閑話 異世界人勇者vsやべぇ悪魔
―――紀元前53559年3/3
「―――ハハッ!異世界凄いな!もう俺に勝てる奴居ないだろ!」
「流石はカナタ様」
「タナカ様では?」
「…タナカ=カナタだからどっちでも良いよ」
ふむ、これが勇者かぁ。実に興味深い。服装はサムライとかいう奴に似てるし、武神やら戦神と言った聖神陣営の加護が凄く多い。レアなスキルも沢山持ってる。
名前がちょっとユニークで面白い。ただ気に入らないんだよねぇ。あの自惚れ具合が本当に気に入らない。
え?お前誰だよって?そりゃぁ私だよ私、パルパータですとも。悪魔救済のために絶賛悪魔殺し中のパルパータさんだよ。
まぁ今は屋敷で寛いでるんだけどね。異世界の文化が好きだから和風の屋敷を作れって言ったんだけど誰も理解してなくて普通の屋敷になっちゃった。
畳って言うのが凄く気になるんだけど、まぁ仕方ないよね、無いんだから。え?どうやってこの勇者を見てるのかって?
ん~と、悪魔界に多く生成される鉱石を使った水晶があるんだけど、それを使うと好きな所を見れるの。悪魔界でしか使えないんだけどね~。
とは言え結界を張られると見えない。だから結構強い奴等のは見れないんだけど、此奴は自惚れてるからか警戒心がゼロ故余裕で視れる。
「…よし、行くか」
空間を破壊してその男が止まる部屋へと移動。そしてすぐ空間を直し、近くに居た聖職者の首を掴んだ。
「10秒上げよう!私と殺し合いをするか、マジで殺し合いをするか選びたまえ!」
「がっ…ッ!」
「…ッ!?…そいつの首から手を離せ!!」
「選んでくれない?じゃないと折るよ?」
斬撃を軽く回避し、さらに強く握る。すると徐々に聖職者の抵抗が弱まり始めた。
「マジで殺す!」
「よ~し、それじゃ始めよう!」
「お、お待ちください!」
「あ?お前が殺されそうになったんだぞ!」
「この方は…ば、化け物です…。ユニークスキルの数が…あ、あり得ない…」
「君は…ふむ、全てを見通す目の持ち主か。一つ聞きたいんだけど私の幸運って値何になってる?」
「え?ぜ、ゼロですが…」
「…はぁ、君は全部見えないんだね。それ私が隠蔽で隠してる時の数値だから」
「そんな!あ、あり得ません…!このスキルは…!」
「うっさい。…ふむ、メンバーは勇者、魔法使い、僧侶、戦士、暗殺者か。勇者って何するの?」
「「!?」」
「んなの魔族の根絶に決まってんだろ!…殺し合いすんだろ?」
「あぁそうだった。ゴメンね、異世界人と話すのは久々でついつい」
「此処は街が壊れる。あてがあるんだ」
「君は馬鹿なの?私は悪魔だよ?人が死のうが街が壊れようが知った事じゃない」
「あ、悪魔…?だ、誰に召喚されたの!!」
「自力で来た。高位の悪魔は召喚されずとも悪魔界からこっちに来れるよ?」
「死ね…」
「う~ん、最初から君の存在に気付いてるからあの時に暗殺者って言ったんだけど、それが分からなかった?まぁ気配を持っと消そうとしなかったし気付いてないんだろうけど」
背後に迫っていた暗殺者の手を掴み、そのまま正面に投げ飛ばしてから魔力で引き寄せ、顔を掴んで床に叩き付ける。すると床が壊れ、彼女は一階へ。
「大丈夫か?!」
「キャ―――!!!」
「二階から人よ!」
「これでも食らえ!」
「軽い」
戦士は床を土魔法を使って土で一時的に固めて直し、そのまま思いっきり踏みこんで大剣を振り下ろしてくる。
なのでそれを片腕で受けてから、大剣に罅が入ったのを見てニッコリ微笑んだ。
「自分に勝てるのは居なかったかな?教えてよ、異世界の勇者様♪」
「貴様ァァァッ!!!」
本気と思われる一撃。それは私にとっては非常に遅く、どこぞの道具屋店主の攻撃の方が数億倍速い。まぁ彼奴は…私並みに強いし比べちゃ駄目か。強さのベクトルが違うけど。
取り敢えず軽く横に回避すると、様々な属性を纏った一撃が壁諸共一気に破壊し、直線状を壊滅的な状況にさせた。
「わぁ、やっちゃったね~!見てごらん、あそこの人なんて足を失っちゃった。あ~あ」
クスッと微笑みながら次の一撃を躱し、魔法使いが放った鎖を簡単に破壊してから思いっきり跳び上がり、天井を破壊して外へ。
「天使召喚!」
「………」
召喚された天使を一瞥し、何となく一人の熾天使を念話で呼んでみた。
「―――っと、どしたのパル。あれ?この間の勇者じゃん、もしかしてまだ調子に乗ってるの?」
「知り合い?」
「いや、この間私を召喚して下僕になれとか抜かしてきたから全員の腕を折ったんだよねぇ」
「圧倒的に相手を間違ってる」
彼女は熾天使ジェネシス。神への謀反を考えてるやべぇ熾天使だけど、だからこそ結構好き。マイフレンドの中でも結構話すことが多い。
「あっ、天使だ~」
彼女はそう言って手を振るい、天使を全員氷漬けにして微笑んだ。
「これで遊ぶなら私も遊びたいな~」
「フフッ…好きにして」
「…し、熾天使の最強と…」
「謎の悪魔が…」
「彼女、悪魔の中でも最強の部類よ?最初の悪魔の一体だし、何より…持ってるスキルと彼女自身の身体能力、適応能力がヤバい」
「そんなに褒めても何も出ないよぉ?」
「スイーツぐらいは出してくれても良いじゃんか~」
「…フフッ、それなら今度出したげる」
そう言いながら黒い大太刀を取り出し、ジェネシスは黒い刀を取り出した。
「…まだちゃんと持ってるんだね」
「例え死しても持ってるつもりだよ」
「良い心掛けじゃん」
クスッと微笑みながらそれを振るって勇者の剣とぶつけ合う。ジェネシスは戦士の大剣とぶつけ合った。
「大太刀…日本の文化はこっちにも伝わってるのか」
「二ホン?ちょっとよく分からないけど…異世界の武器は使いやすくてね。大剣よりこの大太刀は好きだし、剣より刀の方が好き」
「まぁ聖剣には敵わないだろうがな!」
「そうかな」
そのまま聖剣を綺麗に斬ると、彼の目のすぐ下あたりに大太刀の先が通過して鮮血が溢れ出す!
「は?」
「君のユニークスキル、全て貰うね」
左手で首を掴み、そのまま握り潰した。それからゆっくりと手を離し、大太刀を振るって肉塊へ。
「殺すのは私がやっていい?」
「魔法使いのスキルに興味深いのがあるからそれだけ頂戴」
「良いよぉ」
ジェネシスはスキルを相手から貰う事が出来る。条件として相手が自分と友好関係にある必要がある。勿論上げる事も可能。
だから私が敵を殺し、ジェネシスがその中から欲しいのを取る事が出来るってわけだね。勿論どのスキルを取るか、って言うのは画面に表示されるから承諾すれば良いだけ。
と言うわけで魔法使いの胸部を大太刀で貫き、その間にジェネシスが聖職者と戦士を殺害。
「ほい、んじゃ取って~」
「天勝取って良い?」
「その胸引きちぎるよ」
「それ以上胸要らんでしょ…Dカップじゃん」
「まぁね~。ってわけでこれ貰いま~す」
「うぃ」
「―――取った!」
「邪魔」
「ッ…」
「…フフッ、君は面白いから生かしてあげるね暗殺者君」
「おぉ珍しい。流石は気分屋パルパータ」
「でしょでしょ。そんじゃまたね!…オメガの所行って飲まない?」
「さんせ~い!」




