の部屋に通された俺達二人は緊張していた。

 

 「それでは少々お聞かせ下さい。

 私はこの冒険者ギルドのギルド長のノイマンと申します。

 ホチネさんは竜人族でいらっしゃって五歳と。

 こちらは問題ありません」

 ホチネは安心したようだ。


 「そしてフゥさん。

 種族が『?』。年齢が二歳。

 使える魔法が風、水、火、土。

 冒険者の経験は無し」

 考え込むギルド長のノイマン。


 「フゥは聖域で生まれ水龍神様より聖域を出るお許しを貰っています。

 なので実力的には問題ないかと思います」

 

 「そうですか。水龍神様が。

 それならば問題ないでしょう。

 ですが一応、実力を確かめさせていただきたいのでギルド裏の試験場で魔法を見せて下さい」




 ノイマンに連れられ試験場に向かう。


 「それではあの的に貴方の得意な攻撃魔法を当ててください」

 

 『得意な攻撃魔法?一番インパクトがあるのは!』


 俺は水魔法を唱える。

 ザザーッと的に向かって大きな津波が押し寄せる。

 辺り一面ホチネもノイマンも水浸しになった。

 俺はチート服を着ていたので一人だけ濡れていない。


 ホチネは呆れノイマンは頭を抱え俺は自分の魔力の強さと神の服のチートさにびっくりした。


 「こんなに大きな魔法を使わなくてもよかったのですが。

 ……一応合格です。

 ただ一つ忠告を申し上げますと……もう少し常識を学ばれてから依頼を受けて頂きたい」


 『魔力の増強してどのくらい魔法が強くなったか知らなかっただけだから!

 これからはキチンと魔力の調節出来るから!

 魔法使うの久しぶりで魔力を込めすぎただけだから!』

 

 

 水浸しになったホチネに頭を小突かれギルド長の部屋に戻って来た。

 ノイマンはホチネにタオルを一枚渡すと自分のタオルで頭と顔を拭く。


 ため息を一つつくとランクFのギルドカードを渡してくれる。

 「二人とも今からランクFの冒険者です。

 それぞれ自分のカードに魔力を込めてださい。

 それは世界共通の証明書にもなりますからね。

 なくしたら再発行になるがペナルティがあので気をつけてくれよ。

 特にフゥ!」


 『ですよね。

 でも大丈夫!チート袋に入れておけばなくすことはないね』


 


 ギルド登録も終わりこの日は宿に帰る事になった。

 ホチネが水浸しだからね!

 ホチネは宿に帰るまで無言で歩き続けた。


 宿屋に入りいつものホビットの女性に驚かれ部屋に入る。

 ホチネはすぐに着替えを持ち風呂場に向かう。

 その間ずっと口を開くことはなかった。



 「ごめんって。そんなに怒ってるの?」


 「アー!モー……恥ずかしかったし!…………呆れてるだけ!」

 風呂場からホチネの大声が響いた。



 ホチネは風呂場から出ると濡れた服を干しベッドに横になる。


 「今日はこれから何かする?」

 俺はホチネの機嫌を伺うように小さな声で聞いた。


 「あたしは今日はもう出掛けたくないから」


 「そう?俺はちょっと図書館でも行ってこようかな?」


 「問題起こさないでね!」

 

 ホチネは布団を頭からかぶり寝たふりをする。


 「行ってきます」

 小声で一言言うと俺は部屋を出て町を歩く。



 町並みを見ながらゆっくり歩き町の中心部にある図書館に着く。


 中に入ると受付があり、

 「こちらにどうぞ」

 そう声を掛けられた。


 俺が受付の前に立つと、

 「初めてのご利用ですか?

 身分を証明する物はございますか?」


 「はい」

 袋からさっき貰ったギルドカードを見せる。


 「はい、大丈夫です。

 年間パスと一日パスが有りますがどちらにしますか?」


 俺は少し考え、

 「一日パスで」

 そう伝えた。


 「一日パスですと銅貨五枚です」


 「あのー?持ち合わせがないのですが」

 俺はこの世界に来てからまだお金を触った事すらない。


 「ギルドカードに預けてあるお金でも良いですよ?」


 「それが今日カード作ったばかりでお金が入ってないんです」

 

 「それは困りましたね?保護者の方とかはいらっしゃいませんか?」

 

 やっぱり子供扱いされてる。

 「一人で来たんです」


 「そうですか。それではまた今度いらして下さい」

 頭を下げると受付の人は別の仕事に取り掛かった。



 図書館から外に出て港の方に歩く。

 港から海をボーッと眺めていると船の中で話し掛けて来た商人に会った。


 「あぁ!船で会った子だよね?

 船で話しをした商人のバイデルだよ」


 「うん」

 やっぱり子供だよね。

 そしてこの人バイテルって名前だったんだ。


 「今日は竜人のお姉さんは一緒ではないのかい?」


 「うん今は一人だよ」


 「それなら僕の店を見に来るかい?

 今から魚を溶かすのだよ。

 うちの店で雇ってる火竜人にも会えるよ」


 「本当!行ってみようかな?」

 俺は商人のバイテルの店に行くことにした。



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