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魔王の生き様~遠い未来で君と共に~  作者: 赤天アリス
一章 魔王軍を作り替えよう
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繋がりは何時までも

――――屋敷に戻ると、エトワールとワールスが喧嘩していた。


中庭でギャーギャーしてるだけなので縁側に座ってから暫く眺めてると、徐々にワールスが涙目になり始めた。だがエトワールもちょっと泣きそう。


意外だよな。エトワールは普段クールだし、あんまりこんな騒いだりしない。それなのに今はちょっと泣きそうで、何時もの鋭い目つきが更に鋭い。


「…お前等もう辞めろよ……。何時まで喧嘩してんだ」


立ち上がってワールスを後ろからギュッと抱きしめ、エトワールの頭を軽く撫でる。すると突然泣き出してしまった。序でに抱きしめた瞬間にワールスは泣いた。


「…と、取り敢えず…俺の部屋に行こうか」


俺の部屋は俺とエトワールとワールスの部屋の総称である。そう、二人も普通に使ってるし、私物が置いてある。下着類もだ。


だから偶に間違えて、二人で喧嘩してることもあった。流石に俺は間違えない。シャツは間違えて着られることが多いけど。


と言う事でバレない様にササっと移動し、鍵を閉めた。それからベッドに座り、俺の腕で涙を拭きながら泣き続ける二人を眺める。


………さて、どうしようか。女性を泣かせた時の心得なんて俺は無いよ?前世の記憶と言えば剣と戦ぐらいだし。今世の記憶も剣と格闘と魔法と戦と妹の甘やかし方程度しかない。


さぁ困った困った。頭撫でたり抱きしめると泣いちゃったんだよ?どうしろって?畜生!神は居ないのか!!


『神だよぉ~』


『…アザは後でお仕置き!』


『!?!?!』


突然念話がつながった事に驚きながら、取り敢えず切った。まぁアザだし良いよね、年中ニートだもん。


アザの仕事と言えば精々見回り。しかも自宅の。…要するにニート、無色、引き籠りである。


「…二人共、そろそろ教えてくれるか?…何で喧嘩してたのか」


「「……誕生日プレゼントをどうするか」」


「…あっ、そう言えば…明日か?」


「…そう。それでプレゼントどうするか話し合ってて…。お金あんまり無いから…」


「……意見が合わなくて…喧嘩した」


「じゃあ…うん、お前等からは貰わない」


「「え…?」」


「…喧嘩して、片方がそれで良いのか何て思いながらプレゼントを渡されても俺は嬉しくない。金、手元に残ってよかったな」


「えっ、ちょっ…」


「シード!」


二人の力が弱まった隙に立ち上がり、鍵を開けて部屋から出て行く。二人は入口まで来たが…追っかけてくることは無かった。


――――おやつ時、縁側


「あ~なるほどね。そりゃシードも怒るよ」


「…そうなの?」


「エトワールはシードの事をどう思ってる?」


「大切な主。…ずっと傍に居て守る」


「うんうん。じゃあシードはエトワールの事をどう思ってるかな?」


「えっ…。あ、暗殺者で…」


「それから?」


「…い、一緒に居たいと言ってくれました」


「そうだよねぇ。まぁワールスもそう言われたのは知ってるでしょ?」


「…勿論」


「自分が大事にしてる二人。そんな二人が自分の誕生日のせいで喧嘩をしました。仲が悪くなるかもしれない、でもプレゼントを貰えればいい。シードはそう考える子かな?」


「自分より…私達の今後を…」


「そうだよぉ」


「パラサイト…ありがとう」


「うんうん!あっ、白金貨上げる!今度返してね!」


「も、勿論です!」


―――その頃、温泉


「そっか~。まぁお金なくて悩むのは普通だけど…うん、やっちゃったねぇ」


「…喧嘩しちゃったからだよね」


「そりゃそうだよ!シードは自分より他人を優先する子だから。…ワールスとエトワールの仲が悪くなるぐらいなら…って考えたんでしょ、多分」


「うん…。ど、どうしたら良いかな…」


「まずはエトワールと仲直りだね。それから…これ」


「は、白金貨!?」


「そ!それで自分が上げたいと思ったのを買いなよ!でもちゃんと返してね?別に余ってるから数千年後でもいいから」


「わ、分かった!ありがとラスト!」


「ん!」


―――山頂


「やっちまった…」


おーおー困ってるねぇ。今日はどうしたのかなぁ?まぁ知ってるけど。ってかせめて会話を交わせる相手を用意しなよ、私喋れないんだけど。


「き、嫌われたかな」


知らないよぉ…。私的にはレイと行為をした事の方が許せないんだけど?まぁ良いよ、シードが好きな人だしね?でも…一番多くするのは私と何だから!!


「うわっ、天気が荒れ始めた…。曇天になったし風が強いって事は…否定してくれてるのか?」


うんまぁ…嫌われたと思ってるのはシードよりあっちの二人だと思うからね。泣きそうだったじゃん二人共。


「そう言えばフロルは知ってたか?俺がレイちゃんの娘だったって事」


いや、知らなかった。互いの記憶が繋がった時、そんな風な光景は見えたけど私が変なのかと思ってたよ。


だってまさかシードの中身がレイの娘のシードだとは思わないでしょ。そういう人物がいたって言うのは知ってるけど。


「落雷か。…どっちだ?荒れてるし肯定?……うわっ、めっちゃ雷が…。否定か」


そうそう、知らなかったもん。…ってかそんな事を話したいわけじゃ無いでしょ。


「雨を降らさないのは濡れたくないからか?あっ、一応お前の体はちゃんと洗ったりしてるからな。してるの俺じゃないけど」


あのメイドさんでしょ?ボロスっていう龍王。凄いよね、良く仲間にしたと思うよ、流石我がライバル。


「…それでどうしたら良いかなぁ」


知らんがな!私とシードで喧嘩する時は夕飯の取り合いだったから直ぐ仲直り出来たけど…。普通もうちょい生きてる人に聞かない?私13歳だよ?中身は24だけど。


誕生日は一月一日だからね!年明けと共に私は生まれたのだ!流石魔王!


「……後で謝った方がいい?」


いやいやいやいや、喧嘩したのはあっちだしシードが謝るのはおかしいよ。別に悪い事はしてないんだから。シードは自分の理念に従って行動してるだけでしょ。


「強烈な突風…。こうて……否定か。なら堂々と過ごすよ。ありがとなフロル」


グッジョブ!

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