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ツラナと二人旅


 ホチネ視点のその後の話しです。


 ケレリスと別れツラナと三日月国に帰る旅が始まった。

 ここまで来る時はフゥが荷物を運んでくれていた為あたしはこんなに荷物が嵩張ると思いもしなかった。


 馬車の荷台は食べ物と水等でいっぱいになっている。


 馬車はこれまで使っていた物をそのまま使わせてもらう事になったが冒険者ギルドから支払われる筈だったゴキムロンの護衛費用はゴキムロンがいなくなった事でもらえなくなった。


 それとこれまでフゥが稼いだお金も宿の建て替え費用の為と言う名目で取り上げられてしまっていた。


 エルフ側は今回の事は魔法神様を名乗る魔神のラィとそれに協力したフゥの責任だとして一切の責任を放棄していた。


 

 あたしとツラナが受け取る筈だったフゥのギルドカードに入れてあった二人の取り分も貰えなくなってしまった。



 こうして研究所の町へ帰る貧乏旅は始まったのだった。




 

 「ツラナ!操縦代わって!

 ビースが来た!」


 あたしは馬に針を向けているビースに槍を刺す。


 「もう一匹来ます!」


 「ウォーターボール!」


 あたしはもう一匹のビースに水魔法をぶつけた。


 

 

 町を出て二日。

 あたし達は野営をしていた。

 

 「ツラナ?魔物が減って冒険者が困ってるなんて嘘じゃない?

 街道なのに二日で五回も魔物が出るのは多いよね?」


 「そうですね。

 全然減ったようには感じませんね。

 あの話しはボク達に魔物狩りをさせない為の嘘だったのでしょうか?」


 「そうかもね」



 焚き火で今日倒した魔物の肉を焼きながらツラナと話しをする。


 

 「なんか二人だと少し淋しいね」


 「そうですね」


 「……………」


 「……………………」


 「焼けたし食べようか」


 「ハイ、食べましょう」



 あたし達は焼けた魔物の肉を食べると寝る準備をする。


 

 『あたし、ツラナと二人だとこんなにお喋りしてなかったかな?

 ツラナもフゥが死んだ事やっぱりまだ気にしてるのかな?』





 気まずい空気の中、あたし達は十五日かけて漁業の町にたどり着いた。


 「着きましたね」


 「着いたね!」


 二人は顔を見合わせて久しぶりにお互い笑顔を見せた。



 「ひと休みしたら冒険者ギルドにいってみない?」


 「ギルドですか?」


 「そう!ギルド。途中で倒した魔物の素材も売っておきたいし、気分転換にこの町で何か依頼を受ける為の許可を申請しておきましょう!」


 「何か依頼を受けるのですか?」


 「前にこの町でフゥと漁師の船の護衛に行って楽しかったんだよ!

 だからツラナも船に乗ってみない?」


 「船ですか。

 そうですね!冒険者は何でも試してみないとですよね!」



 あたし達はひと休みもせずそのまま冒険者ギルドに向かった。



 

 まずは換金所に行き魔物素材をを売る。

 馬車から下ろすのに手間取ったがなかなか良い金額になった。


 「馬車の中もう少し整理しておかないとダメだね。

 やっぱりフゥの袋が使えないとどこに何を仕舞ったか分からなくなるわ。

 途中で獲れた魔物の肉とかも少し腐らせたから今度はもっと保存が効くように塩漬けにしょうか?」


 「そうですね。干し肉にしても良いんじゃないですか?」

 

 「それは良いけど干し肉の作り方分かるの?」


 「分かりません……ハハハ」


 「それも船で漁師に聞いたら教えてくれるかな?

 魚とか干物にしてるでしょ?

 でもそれは漁師の仕事じゃないのかな?」


 「それは船の護衛の依頼を受けてから考えましょう。

 それじゃまずはギルドにいきましょうか!」



 あたし達は隣の冒険者ギルドに入った。

 


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