表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Lost fragment ーロスト・フラグメントー  作者: Konori
第2章 黒翼島跡地編
42/46

フェリオン(1)

 話はフェルガリアに戻る。


 東塔につながる通路。

 風が流れる外に面した場所で、その青年は空を見ていた。


 ふと気付いたように通路の内へと視線を向ける。


「やあリーク、久しぶり。

そっちの黒翼(こくよく)っぽい人が宵闇(よいやみ)かな?」


 ……ドクン


 短い茶髪、深緑の瞳。

 第二翼島(よくとう)衛師(えいし)の制服らしい、深い緑色で、肩や胸ポケットに濃茶色の皮装飾がある、かっちりした上下を着込んでいる。


 顔の印象的にはアスベルの言った「好青年」と言う表現がしっくり来る。

 街中ですれ違っても気付かないだろう、何処にでもいそうな感じだ。

 だが何故か彼を見た瞬間、宵闇(よいやみ)は視界が揺らぎ、心臓が大きく鳴った。


「どうした?何を立ち止まっている」


 先に茶髪の青年へと近づいていたリークが振り返る。


「いや、何でもねぇ。ちょっと立ちくらみがしただけだ」


 すぐに返事をして足を進める。


「大丈夫かい?」

「心配なく。

あんたがフェリオン、だよな。こんな所で何してたんだ?」

「堅苦しいのが嫌いでね。風に当たってたのさ。

あと、何処かの誰かがウチの山に大穴空けてくれたものだから、それの事後処理で第二翼島と通信を」


 ギクリと宵闇(よいやみ)とリークの顔が強ばる。


「冗談だよ」

 

 面白そうに青年が笑った。


「いや、確かにあそこまで山にハゲ作ったら、なぁ」

「本当にすまなかった」


 申し訳なさそうな二人に、フェリオンは手を振る。


「いや、君たちがあれをやったのは仕方がない。

悪いのは、遺物に手を出したウェルズ(きょう)だ。

翼島、特にセイン家を嫌ってた爺さんでな。あれでも国の先を決定する円卓の一人だったんだから世も末だよ」


 やれやれと首を振り、持っていた投影水晶を回す。


 暗闇に浮かび上がったのは近海の地図。小さな島の所に赤い点がついていた。


「これは?」

「あの時使われた遺物の、本体ないし欠片があるかもしれない場所だよ。爺さんの私物から見つかった」

「げ……ってことはーー」


 嫌そうに顔をしかめる宵闇(よいやみ)に、フェリオンがうなづいた。


「ウチの管理してる領域だから近々向かうつもりなんだけど、君たちにも出来れば来てほしい」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ