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ジパンニア戦記 ー奇策士に拾われた俺は召喚ガチャを使い、駒として最強の“変態”騎士となるー  作者: 桜椛 牡丹
牧瀬幸也修行編

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町の探索と遭遇

 無事に冒険者登録を済ませた俺達は、その場で手に入れた鉱石の買取をお願いした。


 「お待たせ致しました、合計で銀貨6枚と銅貨5枚になります」


 受付さんの持ってきた金額は大体師匠の言ってた通り。ダルフの群れを潰してこの金額なのは高く買い取って貰えた方らしい。

 鉱石の鑑定には時間は掛かったが、おかげで俺も有意義な時間を過ごす事ができた。

 ギルドの片隅で暇なフリをしながらずっと周囲の人間に対して分析・解析能力を使っていたからね。一度解析した人のプロフィールは保存可能なので、何かあったらすぐに情報を引っ張ってこれる。


 まぁ、一番長く同じ空間に居たのは受付嬢さん達なんで、ちょっと人には言えない程度の詳細まで判明してしまったワケだが……。

 有効活用する日が来ないことを祈ろう。なんだよ『粘り気カエルが体表を這う感覚が好き』とかいう使い道のない性癖情報は。度し難いだろ。

 とにかくこれで俺達の用事は終わり。後は飯食って寝て帰るだけ。

 まぁ俺にはやりたい事が山ほどあるんだけどね。


 「師匠、俺ちょっと別行動して町の探索してきていい?」


 人が住む場所にメダルあり。最初に『探索』を掛けた時に既に数枚見付けてあるから、それを回収して回りたいのだ。

 あとあわよくばお嫁さん候補の確認。やっぱりちょっと気になっちゃうよね。


 「……まぁ、構わねぇよ。宿と飯屋の場所は覚えているよな? 俺達ゃ山茶花を休ませたいから、夕刻に飯屋で合流しよう」


 山茶花は人間族が多くて気疲れしたらしい。そりゃ一度住処を追い出されているんだ、知らない人間族なんて怖いに決まってるよな。だから師匠達も最低限の行動範囲で済まそうとしているみたいだし。

 まぁだから俺が勝手に動き回るんだけども。


 「了解っ。小遣いもありがとっ」


 そっと渡された銅貨5枚を小銭入れにしまい、山茶花の頭を軽く撫でてから建物を出る。

 さぁ、マチアソビの時間だ!



 ◇



 さ、流石は冒険者の広げた町……。広いし入り組んでるし強面のオッサンも多いしで、一周するだけで疲れてしまった。

 『浮窓の写本』でマッピングした地図を見ながら歩いてなければ、何度スリや物乞いやチンピラ崩れみたいなのに遭遇してたか分かったもんじゃない。

 おっかしいなぁ、身なりは冒険者成り立てを装う為に安物の服を着ているし、持ってる物も腰にぶら下げた小物入れと竹刀袋だけだというのに。そんな金にならなそうな木っ端すら襲うほどにここの貧民層は飢えているのか。


 だけどおかげで収穫もそれなりだ。

 俺のガチャボックスに使うメダルは他人には見えないらしいので拾われる心配もなく、俺はただ草履の手直しをするフリをして拾うだけ。

 広い町だから複数回『探索』能力を使わなければならなかったが、これで完全にマッピングできたので次回からは移動もスムーズに行えるだろう。

 肝心のメダルは、


・レア物ガチャメダル×3

・能力ガチャメダル×2

・SR以上確定ガチャメダル×1


 という結果だった。

 レア物ガチャボックスの要求枚数は3枚なので、これで一回は回せるんだが……。レア物ピックアップガチャボックスの方がなんとなく良いものが出そうな気がするんだよな。

 そちらの方の要求枚数は『レア物ガチャメダル×5』なので、後2枚見付ければ回せるんだ。

 使わなきゃ減るものでもないし、とりあえずとっておこう。


 夕刻まで後少し。広い町だから黄昏時になる前には飯屋にたどり着いておきたいので、今からならまだちょっとだけ余裕を持って到着できるのだが……。


 【はい、あのお方が近くにおりますよ】


 フリクトの言うあのお方、まぁお嫁さん候補な。

 その人が割と近くにいる。というか一本向こうの通りに。

 うーん……顔を見るだけならまぁええやろ!

 そんな事件に巻き込まれて遅れたりしないさハハハ!

 なので顔を見てから行きます。


 そんなフラグっぽいことを言ってたら何か起きそうな気もしないでもないが……。まぁ幸いにも俺を害そうという人物は傍にいない。

 大丈夫、大丈夫……。

 ということではい、隣の通りに入りました。

 件のお方はこの先にある出店で立ち止まっているらしい。それなら俺も同じ商品を覗き込むか、後ろを通って横顔だけでも眺めて帰ればいいだろう。

 どんな人かなぁ、エルフとか? 猫人族とか?

 個人的なイチオシはハーピィです。梟タイプだったらなお良し。


 という感じであと10メートルというところまでやって来ましたが!


 【あのお方は現在、人攫いの集団に囲まれております】


 やっぱり一悶着ある感じですかやだー!

・お金

 この国での金銭は主に『金貨』『銀貨』『銅貨』『鉄銭』という四種類の硬貨が主流となっている。

 現代換算として金貨=一万円、銀貨=千円、銅貨=百円、鉄銭=十円と思ってくれて問題ない。

 物価は林檎1個が鉄銭5枚~銅貨1枚くらい。酒場で成人男性が腹いっぱい呑み食いすると大体銀貨1~2枚となる。


 なので大食漢である鬼人族が三人もいたら銀貨6枚程度簡単に消し飛ぶ。店の食料も消し飛ぶ。

 村では金銭でのやり取りなんてほとんどしない為、幸也と山茶花に金銭感覚を身に付けて欲しくて今回は町へ連れてこられた感じ。

 もちろん宿代等々で確実に足が出ているので、その分は金剛山のお財布から出しています。

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